NPO法人very50は2008年に創業、今年6月に17周年を迎えました。設立以降、国内やアジア途上国で、現地の社会課題に取り組む事業家の方の力を借りながら実践的なビジネススキルを身につけるMission on the Ground(MoG/モグ)というプログラムなどを、社会人・大学生・高校生を対象に実施し、これまでに1万人近くの方にご参加いただきました。現在では、高校生を主な対象とし、MoGや学校の授業時間を利用した実践型教育を提供しており、これからさらに多くの方に関わっていただき、より多くの高校生にプログラムを届けたいと考えています。
今回は新たにvery50に関わってくれる方へ向けて、改めて、私たちが大切にしている"ミッション"と"クレド"を紹介したいと思います。
原点とミッション
very50のミッションは、「自立した優しい挑戦者を増やして、世界をもっとオモシロク」。
2008年にvery50を立ち上げたのは、代表の菅谷です。学生時代、アジアの途上国で中年男性が買春をしている場に遭遇して感じた強烈な嫌悪感が、社会問題や国際協力へ強い関心を持つきっかけだったといいます。その後は医療分野における国際協力の活動に従事。起業したいという思いを持ちつつも、社会人となってからはいわゆる"大企業"で過ごしました。そこで改めて社会課題の解決というテーマに対して世間が消極的であることを感じながら、同時に、学生時代に出会った非営利組織などで働くスタッフの人たちが経済的に非常に苦しい状況で暮らしていたことがずっと頭にありました。
社会に"いいこと"はお金にならないことが多いかもしれないけど、社会に"いいこと"を突き詰めて、でも自立して生活していける、稼いでいける、そんな人を増やしたい。そう考えて菅谷はvery50を創業しました。ミッションの「自立した優しい挑戦者を増やして、世界をもっとオモシロク」とは、まさにこの思いを表現していて、これは設立当初から変わっていません。
私たちが大切にしているクレド
ミッションを達成するため、今私たちが力を入れているのは高校生教育です。若いうちから社会問題の当事者意識と実践的なビジネススキルを身につけてもらうことを狙いとしています。この事業は、スタッフだけでなく社会人、大学生のたくさんの人に携わってもらいつくりあげてきました。そんなみなさんにいつも共有している3つのクレドをご紹介します。
Be the 10%:10%がうなずく本モノへ
いいことを言っている、またはやっているように見せても、中身が伴わないのであれば、結局意味がありません。たとえ10%の人しか賛成してくれないとしても意味のある、「世界を"オモシロイ"場所に変えるインパクトを残すことができる」と自信を持って言える、"本物"を追求し続けるという想いを込めています。
Act very50:考え尽くす、やり尽くす
"very50"という団体名は、「50:50(五分五分)」の「50」から来ています。「自分自身の問題」と「社会問題」どちらかに偏ることなく、経済的に自立しながら、社会課題に目を向け解決する。「理論」と「実践」を自由に横断し、「考え尽くす」と同時に「やり尽くす」ことによって社会へのインパクトを生み出す。
その中でも特に、Act very50においては、はっきりとした答えのない中でも、"考え尽くす"ことで自分のスタンスを持ち、その上で"やり尽くす"ことをメンバーたちへ求めています。
1 for N:チームのために自分がいる
「N」とは、スタッフから支援者までを含む、very50に関わる人たちのこと。プロジェクトやプログラムごとに多様に変わる「N」というチームの中で、「1」という個にこだわりすぎることなく、自身の個性を柔軟に変えながら力を発揮し、価値を生もうとする姿勢が必要だと考えています。
very50で実施しているプログラムは、プログラムごとに実施期間や場所、参加者・人数、スタンスなどが大きく異なります。また、実際の事業家さんたちの力をお借りして実施するプログラムになるので、彼らの事業の妨げになってしまわないよう十分な配慮も必要です。そんな中でも、参加してくれた高校生が数年後、社会に出ていく時にどんなスキルが、どんな経験が必要なのか。彼らの人生において、いつかどこかでつまずいた時に支えになれるような体験を届けたい。そのために何が必要なのか。関わるメンバー1人1人が考え抜き、それを提供できるような"本物"のプログラムになるようチームで手を尽くしています。
 ありがたいことに、理念に共感し、自分の力を社会をより"オモシロク"するために使いたいと言ってくれる方々が、様々な形で携わってくれています。私たちはこの輪をどんどん広げて、より多くの高校生にプログラムを届けたいと考えています。随時、社会人・大学生のプログラム運営メンバーやスタッフを募集していますので、まずはぜひお気軽に話を聞きに来てください!