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社会人見習い期間をvery50で過ごす、インターン生のこれまでとこれから

山崎 真由

2021年7月よりインターンとして活動。早稲田大学法学部を今年9月に卒業。大学在学中は、フィリピンでの1年半の教育インターンや、国際取引法ゼミでの英語弁論など、学内外で様々な活動に取り組む。来年春より外資コンサル企業に就職予定。

インターンとしての日々

はじめまして!現在very50でインターンをしている山崎真由と申します。先日大学を9月卒業し、絶賛ギャップタームを謳歌している23歳です。

インターンを始めたのは2021年の7月なので、働き始めてから1年以上が経ちました。また、後述しますがvery50と出会ったのはさらに1年前の2020年春なので、関わり始めてからは2年半になります。

最初に、普段インターンとして関わっている業務を簡単に列挙してみると、

  • 前提として、規模の小さい組織らしく「何でもできる」雰囲気があります
  • その上で、インターン生は何か一つのプロジェクトをメインで担当することが多いです
  • 私は、高校生向けのプログラム『MoG』に伴走する大学生メンターの育成プログラムを企画運営しています
  • 私以外のインターンも、海外の学生との交流プログラムの企画や、大学生向けのロジカルシンキング講座の作成など、多種多様なプロジェクトを担っていました
  • 同時に、授業用のワークシート作成や、国内外の起業家情報を整理する資料作成系のタスクもあります。かと思えば、超自由度高く「高校生が青春を感じる瞬間ってどんな時か、アンケート調査してくれない?」という依頼が飛んでくる時もあります

などなど……とても月並みな言葉になりますが、どんな仕事もやり甲斐があり、裁量もかなり頂いて、楽しくインターンを続けています。「今日オフィス行きたくないなあ」なんて思う日が、この一年間全くなかったです!

★ MoG(モグ:Mission on the Ground)とは?

very50の代表的なプログラムです。国内・海外のソーシャル・ビジネス(社会企業や事業家:チェンジメーカー)の経営課題を題材として、高校生や大学生が社会課題の解決に取り組みます。詳細はこちら


3フロアあるオフィスのうちの一室で、スタッフさんとミーティング

ここからは、私がなぜvery50で働き始めたのか、そしてなぜ1年以上続けているのか、インターンを検討してくださっているみなさんに向けて、私なりにまとめられればと思います。

国際協力の道を志し、1年半のフィリピン駐在

振り返ると、中学生くらいの頃から一貫して国際協力に関心がありました。学校の授業で習う「発展途上国の不条理な現実」や、電車の中吊り広告で見る国際NGOのコピーに触れては、純粋に心を痛めて「何か力になりたいなあ」と考えている生徒でした。高校生の時には、奨学金を頂いてアフリカのガーナに短期間のボランティアに行ってみたりと、未熟ながらも、可能な範囲でアクションを取っていました。

そんな関心を大きくドライブさせたのが、大学1年生の冬。東南アジアの教育格差解消を目指すNPO法人e-Educationに出会い、そのインターン採用に応募したんです。e-Educationには「大学生インターンを1年間活動国に派遣し、現地スタッフとしてガッツリ働いてもらう」という制度があります。当時、途上国経験なんて最長2週間だった19歳の私にとっては一大決心でした。それでも、「課題を抱える現地のリアルを、高い解像度で理解できる人になりたい」という想いから、休学してのインターンを決意。無事選考を通過し、フィリピンでの活動が決まりました。


フィリピンで過ごした活動校のひとつ

そして勇んで渡航し、最終的に予定を半年延長しての、合計一年半にわたる大充実の日々。その話を書き出すと長くなってしまうので割愛しますが……大きく得たものを挙げると、自信が半分、まだまだ足りないものだらけの自分への課題感が半分、だったように思います。

というのは、日本&フィリピンの様々な大人と働く中で、「プロジェクトって、こうやって人を巻き込んで進めると良いんだな」「課題解決って、ビジネスと絡めてこそ持続可能になるんだな」などなど、生きた学びを得つつも、自分の経験不足を突きつけられることがあまりにも多かったんです。平たく言えば、ビジネススキルや課題解決能力など、通常の学生生活では身につけがたい力に限界を感じていました。

モヤモヤの中帰国して、偶然出会ったvery50

そんなモヤッとした感覚を抱いていた日本帰国直後、出会ったのがvery50でした。

そのとき私がTwitterで偶然見つけたのは、very50が大学生向けに実施しているオンラインプログラム『LiD』。新興国のような複雑な環境下でリーダーシップを発揮する人材を育成することを目指し、無料で提供されているプログラムです。

なかでも私が惹かれたのは、very50が掲げる「自立した優しい挑戦者」という人物像でした。他者への思いやりや課題への想像力だけでなく、課題を解決をするためのスキルも兼ね備えている。またその逆もしかり。

