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搾取型ブラック企業をつくろう! (超高速で成長するSES企業の経営戦略の一例)

ネタがない・・・・。


こういう時、ツイカスの私はそっちでネタをもらってきたりする訳ですが・・・。


と言うわけで、もらってきました。ネタ。

元ニートさん。ありがとうございます。


なんか、こう、実在の企業の方針に刺さっちゃったりするかもしれないネタですねー。

あんまし他社を下げて自社上げる系のマーケティングとかしたくないんですが。

今回は元ニートさんがいうから仕方ないね!


『ブラックな会社つくりてぇ~』という全国のブラック社長候補生たちにお届けする【悪の教科書】と言うテイでいきますか。【今だったらこうやる】的な。

さて、そういうわけで、なるべく自社は絡めずに、具体的な他社さんの描写もさけつつ。行きます。



1.作る会社のタイプ

まず、大前提の目的として『搾取』を行うわけですが、少人数からめっちゃ搾取すると、ヤバいです。一瞬で会社が消えちゃいます。(実際にはなかなか潰れないものらしいが)まずは規模を大きくし、薄ーく広ーく搾取の方針で行きます。

もともとエンジニアと言う職種はビジネスや利益と言った当然考慮されるべき前提条件を無視して、全方向に対して無限にワガママ言う性質があります。これにいちいちこたえていては搾取になりません。基本方針はなるべく全ツッパで行きます。

スキルが伸びてしまうと、社員に離職のチャンスを与えます。また、後述しますが、営業により引き抜き&独立のチャンスを与えてしまいます。ゆえにスキル伸長は重視しません。

会社員同士の関係性が密になると、そこでは自社への不満を話し合うことになり、気づいてほしくないことに気づかれることになったり、組織的かつ大規模なスピンアウトの可能性を上昇させることになります。社員間の関係性はなるべく疎結合である事を重視します。密結合にする為のイベント、帰社日、社員旅行などなどは無駄な費用です。ここは搾取分に回しましょう。一石二鳥ですね。

採用はクソ重要です。営業と並んで生命線になります。採用ターゲットは夢見がちな未経験でOKですので、今であれば、事務所所在地は渋谷でキラキラまたは五反田でキラキラ感を演出するのが良いのではないかと思います。とりあえず、自社サービスは作る路線で行きましょう。自社でも使用するシステムであれば、なお無駄が少ないです。どうせそうそう儲かりはしません。B2Cならば小規模なものを、有志を募って業後に開発させるでOK!晴れてB2C自社サービスの会社です。要はうごきゃいいんです。

ホームページも上記の路線ですね。いかにSESっぽさ、人材派遣ぽさを消すかの勝負です。事務所・ホームページはケチる部分ではありません。事務所は固定費なので最初は負担が大きいですが、表面と打合せスペースだけキラキラ感を出せばOK!なかは見せる必要がありません。改装費用はかなり高額となるため、居抜きで入れる事務所が見つかればなおよしです。ほか、最初期はオシャレなコワーキングスペースの利用もありです。(みんな利用するので採用で有利には立ちづらいが、マンションの一室よりは良い)



2.新卒派遣と言うテクニック

ブラック社長候補の方々、まず覚えてください。大前提となる知識として、この技があります。

報酬制度は年功制で。

未経験者をたくさん採用する。

とにかくロースキル案件に突っ込む

1年経ったら、めっちゃ単価交渉する。(給与は微増)

抜けたいと言っても、頑張って引っ張る。

めっちゃ単価交渉する。(給与は微増)

これ、超儲かります。

いかに、給与と売上の間にギャップを生み、その状態を継続するかが勝負となります。スキルは伸びないので離職は発生しますが、スキル伸ばす方針よりは少ないはず。また、30歳を過ぎたらロースキル人材は負債と化します。結果は離職で良いのです。

なお、スタッフの意向通りに現場を移してスキルを上げてやった場合、離職の危険性が跳ね上がります。あなたへの感謝などゼロで給与交渉してくるでしょう。結果、利益は下がりますし離職も増えます。

このビジネスの基本構造としてスキル構築に重要な20代と言う時間をロースキル案件に費やさせる事により、利益が生まれます。スキルを上げるよりも、30歳以降での負債化の前に離職していただき、ほかの会社に負債を転嫁する事を優先しましょう。ここはになる必要があります。

なお、ロースキルの営業は苦しいです。そのような現場の中核となっているメンバーに関しては、給与交渉に応じる必要があります。一名に400万払ったところで、全体の利益が上がるならば良いのです。


〇超必殺! 職歴偽装~。

この技は、この手のロースキル採用系でこそ活きる・・・はず。 タダ同然で採用した人材が経験者としての市場価値を持つ訳ですので。

ただ、個人的な感覚値では、ここまでやってる会社はなぜか少ない気がします。信用を失いすぎると、営業時に【所属会社NG】とかになるからでしょうか・・・? わかりません。

