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【社長にきいてみた】ボスミーティングとは?シナジーが考える社長と学生の向き合い方

このシリーズでは、株式会社シナジーの社員や役員にインタビューを行い、

「シナジーってどんな人がいるの?」

「ぶっちゃけどんな仕事してるの?」

「シナジーに決めた理由は?」

などなど、赤裸々に話してもらいます!

シナジーの雰囲気や歩み、社風などを知っていただければ幸いです!


今回は、学生と広島に根付く企業の社長が集まるイベント「ボスミーティング」について樽本社長にお話をしていただきました!

──ボスミーティングとはどういうイベントなんでしょうか?

樽本:企業の社長と学生が直接話せる、多業種企業説明会です。企業側からの紹介タイムや、5~10分おきに社長がテーブルを移動して7~8名の学生グループと話していくような交流タイムが設けられています。

主催者である客先の企業様からの依頼を受けて、2回目の開催から運営に携わるようになりました。

シナジーの担当は、学生側の参加者の集客です。これは主に樋野(ひの)が担当していますが、よく頑張って集客してくれていると思います。


また、僕自身も出展企業の社長として参加しています。

次回で7度目で、まだ試行錯誤しながら開催している、黎明期にあるイベントと言えるかもしれません。


──他社さんと合同で開催しているイベントで、比較的新しいものなのですね。ボスミーティングに参加してみた感想を教えてください。

樽本:全体的には非常に良いイベントだと思っています。


ただ、言葉にこだわる人間として1つ気になる点があります。それは、イベントのネーミングです。

恐らく何気なく使ったものだとは思うのですが「ボス」という言葉に対して少し違和感を覚えているので、「ネーミングを変更してもらいたい」と伝えています。


──「ボス」という言葉に、どのような違和感を感じているのでしょうか?

樽本:「ボス」と反対の言葉に「リーダー」があると思っていて、両者には大きな違いがあるんです。

「ボス」は社員を叩いて連れて行け、というような存在。一方で「リーダー」は自分が名前の通り導くとかリードする役割を持っています。

何事も名前とか言葉自体の意味が本質として残るのではないか、と考えると、「ボス」という言葉は時代にそぐわないんじゃないかな、と思っています。


── 時代にそぐわないとは、どういう意味でしょうか?

樽本: これからの時代は多様性を受け入れていく時代ですし、組織の一番長となる人が特別である必要はないと考えています。

自分の役割としてリーダーシップを発揮するような人たちに、若い人たちはついていくんじゃないかなと。


つまり「ボス」という存在に、若い人は惹かれないんじゃないかと思うんです。

昨今問題になっている芸能事務所や中古車販売会社も、ボス型のオーナーシップ会社が行き過ぎた結果なのではないでしょうか。

若い人たちにとっても魅力的ではないと思うし、企業としても損失のリスクが大きいのではないかと思います。


ボスミーティング自体は良い取り組みです。

今一度「社長という存在をどう定義づけていくのか」考えた上で、名称もそれに見合ったものにできたらいいですね。


──イベント自体について、他に気づいた点はありますか?

樽本:そうですね。学生側と企業側のゴールをどちらも満たせるイベントになっていくと良いなと思います。


企業は一人でも多くの学生にアピールして、優秀な社員を獲得したい。

一方で学生は社長と直接話す機会を求めて参加している人が多い。


イベント中に自社の話ばかりしている社長も少なくありませんでした。

その時に学生を見てみると、自分の手書きの名刺を書くのに一生懸命。もったいない時間ですよね。


恋愛と一緒で、本当に口説きたい相手がいるなら、自分のことばかり話していてはダメですよね。

企業は自社の話をするばかりではなくて、学生の話にしっかり耳を傾けて「聴く」ことが大事なのではないでしょうか。


若い人がいま何を大事にしているのか、社会に対してどのような疑問を持っているのか。

企業側がそういったことを勉強する場とする意識でいたほうが良いのではないかと思います。


自社の説明や業務内容は、コンテンツとして日々コツコツと準備しておいたものを見てもらえばよく、実際に面と向かって話せる機会では別のことに注力するべきではないかと。

今の時代、興味があれば学生は自分で調べますしね。

説明よりも大切なものが、言葉として「ある」と僕は思っています。


──樽本社長は、どういったスタンスで学生と対峙したのでしょうか?

