1999年:旅のはじまり。不動産の未開地へ
創業者・長嶋 修は、不動産売買業務全般の経験を経て、「人と不動産のあるべき関係を立て直す」ことを志し、生活者や不動産購入者に中立・第三者の立場から調査やアドバイスを差し上げるサービスが必要と考え、国内で初めて個人向け不動産コンサルティングサービスを提供する企業として合資会社さくら事務所を設立。
中立の立場・専門家の見地から、不動産売買のセカンドオピニオンサービスの提供、住宅の劣化状況、欠陥の有無、改修すべき箇所やその時期、おおよその費用などを見きわめ、アドバイスを行う「不動産の達人サービス」を開始しました。
特に、不動産の売買で建物のコンディションを見極める必要があると考え、諸外国では当たり前となっていた「ホームインスペクション」に注目し、国内初の「ホームインスペクション」を事業化。
『人と不動産のより幸せな関係を追求しその思想を世の中に広めること』
この理念を掲げて、これまで誰もやったことのない不動産・住宅業界の新しい事業へ——
果てしない「冒険の旅」の始まりです。
2003年:株式会社化。仲間が増え、航路拡大
地道な積み重ねが少しずつ実を結び、事業は確かな成長を見せはじめました。
その歩みを次のステージへと進めるため、法人格を取得し株式会社へ。
専門家の採用や体制づくりも、本格的に動き出していきます。
会社としての基盤を整えつつも、創業当初の「人と不動産のより幸せな関係を追求する」という旗は決して揺らぐことなく、新たなサービスを次々と展開。
- 2004年:「マンション管理の達人サービス」開始
- 2008年:ホームインスペクションを不動産売買の当たり前とするには、ノウハウを広く提供することが必要だと考え、業界の有志とともに「日本ホームインスペクターズ協会(現NPO法人)」設立
- 2012年:ホームインスペクションを全国で利用できるようにするため、厳格な審査基準を設けた「さくら事務所ホームインスペクションシステム(SHIS)」のライセンス提供を開始
現・代表取締役社長 大西倫加をはじめとするプロフェッショナルの加入により、航路は大きく広がりました。
また、2004~2012年にかけて、創業者の長嶋修が経済産業省・国土交通省と国の委員を歴任。日本のあるべき姿や不動産・住宅業界の課題と解決策を提示し、2013年に国土交通省が作成した「既存住宅インスペクション・ガイドライン」の策定に貢献しています。
参考URL:▶マンション管理のミカタ
2013年:代表交代。新たな理念で冒険を加速
創業者・長嶋修が描いてきた『人と不動産のより幸せな関係』への思いを継いで、ここからは『広める』だけではなく『次世代に手渡す』フェーズへ。
それまで社員として広報を中心に事業拡大に従事してきた大西倫加が、代表取締役に就任しました。
『人と不動産のより幸せな関係を追求し豊かで美しい社会を次世代に手渡すこと』
新たな理念のもと、社内の働き方・チームのあり方も刷新。
人間よりも遥かに寿命の長い「不動産」を扱うプロ集団として100年続く会社にするために、空き家・相続・管理・投資など領域を拡大していきます。
- 2014年:品質マネジメントの国際規格「ISO 9001:2008」認証取得
- 2016年:「これからの建築士賞」(一般社団法人東京建築士協会)受賞
この頃から、さくら事務所の活動が世の中に認められてきたことを実感できる機会も増えてきました。
2018年:新事業の挑戦。「売買」と「管理」の常識を変える
「両手取引」「囲い込み」をしない——。
不動産取引に『公平性・透明性』をもたらすホスピタリティ溢れる不動産エージェントを目指して、不動産部門を分社化して「らくだ不動産株式会社」を設立。
さくら事務所のホームインスペクションに続く、新たな常識づくりへの挑戦です。
また同年、宅建業法が改正され、不動産売買で「(ホーム)インスペクション」の説明が義務化されました。
さらに——
- 2019年:マンション管理力を資産価値に反映する取引サイト「BORDER5」を開設
- 2021年:防災の知見を伝える「だいち災害リスク研究所」を設立し、防災・減災のアドバイスを提供
より包括的に住まいの安心・安全を守るため、挑戦の幅をさらに広げていきます。
※両手取引=同じ会社が売主と買主両方の仲介をすること。会社が利益を優先して高値売却や契約促進をすすめるリスクがある。
※囲い込み=売却物件の情報を他社に流さず、自社の顧客だけに案内して取引を進めること。物件が市場に広く出ない可能性がある。
2020年:ご利用者数50,000組を突破!
創業から約20年。ホームインスペクションの累計利用者数が50,000組を到達。
同時期に、
- 2021年:Work Story Award イノベーション部門賞受賞
- 2022年:NHKドラマ「正直不動産」監修
- 2023年:「PRアワードグランプリ2023」ブロンズ賞を受賞
- 2024年:「Forbes JAPAN WOMEN AWARD 2024」で1,700社中【5位】入賞
- 2025年:株式会社リクルート主催「第11回GOOD ACTION AWARD」で優秀賞を受
さくら事務所が、不動産・住宅業界のパイオニアとしてだけでなく「社会に新しい選択肢を増やす企業」として周知されるようになりました。
2025年:CxO体制へ。第四章、チームで挑む冒険へ
急速に社会情勢が変化し、価値観が多様化する時代——。
1人のカリスマ経営者に依存せず、個々のパフォーマンスとチーム全体の成果を最大化することを目指して、さくら事務所独自のCxO制へ経営体制を移行。
第一章:創業期、“ひとり”からの出航
第二章:株式会社化、“組織”としての成長
第三章:代表交代、“理念と文化の改革”
そして、第四章——
さくら事務所は、CxO制の導入によって“チーム経営”となり、再び新たな冒険へと舵を切りました。
「理念」と「五方良し」を羅針盤に、人と不動産のより幸せな関係を“たくさんの仲間と共に”追い求め、100年先の未来へ航路を描き続けます。
たとえ前例のない道であっても、私たちは歩みを止めません。
誰もが安心して選べる住まいの当たり前を、今日も、そしてこれからもつくり続けていきます。
参考URL:▶さくら事務所 役員人事のお知らせ