ロースキル採用→エンジニアにします。 → なんか人増えるの早くね? 的な会社の方が多いかなあ。【エンジニアとして必要な経験を積むのに必要な最初の経験を得るのが難しい】こと。【社長が職歴偽装食らいつつも生き延びたサバイバーエンジニアで、職歴偽装に対し罪悪感が無い(むしろ成功体験)】など、特殊な条件が加わらない限りは選択されづらい、究極の技です。(なお、詐欺。)

3.採用方法

重要です。

経験者は営業が楽ですが、離職も早いでしょう。無理に経験者を狙う必要はありません。『大量の未経験者』『一人あたりのコストを可能な限り安く』採用するのが肝要です。

とにかく、数を採用し続ける必要があります。昔ながらの広告型の求人広告(先払いのもの)の利用がベストです。

安い枠で30万程度。高い枠では120万や180万といった金額もかかりますが、20名も採用するなら問題ないです。なお、初期は大量のスタッフを雇用すると採用後の費用で倒産しますので、高い枠は不要です。

求人掲載時は、『採用ターゲット層の選定』がとても重要になります。
その層に合った原稿を起こし、その層を狙ってスカウトメールなどを打っていきます。未経験者は経験面では検索にかかりませんので、競合は多くありません。開封率は高いものになるでしょう。

〇仮定・採用ターゲット像

スキルを伸ばしていくわけではありませんので、意識が高い層である必要はありません。むしろ楽で安定した仕事を希望する層の方が理想的です。低稼働・長期就業の案件にアサインしていく訳ですね。ただし、その他の登録型派遣業との差別化の必要もありますので、【IT関連なら手に職がつく】と思ってる人達がベストなターゲットになります。

今ですと、【キラキラオフィスでITっぽいことしたい!】って人も多く入ってきますから、この層もアリかもしれません。そういう派遣先でヘルプデスクとか、ITっぽいナニカにアサインすればよいので、利害も合います。どうせ常駐先のほとんどは大手企業のユーザー部署だったりするので、環境は悪くありません。募集時はRailsとか自社サービスありますとか書いとけば集まるでしょう。

ほか、会社やその他のメンバー達との絡みを求めるタイプよりも、干渉されたくないタイプの方が良いかと思います。疎結合型の組織を目指すわけですから。


〇こんな求人になる

・応募ハードルは可能な限り低く。
・みんな未経験からのスタートだよ!
・仕事も簡単そうなイメージに!
・スキルアップ! 手に職つける!と言ったワードは必要。
・残業少ない!【場合によっては】リモートや週3日勤務!
・環境は良くて、キラキラ!
・フリーランスで卒業していく先輩も多いよ!
・研修があるので、まったくゼロからでも安心!(※後述)
・給与は300~400万! さすがIT! 高い!

って、とこじゃないですかねー。


〇研修って意味あんの?

スキル伸ばす気ないのに意味あんの? あります!

『研修期間』は通常時とは違う給与形態にすれば、満額払う必要はありませんね。
最低賃金もありますので無限に安くはできませんが、15万か16万くらいが研修中(=待機中)の報酬形態になります。稼働したら10万とか手当が発生する形にすれば、求人上は年収300万+ボーナスで提示できます。ロースキル案件であっても、Excelや、CCNA、SQLやShellなどなど、その作業を想定した学習はやってメリットありますしね。ちなみに、案件参画は可能な限り早く。研修と言っても、要は待機にすぎないんですから。

なお、待機中が給与が安くなるという事は、今の現場を抜けて仕事が無かったら、またその給与になる可能性があるという事な訳で、スタッフ側も現場の変更にリスクを感じる立場になります。これは仕事を引き延ばす際にも有効ですし、待期期間を短くさせる(過度に仕事を選ばせない)上でも効果的に機能します。


〇ボーナスを使った小技

ボーナスはなるべく多く。

月25万×16か月(ボーナス4か月分)=400万

このモデル金額が、求人の上では提示可能になります。ボーナスは、実際に払われるかどうかはわからないからね。(※さすがにここまで吹いてる実例は見たことないけど)

(ろくろを回す感じやジャケ写感も大事かもしれません。)

4.営業方法

※正直、こっから先はよくわかっていない部分が多め。

基本、営業マンの離職率は超高いです。

【スキル構築に重要な20代と言う時間をロースキル案件に費やさせる】この構造をわかった上で、さらに撤退の引き延ばしをかけていく。心が腐っていきます。

楽して、キラキラしながら手に職】とか言ってる奴らがトラブル起こさないはずがない。圧倒的な頻度でしょうもない内容の対応が大量発生します。心が荒んでいきます。

特段、営業スキルはつきません。この仕事は【マッチング】【対応】【撤退の引き延ばし】【単価交渉】です。芸能系のマネージャや広告系のディレクション。そんな何かに近い仕事です。頑張った結果得られるものが、エンジニアからの怨嗟と決して高くはないインセンティブ。安定性や専門性も得られるわけではない。自分の先が見えるほどに心が折れていきます。

優秀な経験者をアサインする必要はありません。だいたいどの会社も新卒、または、エンジニアやめたいなあ・・・って人にやらせる感じです。給与も最低賃金+インセンティブでOKです。


