クライアントに価値を届け、
信頼と感謝を得る存在であり続けよう。
前回の「企業理念(価値とは)①」で述べた内容を踏まえつつ、
弊社の経営理念についてあらためて考える中で、
私なりに「信頼」という言葉についても深く向き合ってみました。
まず、弊社のものづくりに対する姿勢について紹介させていただきます。
「クライアントとともに課題を共有し、解決に向けて取り組んでいく」
というスタンスを大切にしたいと思っております。
私たちはシステム開発を行う際、依頼者と製作者という関係性のもと、
クライアントからの「要望通りに作って終わり」といった受託開発のスタイルは取りません。
この考え方の信頼を背景とした、代表の経験があります。
以前、代表がSIer時代に勤めていた会社では、
途中で問題が生じても「要件定義通りに作っているから問題ありません。」とし、
自分たちは責任を果たしたというスタンスで、
クライアントのためにならないシステムが出来上がってしまう──そんな現場を多く見てきたそうです。
そのような経験から、
本当にクライアントのためになる開発がしたい!
時には耳の痛い意見もしっかり伝えたい!
そう考えて、この会社を立ち上げたという経緯があります。
私たちの仕事は、
システムを作ること自体がゴールではなく、クライアントのビジネスの成果につながる事がゴールです。
だから、もし途中で「このまま進めたら成果が出ないかも」と思ったときは、
たとえ要件通りであっても、しっかり意見をお伝えします。
時には、クライアントにとって耳の痛いことであっても、本当に必要なであれば提案を行う。
そして、それがクライアントの共感を得たとき、自分たちが作ったシステムが有効に使われ、
システム化の効果が出て、ビジネスが拡大していくことになります。
その結果、感謝していただき、
かつシステム化による効果が出ているからこそ、また次の相談が来る──
そんな信頼のサイクルに乗ることが、私たちの目指す姿です。
この「感謝→追加相談→共に成長するサイクル」を大切に、
私たちは「ともに成長するパートナー」としてクライアントと向き合っています。
代表のエンジニア時代のエピソードについて、こちらにも記載がありますので、
合わせてご確認して頂ければと思います。
▶https://www.wantedly.com/companies/v-vanguard/post_articles/490704
しかしながら、「信頼」を得るということは、非常に難しいことです。
信頼とはなにか
信頼とは、相手を信じて“預ける”こと。
言葉では簡単に言えるけれど、それが成立するためには時間と経験が必要です。
そして、信頼は一度手にしたら終わりではなく、ずっと育て続けなければならない関係性でもあります。
職場でも、家庭でも、友人との関係でも。
信頼されている人には、思いやりや誠実さ、責任感などの特徴があるように思います。
例えば、
- 約束を守る人
小さな約束を丁寧に果たせる人は、「この人に任せて大丈夫」と思ってもらえます。 - 聞く力のある人
話を遮らず、しっかりと耳を傾けることで、相手は「尊重されている」と感じます。 - 責任を引き受ける人
失敗のときに逃げずに向き合う姿は、言葉以上に信頼を積み重ねます。
そして、信頼は「先に与える」ことで生まれると思います。
信頼は、相手から与えられるのを待っていても始まりません。
まずは自分が「この人を信じてみよう」と心を開き、自らが先に行動することが大切です。
・家族に、「ありがとう」と先に伝えてみる
・友人の挑戦に、「応援してるよ」と一声かけ
・同僚の意見に、「なるほど」とまず肯定する
これらはすべて、「信頼のスタートライン」です。
自分から歩み寄ることが、やがて相手の心のドアを開きます。
そして、このスタートの後は、継続が必要です。
積み重ねが、やがて大きな信頼となって返ってくるのです。
これをシステム開発に置き換えた場合を考えたときに、
同様に、私たち開発者側から、
相手の立場になったり、誠意を尽くしたりを行いながら、
先に「信頼を差し出す」ことが重要なのだと思いました。
・「ここはリスクがあるかもしれません」と、正直に話す
・「この仕様、本当に必要でしょうか?」と、遠慮なく聞いてみる
・「説明が難しいなら、図にします」と、相手に歩み寄る
こうした小さな行動の積み重ねが、じわじわと信頼を築いていくのだろうと。
そして、このストーリー記事を書きながら、て自分の気持ちを整理する中で、
代表の「クライアントにとって本当に必要なことならば、耳の痛いことも含めて提案すべきだ」
という言葉の真意に、少し気づけたような気がしました。
正に、そのような言葉は、突然発することはできません。
日々、クライアントのために何が最善かを考え、行動し続けた結果を前提として、
信頼が積み重なっていくからころ言える言葉です。
その関係性があってこそ、時には耳の痛いことも伝えることができるのだと思います。
このような積み重ねによって築かれる関係こそが、パートナーとしての距離感なのだと思いました。
こうして振り返りながら、
企業理念を通じて、仕事だけではなく、日常生活においても、家庭や友人とも、
日々丁寧に信頼を積み重ねられる人間でありたいと思いました。
そして、おそらく、いつか自分ならではの価値の提供が、
皆さんからの感謝として、「信じてよかった」と思っていただけたなら、
私の歩んできた道も、きっと意味のあるものになると信じています。
弊社のメンバーの皆さんにも、
この理念が浸透し、これに共感するメンバーの集まる場所の会社がなればと思い、
あらためて、採用担当者として、結果を出していきたいと思っているところです。