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「Fanicon」のオンボーディングチーム/カスタマーサクセスチームを統括する白川 東馬。ユーザーやコミュニティー数が拡大を続ける中、さらなる事業成長を支える組織のあり方を模索しています。メンバーが本来の力を発揮し、最も輝けるようなチームを目指す彼が、THECOOで働く醍醐味について語ります。
オンボーディング/カスタマーサクセスのスペシャリストとして、THECOOに参画
東京大学大学院を修了後、Googleに入社した白川。在籍時は、中小企業向けの広告営業・サポート関連の業務に携わりました。
白川 「最初に担当したカスタマーサポートは、顧客満足度を上げることがミッション。当時、数万ほどあった中小企業のアカウントをわずか数人でまかなっており、『スケールする』という言葉の意味を身をもって体感しました。
その後、アカウントの新規機能アップデートを推進するプロジェクトに参画したのち、インサイドセールスのベンダーマネージャーの仕事に携わりました。
ベンダーマネジメントは、インドの方が活躍されており、アジア地域を担当するチームでは、気がつくと、自分以外は全員インド人という環境で働いていました。そういえば、入社した2011年は震災があった関係で、新人研修の場所もインドだったので、Google ではインドに縁が多くあったなと思います(笑)。最終的には、現場の顧客担当として日本の大規模な新規顧客アカウントのオンボーディングを担当しました」
オンボーディングやカスタマーサクセスの分野で、約9年のキャリアを重ねてきた白川。次なるステップを考えていたちょうどそのとき、THECOOから声がかかり、転職を決意します。
白川 「Googleに残る選択肢もありましたが、一度外に出てそれまでに培ってきたスキルを活かす時期でもあると思っていました。そんなとき、Googleで新卒時にお世話になった平良(代表取締役CEO:平良 真人)や、すでにTHECOOで働いていた同期の星川(Fanicon プロダクトマネージャー:星川 隼一)らから誘われたんです。
Google時代、平良のことは雲の上の存在のように思っていましたが、実は彼が辞めるときに『あと10年もすれば、皆が自分を追い越すような日がくる』みたいなことを言ってくれたんですよね。そんな人が数年後に『うちの会社を手伝ってくれない?』と誘ってくれたことが嬉しかったですし、昔の仲間と新たなことにチャレンジできるのが魅力的でした。
また、当時とくにオンボーディングチームは個人の力で動いているところがあって、根本から組織作りをしていく必要がありました。そこにベンチャーならではのおもしろみを感じましたし、Googleで実践しながら学んできたことが活かせると思ったんです」
分業によって効率化を実現。チーム力を高め、個人がより力を発揮できる組織を目指して
2022年8月現在、白川はFanicon事業本部のオンボーディングチームとカスタマーサクセスチームのキャプテンを務めています。
白川 「『Fanicon』を導入したアイコン(アーティストやタレント)に対して、最初の1カ月間、活用方法や企画などの面で密にサポートするのが、オンボーディングチームの主な役割です。
一方のカスタマーサクセスチームでは、『Fanicon』の活用方法に関する中長期的な企画の立案や実施を担当しています。たとえば、CDリリースやライブ開催の予定に合わせて施策を提案するなど、アイコンの活動に伴走しながら、ファンコミュニティを盛り上げ、経済効果を最大化していくことがミッションです」
入社後、白川がまず取りかかったのが、オンボーディングチームの整備でした。
白川 「3、4人いたメンバー全員がとにかくせわしなく動いていて。ヒアリングを重ねるうちに、分業体制が整っていないところに原因があるとわかりました。
当時オンボーディング業務は、プランニングから実行まで、1カ月間のサポートをすべてひとりで担当する体制だったんです。『Fanicon』では、新たなファンコミュニティができた最初の1カ月に、たとえばキーホルダーなどの入会特典をつけることが多い。そのため、発送の準備や手配などフィジカルな作業が発生し、それがメンバーの負担になっていました。
そこで、お客様とのコミュニケーションを担当するフロントと、景品の制作や発送を担当するオペレーションを分離したんです。それぞれが業務に集中できるように環境を整えたことで、少しずつ状況が改善されていきました」
オンボーディングチームやカスタマーサクセスチームにとって、施策の選択肢は無限にあるという白川。答えが1つだけではないところに、この仕事の醍醐味があると話します。
白川 「アイコンがやりたいと考えていることは無数にあって、それをどう現実的なところに落とし込んでいくかで腕が問われます。ファンとアイコン、そしてわれわれの三方にとって満足のいく施策でなければ、たちまちバランスが崩れ、成り立たなくなってしまうんです。そこがおもしろいところであり、また難しいところでもありますね」
メンバーそれぞれが光を放ち、組織や社会に必要とされる存在になるために
チームを束ねる立場として、メンバーが生き生きと働ける環境を大切にしたいと話す白川。メンバーの意見を組織作りに反映させることが、その鍵になるといいます。
白川 「ファンやアイコンにとって、どういう組織が最適なのか、正直なところまだわかっていないんです。ただどういうかたちであれ、平たい言い方をすれば、メンバーが生き生きと働けるような環境にしていきたいと思っています。
