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日本の新卒一括採用に疑問、CEO高木が話す「インターン採用」への思い

スパイスファクトリーではインターン採用も行っています。インターン採用は実際に教えるときに難しさもありますが、長期インターンを経験してそのあとに入社をしてくれる学生メンバーも多く、優秀な方が熱意をもって仕事をしています。なぜ私たちが学生の皆さんに向けてインターン採用を行うのか、その理由について代表取締役CEOの高木にインタビューをしました。

スパイスファクトリーがインターン採用を行う際の思いとは

ースパイスファクトリーでは学生インターン採用を行うにあたって、学部を限定していると聞きました。それはなぜなんでしょうか?

高木:そもそも、日本の新卒一括採用のシステムについて疑問をもっていて、海外含めてみてもそういうシステムは珍しいんですね。海外はエンジニアやデザイナーとかクリエティブの経験がある人を学生や中途ということは関係なく判断する。だけど、日本は専門性がなくても総合職で就職して、そこから経理、営業や専門職になっていくというのがスタンダードです。何もわからなくてもビジネスマナーとかビジネスに必要なスキルは会社が教えて育てるというスタンスだと思います。

全くゼロの状態から教えてもらえるというのは、働く方にとっては優しいと感じるかもしれません。しかし、実際はそんなことはなくて厳しいと思うんです。例えばエンジニアリングの分野だと、大学で情報アーキテクチャとかコンピューターが2進数で動いている仕組みや、インターネットの仕組みというような基礎知識を学んでいるか否かは、社会に出たときに仕事をするうえで大事になってくると思います。そこまでの基礎知識を現場で教えていくことはないので、そういう基礎知識は自分で学んでいかないといけない。現場でも新しいことを覚えるのに、それに加えて自己学習していくことはとても大変だと思うんです。

日本もジョブ型採用に徐々に移行していますが、そうなっていくほど学業で学んだことと仕事でやることを一致させるのは重要だと思います。なので、スパイスファクトリーでは学部を絞った採用をしたいと思っています。

ー学業と仕事のシナジーが生まれるというのは理想的ですね。

高木:大学とも直接対話をしていくなかで、企業側のインターン採用の形が進化していくことも大学側のカリキュラムをより社会で役立つものにしていくと思っています。学業で学んだことをインターンで活かして、そこから得たフィードバックをまた学業に還元していくとよりよい循環が生まれていくし、これがグローバルスタンダードだと思うんです。

情報系の学部にいる学生が関連している業務に触れたり、デザインを学んでいる学生がデザインの仕事を体験したり、そういう関連のある活動をお金も経験も得ながらやるということに意義があると思います。きちんと対価も払われつつ、なぜこの勉強をしているのかということに腹落ちすると思うんです。そうすると学業にも身が入るので、いい仕組みだと思います。
なのでそういう方針で私たちは学部を絞った専門性の高いインターン採用をしたいと思っています。

スパイスファクトリーのインターンは、お客様扱いしません。社員と同じように対応します。専門的な知識をお互いに出し合って業務を円滑に進めているので、もしインターン終了後にそのまま新卒入社した場合には能力に見合った給与を支払うようにしています。そして彼らは実際現場で社員と肩を並べて活躍しています。

日本の社会システムを変えてWin-Winの関係性を築きたい

ーそもそも日本の新卒一括採用のシステムについてはどう思いますか?

高木:日本は新卒生を企業でしっかりと育てたいという思いが強かったのだと思います。終身雇用制度もありましたし、自社に合う社員教育をしていきたいという思いがあったのでしょう。しかし、社会も高度化してきてアカデミックで学んだことも大事にしなければならないはずで、そこが新卒一括採用のシステムと食い違ってきていると感じます。そして、何より大学で学んだことが軽視されているような気がします。

さっきも話した通り、コンピューターが2進数で動いている仕組み等の原理原則をわかってやるのとわかっていないのとでは全然違います。それくらい学業で学ぶ知識は大事だと思っています。たとえばMBAもそういうことだと思っていて、コンサルティングの仕事をするならばMBAを勉強することは多いんですが、大学側でそのカリキュラムを作って企業と連携しているから、大学と企業の関係性が近いし、フラットな関係です。社会との結びつきも強いし、仕事とか実社会とのつながりもあります。実社会で活きる教育を大学側でも強化していくことが求められると思うんです。

日本は入試文化もあって、中学受験や高校受験でいい学校に入ってその学校のブランドでその後の就職の道が決まることもまだあります。自分も中高生のときに入試対策で勉強をたくさんしましたが、その反動が大学入学後にあって遊びたくなってしまった。その分野の第一人者に教えてもらえる機会はとても貴重で重要なのに、当時はその大切さが自分もわかっていなかったです。今学生である皆さんもなんとなく遊んでしまうこともあるのではないかなと思います。単位をとって卒業するのが目的になっていて、第一人者から専門知識を学ぶということに目が向いてない、もしくは向かせる教育環境になっていない気がしますね。

ーそういうことは往々にしてありそうですね。目的を見失っているというか、もったいないですよね。

高木:なので、学業と仕事が地続きであることは大切だと思いますし、しっかり勉強しているインターン生が入ることで社員にもいい刺激が生まれて、本人にとっても勉強になり、その経験を活かして就職につなげていけるし、スパイスファクトリーも助かるし、Win-Winだなと思っています。

以前マーケティングでインターンをしていた方がいて、その方はエンジニアリングとマーケティングを学ぶ学部にいたのですが、統計の考え方がうまくてその知識を発揮してチームに貢献してくれました。さらにその方は、マーケティングよりもものづくりがしたいと気づいてエンジニアリングの道に進んだんです。そういうお互いにとって気づきのある上下のない関係性を築いていきたいなと思っています。

ーどんな学生がスパイスファクトリーのインターンには向いていると思いますか?

高木:コアバリューに共感してもらえる学生に来てほしいですね。何をやるのか(What)と同じくらい、なぜやるのか(Why)の部分が重要だと思うので、そこを重視している人に応募してほしいです。

スパイスファクトリーの仕事は社会的に意義のあるものだったり、何のためにこのプロジェクトをやっているのかというのが明確なものが多いので、そこにバリューを感じてもらえるとマッチしてWin-Winの関係になれるのではないかと思います。社員も、ミッションやパーパスに共感して社会貢献性のある仕事をしたいという熱意のある人が集まりやすいので、そういう価値観をもっている学生の方に来てほしいです。

業務については社員と変わらず私たちが追い求める価値基準や品質基準に合わせてもらうことを求めると思います。なので学業で得た知識や学びが大事ですし、仕事の中での学びも大切にしてほしい。学校ではなく実社会の中で、高品質かつ価値基準の高い業務をすることで、シナジーも生まれて本人にとっても、会社にとっても力の底上げにもつながっていくと思います。そういう活動を一緒にしていきたい方にぜひ応募いただき、一緒に成長していきたいと感じています。


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