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「Chance-Making Company」をブランド理念に掲げているウィルオブ・ワークでは、社員のキャリア形成にも力を入れています。
キャリアコンサルタントとして国家資格を取得した社員にキャリア相談ができる「キャリア相談施策」もその一環です。
今回は、キャリア相談施策にて実際にカウンセリングを担当している宮内さんと近江さんにお話を伺いました。ぜひ最後までご覧ください!
目次
20代はキャリアチェンジに関する悩みが多い。悩みの言語化をキャリアコンサルタントがサポート
社員を対象にしたキャリア相談を実施。多くの社員が自分に合ったキャリア選択をかなえる
相談先を増やしたり、新たな体験にトライしてみたりすると視野が広がる
20代はキャリアチェンジに関する悩みが多い。悩みの言語化をキャリアコンサルタントがサポート
▲社内のキャリアコンサルタント 近江さん
--キャリアコンサルタントとしてのご経歴を教えてください。
近江:キャリアコンサルタントの資格を取得したのは2021年ころです。当時は販売・営業の部署に所属し、メンバーのマネジメントを長く担っていました。
ある時、法人営業代行の部門を立ち上げるにあたり、クライアント先に派遣されました。しかし、クライアント先では今までの経験がほとんど活かせず、歯がゆい思いをしたことも。思うように結果を出せない日々のなかで一度冷静になり、自分自身を振り返ってみることにしました。
マネジメント業務で評価されていたことを思い出してみたり、自分の強みを振り返ったりしていくうちに、悩みを話してくれた人が元気になってくれたことが自身のやりがいなのだと気づきました。
「さらにこのスキルを磨く方法はないか?」と探していた矢先に、キャリアコンサルタントを見つけて資格を取得しました。
宮内:資格を取得したのは2021年の1月 です。資格取得前はモバイル販売の部署に所属し、販売員として1年ほど現場で働いたこともあります。その後、同部署でキャリアアドバイザーやコーディネーター、支店長も経験しました。
キャリアコンサルタントの資格を取得したのは、官公庁の事業をいくつか担当したことがきっかけです。若手世代に向けて就労支援を行う公共事業があり、事業責任者を担当していました。
その一環で外部のキャリアコンサルタントと知り合う機会がありました。当時はまだ資格を取得していなかったので、先方から一人前だと思われておらず、悔しさを覚えました。そこから火がついて、キャリアコンサルタントの資格取得に向けて尽力しました。
キャリアコンサルタントの資格を取得してからは、求職者向けのキャリア相談や採用活動、人材紹介の業務を担っていました。
2023年4月に現在所属しているカスタマーサクセスサポート部という部署が立ち上がってからは、キャリアコンサルタントとして社員のキャリア相談を担当しています。昨年1年間で250件のキャリア相談を実施しました。
--20代の若手世代はどのようなキャリアの悩みを抱えていると感じますか?
近江:キャリアチェンジに関する悩み相談が多いように感じます。例えば「今の仕事は好きだけど、このまま続けていいのだろうか?」という悩みを抱えている方が少なくありません。
また、上のポジションが詰まっていて、なかなか昇進・昇格がかなわないという声も耳にします。
宮内:SNSの普及によって若手世代が悩みやすくなったと思います。情報収集が気軽にできる一方で、顔や名前も知らない誰かと容易につながりやすくなり、良くも悪くも情報過多になってしまっています。
日々誰かの発信を目にしていると、「同世代のあの人はこんなにキラキラ働いている」「自分もあの人みたいになりたい」と思う反面、「自分が輝ける場所はもっとほかにあるのでは?」「今の仕事を続けてこの先どうなっていくんだろう?」と迷いも生じやすくなり、キャリア相談に訪れる方が多い印象です。
ほかには、職場での人間関係やモチベーションの上げ方などの相談を受けることもありますね。
--厚生労働省の「キャリアコンサルタント登録制度等に関する検討会報告書」によると、昨今はキャリアコンサルタントの需要が高まっていることがわかりました。改めてキャリアコンサルタントの役割をどのように考えていますか?
近江:まさに宮内さんのSNSの話と繋がりますが、昨今は検索すればいくらでも情報が出てきます。しかし、その情報が自分にとって最適解かどうかはなかなか判断しにくいと感じています。
例えば「あの人みたいにキラキラ働きたい」と思ったとしても、そのキラキラが自分にとって不正解な場合も多々あります。自分だけの正解を探すには人のまねをするのではなく、自分自身に深く問い続ける必要があります。
ただ、一人で考えることは案外難しく、同じところでぐるぐる悩んでしまいがちです。そうした時に、最適解に近づく一歩を一緒に考える役割としてキャリアコンサルタントには大きな存在意義があると捉えています。
宮内:多様性やWell-beingなどの考え方が当たり前になり、「どうすれば自分らしく働けるのか?」をほとんどの人が考える時代になってきました。「一人ひとり大切にしたいものは異なる」という実感はひと昔前と比べて、より強く感じています。
そういう世の中で「どうせ働くなら、満足感や充足感を得られる仕事につきたい」と考える方が増えてきたと思います。しかし、そもそも満足感や充足感を得るのに重要な「大切にしたい価値観」自体がわからないという方も少なくありません。
そこで、私たちと話すことで少しでも気づきを得てもらったり、物事を見る目を変えるきっかけづくりに貢献したりすることがキャリアコンサルタントの役割だと考えています。私たちの活動が徐々に実を結び、社会の幸福度を上げていくことができたら、こんなに嬉しいことはないですね。
--自己流でキャリアを模索することと、キャリア相談を経たキャリア形成にはどのような違いがあるのでしょうか?