そんなリーダーシップのあり方は、フィリピンから帰国した自分が抱えていた課題感に突き刺さり、迷わず参加を決めたのでした。


very50が目指す人物像を示すマトリックス

あの頃、良くも悪くも日本で活動する感覚を忘れかけていた自分にとって、同世代の仲間と繋がりながらビジネススキルを学べるLiDは最高のプログラムでした。また、これは後になって感じたことですが、厳しいStay homeが課されていたコロナ禍初期、LiDでの活動は、心の拠り所のようでもありました。

「この団体、教育もやるんだ」からのメンターデビュー

国際協力への興味関心からLiDに飛び込んだ私ですが、ほどなくして「very50が教育事業を行う団体である」ことを知ります。国内外の社会起業家の課題を題材にしつつ、独自の教育プログラムを展開し、高校生や大学生に届けているのだと。そのあたりからうっすらと、「プログラムを享受する側」だけではなく、「プログラムを提供する側」にも興味を抱くようになりました。

というのは、元々私が「国際協力」以外に「教育」領域への関心も強く持っていたからです。フィリピンでの教育支援に携わっていたのは先述の通りで、国際開発の手段としての教育に可能性を感じていました。また個人的に、私の両親が幼い頃に離婚しており、ひとり親家庭で育ったにも関わらず、有名な大学に入ることができた成功体験……ではなくむしろ「超ラッキーな環境に置いてもらったな」という実感から、常々、「教育現場に恩返ししたい」という気持ちがありました。

そんな私の念願が叶うのは、LiD修了から半年後のことです。鳥取県・大山町を舞台に行う、高校生向けMoGの大学生メンターとして声をかけていただいたのです。このMoGでの経験が、私の転機になりました。

あのとき受けた刺激は挙げるとキリがありません。本格的なビジネス課題に取り組む高校生の熱量と優秀さ、大山から高校生を迎える起業家の方々の生き様、プログラムを取り仕切るvery50スタッフの妥協のない姿勢……


高校生たちと見学した大山の竹林 / 竹害について起業家の方から学びました

特に、スタッフのみなさんの全力さは強烈に印象に残りました。言い表すのは難しいですが、生徒と起業家の両者に最大限の価値を届けるべく奮闘する様は、LiDの時に画面の向こうで見ていた「余裕そうな大人の姿」とは良い意味で違っていて、ただただかっこよく見えました。

また、私はフィリピンでのインターンの他に、過去に塾講師のアルバイトをしていたこともありますし、教育活動への関わりは比較的多かった学生だと思います。しかし、LiDや就職活動で多少なりともビジネスについて学んだことを活かして、「課題解決」の観点で(わずかながらでも)高校生のお役に立てるのは、かなり新鮮な体験でした。

さらにMoGでは、「高校生が起業家への貢献を目指しながら成長する」文脈と並行して、「スタッフやメンターが高校生一人ひとりと本気で向き合う」ことも大切にしています。言葉にすると当たり前に聞こえますが、「本気で向き合う」ことは想像の何倍も大変で、正解が見えない教育活動のエッセンスだと思います。

「今私が高校生に投げかけた言葉はエゴではないだろうか」「本当の意味で、この子の将来を考えたコミュニケーションを取れているだろうか」そんなことを思いながら、頭も心もフルにつかう。こんな感覚は初めてで、very50へのリスペクトがとっても深まる経験になったのでした。

そしてインターンに

そんな気持ちを見抜かれたのか、メンター参加後にスタッフさんからお誘いいただき、いつの間にかインターンになっていた、そして1年続けていた。というのが今日までの経緯です。

very50は立派な認定NPOでありつつ、急拡大期の真っ只中で、整っていない部分も少なからずあります。しかしその分、やるべきこと・やってみたいことが盛りだくさんで、ものすごく面白いフェーズの中で働けている実感が強くあります。それこそ最初に書いたとおり、日々オフィスに行きたくなるような!

また、ここで1年以上インターンを続けていて強く思うのは、この団体は、真に志が高く、心優しい人の集まりだなあということです。「授業をたくさん売って儲けよう」「プログラム中だけ高校生に良い顔しよう」ではなく、「関わった若者の将来を本気で良いものにしたい。そして、その子たちに世界をより良く変えていって欲しい」そんな理想を本気で追っている大人の集まりだなとひしひしと感じています。


インターン仲間の卒業の日に撮った集合写真

そして少しだけこれからについて……学生時代は、very50をはじめとする様々なNPOで活動していた私ですが、来春からは外資コンサル企業に入社する予定です。そしてこのキャリア選択の価値観の根底にも、very50が掲げる「自立した優しい挑戦者」の考え方が横たわっています。

この社会で稼いでいける自立の力も、近くの/遠くの他者に向けられる優しさも、変化を恐れない挑戦心も……!絶え間なく、しかし肩肘張りすぎずに養っていきたいです。

今これを読んでくださっているみなさんも、どこかに共感する部分があってインターン応募を検討してくださっているのかなと思います。少しでも「この組織で、前向きにビジョン・ミッションを追ってみたい」と感じてくださったら、お気軽に連絡をくださると嬉しいです!

こんなにも長い、いちインターン生のストーリーを最後まで読んでいただきありがとうございました。very50のオフィスでお待ちしています!

Invitation from NPO法人 very50
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