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“らしさ”を詰め込み、開始1年で200名以上の紹介を記録したVoicyのリファラル採用を振り返る

こんにちは。Voicyカンパニークリエイターの “はる” こと高森はるなです。

Voicyの行動指針のひとつに、こんな言葉があります。
組織も一つのプロダクト。全員でアップデートを。

弊社では組織をプロダクトと捉え、全メンバーが当事者意識を持って組織づくりに取り組む文化を大切にしています。

今回は、そんなVoicyで実施している「リファラル採用」をご紹介します。

あえてリファラル採用をしていなかった

リファラル採用とは、社内メンバーからの紹介で人材を採用する手法のこと。米国ではトップチャネルとして根付いているもので、日本でも10年ほど前から少しずつ浸透し始め、今では多くの企業で取り入れられていますよね。

そんな主要チャネルにも関わらず、実はVoicyでは2020年までリファラル採用の導入をしていませんでした。本当はすぐにでもやりたかったのですが、2019年まで組織状態が悪く、そこから2020年にかけては組織の立て直しを行っていたフェーズで、メンバーが胸を張って会社を紹介できる状況とは言い難かったのです。

とは言え、代表緒方や人事勝村は当時から単独でリファラル活動をしており、カルチャーやスキルなどのマッチング精度の高さから、2020年度の採用実績においてリファラルは、エージェントや求人広告に次ぎ、なんと第三の採用チャネルという結果に。

また、立て直しを行ったことで組織状態も好転していき、高い組織エンゲージメントを維持できている状態となったことから、2021年上期、本格的にリファラル採用を押し進めていくこととなったのです。

“事業成長”と“風土形成”に向け、プロジェクトメンバーでのスモールスタート

Voicyがリファラル採用を導入した目的は二つ。

  1. 事業成長:リファラル採用で全部署の根幹課題「人問題」を解決し事業成長を促す
  2. 風土形成:今後組織が大きくなる前に「自分たちの仲間は自分たちで採用する」という文化を浸透させる

社員一人ひとりが採用への意識を高く持ち、Voicyの成長に採用面からも貢献しようと思い行動している。そんな未来を目指し、リファラル採用が本格的に始動しました。

リファラル採用を設計するにあたり、初めから全社を巻き込んで運用することは難易度が高いため、まずはEX(Employee Experience)向上のために全メンバーの中から任意で募ったクロスファンクショナルチーム内でリファラル採用プロジェクトチームを結成し、スモールスタートをすることに。

「どうやって紹介者を見つければいいのか」「どんな人なら紹介していいのか」。チームメンバーがこれまで在籍してきた企業のナレッジや、他企業の事例などを参考にしながらも、Voicyらしいリファラルの方法を模索していきました。同時に、紹介時のフローやインセンティブなど、細かい設計についてもディスカッションを重ねていきました。

試行錯誤しつつ半年ほどトライアルしてみた結果、6名ものご紹介に繋がり、なんとその内1名は入社が決定!

プロジェクトチームでの成功体験をもとに、2021年下期、リファラル採用をいよいよ全社的に開始することとなりました。

“Voicyらしさ”にこだわったリファラル設計

プロジェクトチームでリファラル採用を設計していくに際し、いくつかのこだわりを組み込みました。

現場主導でチームとなって行う採用活動

KGIである「採用決定数」に向け、事業部ごとにチームとなり、協力しながらリファラル採用を行います。各事業部からそれぞれリファラル採用リーダーが選出されており、人事ではなく現場が主導となって活動を押し進めています。

選考基準は「スキル」ではなく「Voicyらしさ」

採用というと、“応募要件”として求めるスキルを名言しているケースが一般的ですが、Voicyのリファラル採用では、スキルよりもカルチャーマッチを重視。事業/組織へ向かうスタンスや志向性、人柄などから判断し、紹介者にあたるメンバーが「一緒に働きたい」と思える方であれば気軽に紹介してもらっています。
一体感を持って事業へ向き合わなければいけないフェーズだからこそ、カルチャーマッチが何より重要である、Voicyならではの選考基準です。

インセンティブは「金銭報酬」よりも「意味報酬」に

リファラル採用を設計する中で、最も悩んだと言える“インセンティブ”。Voicyメンバーの多くは金銭報酬とモチベーションがリンクせず、「メンバーがモチベーション高く、能動的に活動できるにはどんなインセンティブが最適か」についてディスカッションが難航。
最終的に、金銭報酬は一定設けたもののフォーカスせず、マンスリーでリファラル採用においてバリューを出したメンバーの共有や表彰を行うことで、「採用面からもグロースに寄与している」ということを本人へ明確に伝えるという、意味報酬に重きを置きました。

全社でリファラル採用を行ってみて

全社でリファラル採用を開始してから一年。組織に対しても積極的にコミットしてくれるメンバーたちのおかげで、かなり順調な立ち上がりとなっています。

カジュアル面談プラットフォーム「Meety」にてVoicy社の特集が組まれるとなれば、メンバーのほぼ全員がMeetyアカウントを開設して特集企画に参加してくれますし、知人でなくともいい人を見つければ、SNSで自ら積極的に声をかけるメンバーも多いです。また事業部が主体となって開催している採用イベントは、質の高い母集団形成にも繋がっています。

FY21の実績では、たった半年の期間にも関わらず紹介数は111件!
そしてなんとリファラル採用のために、声がけなどのアクションを一度でも起こしてくれたメンバーの社員比率は98%(!)を記録し、想像を超える高い水準での着地となりました。FY22に入ってからも順調に稼働しており、5ヶ月で既に112名の紹介があり、業務委託メンバー2名が仲間入り。新たな繋がりも多く生まれています。

一方、リファラル採用が徐々に浸透していく中で、いくつかの課題も見えてきました。
この一年で正社員の決定はまだ出ておらず、KGI/KPIを設定していることから本質ではない数字を追ってしまうことも。また、事業部として各々事業グロースのミッションへ向かっている中で、HRチームとしてどこまで現場に採用の優先度を上げてもらうかという葛藤もあります。

これらの課題を受け入れながら今後もアップデートを続け、全員で組織を創るべく、Voicyらしい仲間集めを進めていきます。

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