宮内:正直な話、そんなに大きな違いはないと思っています。キャリア相談はあくまで相談者の考え方や大切にしている価値観の言語化をサポートすることだからです。
例えば、「プライベートの時間を大切にしたい」と考えている相談者がいたとします。その際、「プライベートの時間」とは具体的にどのようなもので、「そのなかで何を大切にしたいのか」を言語化できるようにお手伝いしています。
実際に深堀していくうちに、「プライベートでは、家族や友人と過ごす時間を大切にしたい」と自分の考えを言語化できるようになります。
その内容を受け、少し表現を変えて「人とのつながりを大切にしたいんですね」と私から伝えることで、相談者の自己理解が深まり、よりキャリアの選択肢を描きやすくなる手助けをしてあげられます。
誰にも相談せずに一人でキャリアを形成することももちろん可能ですが、私たちキャリアコンサルタントからの別視点が入ることで、客観的に自分を見つめ直せます。
結局どちらの選択をするかは相談者次第ではあるものの、別の切り口から質問を投げかけることで価値観の深堀がスムーズになると考えています。
近江:キャリアコンサルティングに限らず、カウンセリングを学ぶ過程で「答えは相談者の中にある」と教わりました。
例えば、思考を言葉にしてみると、その言葉をきっかけにさらに考えが深まっていく経験は誰しも少なからずあるのではないでしょうか。
キャリアコンサルタントが壁打ちの相手になることで、自己流でキャリア形成を進めるよりもプラスアルファのお手伝いができると思います。
社員を対象にしたキャリア相談を実施。多くの社員が自分に合ったキャリア選択をかなえる
▲社内のキャリアコンサルタント 宮内さん
--ウィルオブ・ワークで実施している「キャリア相談施策」とは具体的にどのような内容ですか?
近江:対象者はウィルオブ・ワークで就業中の社員全般です。30~45分程度を目安に、キャリアや業務上の悩みを主に伺っています。キャリアの話題以外にも、人間関係や場合によってはご家族や友人の話を聞くこともありますね。
キャリア相談の回数に制限を設けておらず、なかには同じ方が6回相談してくれたこともあります。「他の職種にキャリアチェンジしたいが、自分に何ができるのか、適性があるのかわからない」が主な相談内容でした。
一回のキャリア相談が終わるごとに、次の相談日までに考えてきてほしいことをお伝えして、考えてきてもらったことをベースに再度お話しするというサイクルを繰り返していました。
私がキャリアの正解を示すというよりは、悩みを共有してもらいながら一緒に正解を模索するという方法でキャリア相談を実施しています。
--「キャリア相談施策」の取り組みがスタートした背景を教えてください。
宮内: せっかくウィルオブ・ワークに縁があって一緒に働いているのに、一つの部署だけで退職を判断するのは本当にもったいないという思いが原点です。
実際にウィルオブ・ワークは介護やコールセンター、エンジニアなどさまざまな事業を展開しています。仮に退職を検討している社員でも、他の部署であればその方が活躍する機会をつくれるかもしれません。
しかし、その可能性を検討もせずに退職の道を選ぶのは双方にとって機会損失だと考えています。
私が現在所属しているカスタマーサクセスサポート部は「働く人のキャリアパスの最大化と最適化」を目指しています。
社員のキャリアをどんどん育んでいき、社員自身のキャリアにおける視座が高くなれば、ブランド理念「Chance-Making Company」を体現できると考えているからです。
「キャリア相談施策」を続けていった先に、ウィルオブ・ワークで働くことを誇りに感じられて、胸を張って仕事ができる社員を一人でも多く増やしていきたいですね。
--実際に「キャリア相談施策」で相談された社員から、どのような声があがっていますか?
近江:共通しているのは「話を聞いてもらえてよかった」と言ってもらえることです。実は、必ずしも一回のキャリア相談で何かが劇的に解決することはありません。
しかし、自分のなかで抱えている悩みを誰かに話すだけで救われたことは、多くの方にとって経験したことがあるのではないでしょうか。
少なくともその点において、キャリアコンサルタントの存在が役に立てていると感じています。
宮内:近江さんが話してくれたとおり、「聞いてもらってよかった」「モヤモヤを言語化してくれた」という声は本当によく聞きますし、ありがたいことに満足度も高いようです。
また、「同じ部署の社員には相談しにくいことを話せてよかった」といってもらえたときは、キャリアコンサルタントとしての介在価値が大いにあると感じました。
--キャリア相談を実施する際に、心がけていることはありますか?