樽本:僕は自社の話はせず、社長というよりはだいぶ年上の大人として、学生が聞きたいことを自然に聞いてもらう方が良いんじゃないかな、と考えて向き合いました。


僕は社長として若い子と関わる機会がなかなかありません。

だから、今の人達が考えていることを、もっと勉強したほうが良いんじゃないかと思って。


「社会に対して思っている疑問でも良いから、大人に対して言いたいことがあれば、素直に聞きたいんだ」って伝えた上で、聞きたいことがあれば質問してもらうようにしましたね。


──学生たちの反応はいかがでしたか?

学生たちは「そういうのでも良いですか?面接をされて、私達が質問に答えるイメージでした」という反応でした。

ですので「一般的にはそうかもしれないけれど、僕はそうじゃないよ」という話をしました。



結果的に、フリータイムに弊社のブースを訪れてくれた方が結構いて、ボスミーティングの参加者の中から、弊社に入ってほしいと思えるような方には2人会えましたね。


僕の中では、就職活動をして社会という大海原に出ていくにあたって、「社長という役割の人に忌憚のない話を聞けること」が学生にとっては大きなメリットだと思っています。

僕は話をした学生にそのような体験をしてもらえるよう心がけました。


欲を言えば、僕たちだけではなく他の企業さんにも、同じようなスタンスで臨んでほしいですね。


──他の企業さんにも変化をしてほしいと。

樽本:僕たちの掲げる「ぐっとくるを、もっと。」というパーパスは、ぐっとくる中小企業をもっと増やしたい、という想いからできたものです。

シナジーだけが変わるのでは不十分なんです。


まず僕たちが変化をしていくことで、周りも変化していくと思うんです。

人間、自分だけで変わることは難しい。

だから、変化を助けるキッカケが大事です。


例えば、ジムにインストラクターがいるのと同じです。

一人では変わることができないから、それを助ける存在がいるんですよね。


シナジーは中小企業さんに対して、そういう存在になることを目指しています。

同じ方向を向いて、寄り添って在るべき姿に近づけるよう、粘り強く伴走していくようなイメージですね。


自分たちの事業を通じて、世界を変えていきたい。

そう思っているので、ボスミーティングに関しても共同開催者として意見を言わせてもらって、より良いものにしていく必要性を感じています。


──ありがとうございます。社長自身が、学生の就職活動に直接関わることの意義についてお聞かせください。

樽本: トップが直接、学生や求職者と向き合い続けることの重要性は計り知れません。

この重要な役割を人事部や社員に任せる中小企業も多いですが、ふんぞり返っていて、優秀な人が集まると無意識のうちにでも思っているようでは、話になりません。

採用は経営の中核をなす部分です。

ネームバリューやスペックが飛び抜けていない中小企業にとって、社長自身の人間力は非常に重要なファクターとなります。

優秀な人に「聞いたことがない会社だけど、ここで頑張ってみよう」と思ってもらうには、社長の人間力しかないと思うのです。


──自己評価が高すぎる中小企業や、相手をしっかり見ていない企業は多いですよね。

採用活動においては、どのようなアプローチが必要だと考えますか?

樽本: 本質的には、私たち企業側が学生の意見や価値観に真摯に耳を傾け、自社を見つめ直すことが必要です。

ただ、学生に迎合すれば良いとも思っていません。

中小企業の社長は海千山千を乗り越えた方が多いです。

魅力の多い社長ばかりなのですから、学生と膝を突き合わせて話せば良いと思うのです。


ビジネスライクな会話じゃなくて、学生が間違っている時は社会人の先輩として伝えてあげるべきです。

また社長の「生きる覚悟」みたいなものを、もっと若者に見せたほうが良いんじゃないかと。


それが響かない学生とは縁がなかったと思って割り切る、それでいいのではないでしょうか。

このプロセスを通じて縁が生まれ、その会社に適した学生が集まるのが自然な流れだと思います。


不自然に力任せに関係を築くのではなくて、もっと長いスパンで考えられるようなイベントに育てていきたいです。


──さらに良いイベントになっていきそうですね!ボスミーティングと、シナジーの関わり方についてお聞きしました。ありがとうございました!


次回のボスミーティングは2024年2月21日(広島県福山市)・27日(広島県広島市)にて開催予定です。

気になる方は公式サイトをチェックしてみてくださいね!


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