未経験層のアサインは、狙って計画的に行うケースもあります。(事前にネゴっとくケース。客だって自社の社員は投入したくない。任せられるなら任せたい)ありますが、そんな計画的な話が全てな訳ではなく、平場からの営業ももちろん多数発生します。だって、常にじゃぶじゃぶ採用しているんだからね。
契約終わって帰ってくるスタッフもいて、市場で大きく有利になる経験をしてくるわけではないし。

つまり営業対象は常に【未経験orロースキル】な訳ですので、とても難度が高いです。他社の欠員や増員、そういった事故のような話にぶつかる必要があります。

【狙って事故を引く方法】は、昔から一つ。とにかく数で勝負です。

当たる先の商流は高いほうが決定確率は高いですが、【欠員】や【増員】のニーズですので、ソフトハウスから得られる話もあります。とにかく全部行きます。とにかく新規開拓が重要です。


〇営業主体のスピンアウトに注意!

注意です。世の中これで誕生した会社だらけです。
営業も馬鹿ばかりではありません。いざとなったら真っ先に切られるポジションと言う認識はありますし、スタッフのスキルを付けていかないという方針は、【いつまでたっても自分の安全は確保されないと言う事と同義】である(一生、ロースキルを仕事にはめ込むだけのお仕事)と理解しています。

そんな営業と、スタッフの優秀層の結託によるスピンアウトは極めて脅威です。【信用・商流・稼働人員・市場構造理解】すべてがそろってしまう上、両者とも搾取構造脱出への動機を持っています。 優秀な営業・スタッフほど、危険な存在と言えます。

この防御・ダメージの最小化の為にも、組織の疎結合化は重要です。
また、優秀層が自動的に卒業していく仕組みも、とても重要になります。

5.不況になったらヤバイの?

そらヤバい。

主力層の20代ロースキル人材は【今はビジネスの上で必要だけど、そのうち不要になるかもだから、高い外注費を払ってでも雇用はしたくない】と言う、顧客のニーズに支えられて収益を上げてきてくれるわけですが。不況期ではそのニーズが激減します。ヤバいです。そもそも大手も社員をリストラしてます。仕事あるわけないです。

ヤバいですが、メリットもあります。
【採用難易度は激減する】
【よりブラックなスタンスが許される】
このメリットを活かした立ち回りで、反発成長を狙います。下記のような戦術です。

1.その市場で仕事がないレベルの人が返されてきたら、整理解雇。
リーマンショック級の不況だと、国から助成金が出て、60%はもらえたりもしますが・・・。
まあ、普通は人減らしますね。不況初期段階は。また、待機中は15か16万くらいの額面になりますので、ほっといても辞めていく気もします。後々助成金が効果を発揮しますので、できればすべて自己都合退職に持ち込んでいきたいところです。

2.稼働人員が減りすぎたら、営業を解雇。
このビジネスモデルは、コアが経営層。社員が営業。商材がスタッフと言う形の営業会社です。スタッフの稼働数が減るならば、営業と言うコストを削るだけです。【営業を解雇しても売上は減らない。コストだけ削れる】点に注目してください。稼げる可能性のあるスタッフよりは、営業の解雇が先です。
もともとスキルが確保されている業態と比べて、営業の負担が大きいビジネスモデルですので、過剰な数の営業を抱えてしまっている状態でもあります。

3.採用は止めない
その市場で仕事があるレベルの人材であれば、採用した方が利益はプラスになります。不況期ですので、通常よりも上のランクの人材が応募してきますので、これはこのタイミングでかきこんでおきましょう。

4.不況脱出期は拡大チャンス!
不況期に真面目に社員を雇用し続け、財務にダメージを受けている競合が多いです。採用活動はさほどの競争はありませんが、市場には仕事が出てきます。特に【大手がリストラで不足した低スキル層の人材ニーズが出てくる】時期です。いまやらずにいつやるの!
金を借り(金利下がってて借りやすい)、キャッシュフローの悪い助成金の類をフル活用します。そうそう赤字にはなりませんが、赤字上等でもいい時期かもしれません。また、不動産関連(特にオフィス関連)も安くなっているかもしれません。キラキラオフィスの用意し時です。

逆に、ここで大規模化しないと、次のチャンスはいつになるかわかりません。


6〆

じっさいにこのまんまの会社と言うのがどのくらいあるかは怪しいですが。いろいろ見てきたブラック系の勝ち筋のエッセンスを詰め込んでみました。

市況感によりますが、マジで5年で200名の会社とか作れるんじゃないかなあ・・・。

ちなみに私がやらない理由その1ですが、精神的な負担が強すぎて私には無理っぽいからです。馬鹿かサイコパスのどちらかである事を才能として要求されるでしょう・・・。

その2ですが。

刺されるだろこれ

基本、スタッフからのヘイトは営業へ転嫁していくので、社長にヘイトが集中することはないと思いますが、それでも、身の回りに危険を感じざるを得ないw 

早くやり切って、セキュリティガチガチのタワマンに入居するか、資本調達&上場後即Exitなどの人生設計が必要かもしれませんね。


どうですか?元ニートさん。 今回の話は参考になりましたか?(転嫁)




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その他の記事へは、下記リンク先が記事一覧となっておりますので、そちらからどうぞ。

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