宮内:自身の体調管理を徹底しています。というのも、心身ともに健康な状態のほうがよりよいキャリア相談ができると実感しているからです。
普段からストレスを溜めずに、相談者にたいして最高のパフォーマンスができるように努めています。
近江:自分自身の思い込みをできるだけ排除しています。私が過去に所属していた部署の社員から相談を受けると「自分がいた時はこうだったな」と考えてしまうことがどうしてもあります。
しかし時代も違えば当然状況も異なりますし、仮に時代が一緒でも、相談者は自分自身ではありません。
同じ事象でも異なる受け取り方をしているはずなので、自分の思い込みを極力抑えるように意識しています。
--「キャリア相談施策」を経てキャリアチェンジをかなえた社員はいますか?
宮内:たくさんいます。例えば、アパレル販売からインフラエンジニアや施工管理にキャリアチェンジした社員や、コールセンターから介護職にキャリアチェンジした社員も過去にはいました。
特徴的なのは、キャリアチェンジをかなえた方は初回のキャリア相談時から情報収集の量が圧倒的に多いことです。こちらから伝えなくてもすでに業界や職種について大まかに理解していて、さらに今後の目標や不安点も明確にしている方がほとんどです。
私からは主に業界や職種をより詳細に説明したり、不安に思われていることを言語化したりして背中を押してあげるアプローチをしています。多少不安を抱えていながらでも、新たなキャリアに大きく舵を切る決断をした相談者を本当に尊敬しています。
さらにキャリアチェンジした後にもご活躍されている話をよく耳にします。キャリアチェンジ後も活躍できている主な理由は、大きな納得感をもってキャリアを選べたからではないでしょうか。
相談者が納得感を得られる材料として、私たちのキャリアコンサルティングが少しでも役に立っていればいいなと切に願っています。
相談先を増やしたり、新たな体験にトライしてみたりすると視野が広がる
--今後、新たに取り組んでみたいことや目標はありますか?
近江:実はカスタマーサクセスサポート部で、福利厚生を強化しようと考えています。まだ詳しくはお話できませんが、大まかにいえば社員の資産形成をサポートする取り組みです。
私はまだ専門的な知見がなく、金融機関と連携しながら進めていくことが前提になるとは思いますが、必要であればキャリア形成だけでなく資産形成の観点でも社員を支援できるようになれたら嬉しいです。
宮内:今まではどうしても受け身になりがちでしたが、今後は攻めの施策を打ち出していきたいです。
例えば、先ほどの資産形成をはじめ、ウィルオブ・ワークの社員が将来について考えられるきっかけを用意したいです。現在は、マネーリテラシーを身につけてもらえるようなウェビナーを企画中です。
また、今までは社員の一部の人にやってもらっていた適性診断をより多くの方に受けてもらい、積極的にキャリアを育てるための働きかけをしていきたいですね。
--最後にキャリアに悩んでいる若手世代に向けて、今からしておくべきことを教えてください!
近江:相談できる相手を増やすことは相談者の方にとってもプラスになると思います。
なぜ相談先を増やすほうが良いかというと、例えば親御さんや上司に相談してもどうしてもその人の経験に沿った回答になってしまいます。一つの意見だけでなく、複数の意見を聞くことで視野が広がるのではないでしょうか。
また、個人的には読書もおすすめしています。小難しいビジネス本ではなく、登場人物の人生を追体験できる小説が良いですね。
小説を読んで感じるものがあれば、なにかのきっかけにつながるかもしれません。さらに、登場人物の気持ちを想像することで、自分の将来を考える力が養われると考えています。
宮内:ご両親や上司に「別の人生を歩めるとしたら今ごろ何をしていると思う?」「どのように意識して過ごしていたと思う?」といった質問から始めてみるのはいかがでしょうか。
もちろん親や上司だけでなく、普段あまり関わりのない大人と話すのも有効です。恐らくほとんどの方は大なり小なり反省点があるはずなので、そこから得られる学びは大きいと思いますよ。
同世代の仲間内で遊ぶのも楽しいのですが、少しだけ勇気を出して今まであまり話したことがない人に人生について語ってもらうと新たな発見が生まれておもしろいです。
知り合いと将来についてあまり話したくないのであれば、私たちのような専門家を頼ってみてください。もしこの記事を読んでいる方の中にキャリアに悩んでいる方がいて、相談先が思いつかなかければぜひ一緒にお話しましょう!
あとはさまざまな体験をしてほしいですね。お金をかけてでも、やってみたいことがあるなら臆せずトライしてみてほしいです。
私も格闘技やボルダリングなど気になることは一度だけでも挑戦するようにしています。実際にやってみるとものごとの見え方が広がってきて、点と点が線として結びつくこともあります。
気になることがあれば、少しの勇気をもって経験してみてください!
ウィルオブ・ワークでは社員の長期的な活躍を重視し、今後もキャリア形成の取り組みを全社一丸となって行います。
「どんな仕事が自分に向いているかわからない」「自分らしく働くってなんだろう?」と考えている方もご安心ください!少しでも興味があれば、ぜひ一度カジュアルにお話しませんか?
皆さまとお会いできることを楽しみにしています!