そのためには、チームメンバー一人ひとりの意見にきちんと耳を傾けながら、それぞれが置かれている状況を正しく理解していくことが欠かせません。メンバーに辛抱強く付き合ってもらいながら、トライアル・アンド・エラーを繰り返し、より良い組織作りを目指したいですね」
また、マネージャーとして、自身が理想とする姿があるという白川。
白川 「マネージャーというと、上意下達の命令系統のようなものを連想させますが、私が前職でマネジメントをしていて感じたのは、『マネージャーは、いわゆる芸能人のマネージャーのような存在であるべきだ』ということ。たとえば、『このメンバーはどこに行けばより活躍できるのか』『この人にはどんな仕事を任せればもっと輝けるのか』と考えるのが、組織のマネージャーの役目ではないかと思うんです。
というのも、ファンコミュニティに関していえば、自分は門外漢。誤解を恐れずにいうなら、より良いファンコミュニティを作る方法は私にはわかりません。だからこそ、メンバーの意見を100%信頼し、自分にはない視点や考えを持っている彼・彼女らがいちばん光を放つ場所に置いてあげたい。それぞれのメンバーが持てる力を最大限に引き出してあげるためにはどうすればいいかを、いつも考えています」
より強い組織になっていくためには、良い人材を集めなくてはならないと話す白川。目指すのは、メンバーが自身の市場価値を高めていける組織です。
白川 「汎用的に使える能力、ユニバーサルなスキルが身につくことを提示していくことが大切だと思っているんです。どこにいっても通用する知識や技術、経験が培えるような成長環境があって、それでいてこの会社にい続けることを選んでもらえる──そんな組織にしていかなければいけないと考えています」
クローズドなコミュニティだからできることを、多様性を楽しめる仲間と共に
「Fanicon」というサービスを「古くて、新しい」と表現する白川。その魅力についてこう話します。
白川 「おもしろいプロダクトだと思います。プロダクトマネージャーでGoogleの同期でもある星川の言葉を借りれば、『YouTubeが(不特定多数の人が観る)テレビなら、Faniconは(真のファンだけが集まる)ディナーショー』だと。
たしかに、ディナーショーをオンラインでやるという試み、応援したい人たちだけが応援していくことによって成立する世界は、これまでありそうでなかった。とくに私はGoogleに長くいたので、“インターネット=オープンコミュニティ”という認識が根強くあったんですが、それが結果的に勝者総取りのような状況を生んでしまうのは、どうもつまらないと思うところもあって。『Fanicon』のようにクローズドなコミュニティだからこそできることが、たくさんあると考えています」
そう話す白川が今後取り組みたいと考えているのが、オンラインとオフラインの融合です。
白川 「GoogleからTHECOOに来ていちばん驚いたのは、ファンがフィジカルな体験を求めていると知ったこと。グッズが欲しい、アイコンに会いたいと思っている人がとても多いんです。実際にモノを手にしたり、面と向かって出会ったり。オフラインの価値の高さをあらためて思い知りました。
いまあるようなアイコンやファン同士のつながりは、オンラインだからこそ実現するものですが、そこにフィジカルな体験をうまく絡めていくことで、アイコンはファンに対してますます価値提供していけるし、それによってファンの満足度も向上するはず。オンラインでつながって、オフラインでそのつながりを確かめる。もちろん、われわれにとってはそれがマネタイズにつながりますので、三方良しの関係が成立する予感がしています」
そんな白川が、いま共に働きたいと思うのは、多様な意見を受け入れ、楽しめる人。次のように続けます。
白川 「『Fanicon』を使っているアイコンのジャンルは実にさまざまで、そのファン層も多種多様。彼ら彼女らに刺さる施策を考え出すには、当然、いろいろな視点が必要です。『そういう考え方もあるのか、おもしろいね』と、“ Yes, and... ”のマインドセットで異なる視点を受け入れながら、自分たちのものとして取り込んでいく姿勢が大事だと思います。
たとえば、私から見ればどちらも“若い社員”ですが、入社4、5年目と新卒の社員では、出てくるアイデアも違えば、コンテンツの受け止め方、参照するメディアも違います。どういうものがおもしろくて、どういうものを良いと感じるのかは、人によってさまざま。これほどダイバーシティが求められるチームはほかにないかもしれませんね」
仕事の難易度は高いと前置きした上で、“クリエイティブな営業活動”ができるのが、カスタマーサクセス/オンボーディングで働く醍醐味だという白川。
白川 「カスタマーサクセス/オンボーディングチームには、自ら立案した企画を自ら実践し、最後まで見届けられる環境があります。
アイコンによってこだわりも強いし、ファンの年齢や属性も違うので、同じ企画を単純に横展開はできません。一方で、プラットフォームとしての成長を推進するためには、応用しやすい “型” を追求する必要もある。そのアイコンだからこそ、そのファンだからこそできるものという固有性と、ビジネスを促進する応用性の両立、こんなクリエイティブな営業に関われるところはそうないと思いますね」
「エンタメに関わりたいと考える人にとって、これほど可能性に満ちた場所はないのでは」と話す白川。すべてのメンバーが、そして自身もまた、自分らしいキャリアを作っていくために──今後どんな組織を作り上げていくのか、楽しみでなりません。