連載「安武社長、本音聞いてもいいですか?」では、CEOの安武さんに、最近話題なこと、仕事・経営のことなどを根掘り葉掘り聞いていくシリーズになります!!
第2回目は、「稼げるコンサル、稼げないコンサル」という少しギリギリ(!?)なテーマです。はたして年収2000万を超えるような稼げるコンサルタントとは、どんな人材なのか?逆に、その壁を越えられない人にはどんな共通点があるのか? リアルな体験と視点を交えて本音で語ってもらいました。
第1回目はこちら
・・・
ーズバリお聞きします!2000万稼げるコンサルになるには、何が必要ですか?
大きく2つのパターンがあると思っています。ひとつは外資金融や戦略系ファームなど、超高給企業で結果を出すトップエリート。もうひとつは、コンサル経験を活かして自分で事業を起こし、突き抜けていくタイプですね。いずれにしても、ただ優秀なだけではたどり着けません。
前者には、頭のキレに加えて猛烈な作業量をこなす体力と集中力が求められるし、後者には「何者かになりたい」「一旗あげたい」といった強い原動力と覚悟が必要です。正直、お金を稼ぎたいだけでは続かないです。何度失敗しても立ち上がる反骨精神がある人が、最終的に生き残っていく印象です。
そして何より大事なのは、自分で物事を動かす主体性。言われたことだけやる人は、正直1000万すら超えるのが難しいんじゃないですかね。でも、自分で考えて行動し、リーダー的なポジションに立てる人は、その先のフェーズに進んでいけるんじゃないかと思います。
ーご自身がコンサルになった当初、どんなところに苦労しましたか?
最初にすごく苦労したのは、お客さんや上司が本当に何を求めているかを、ちゃんと理解しきれなかったことです。自分の中で勝手に意図を解釈してしまって、ズレた方向に進んでしまうことがよくありました。
プロジェクトの成果物が全然刺さらなかったり、「何言ってるのか分からない」と言われたりすることもざらにありましたね。コンサルでは「まず目的から入ろう」ってよく言われるんですけど、それをちゃんと押さえていないと、「考えが浅い」「これ何のためにやってるの?」って言われてしまう。
言われたことをただやるだけじゃダメで、背景や意図まで理解して動けるかどうかが本当に大事で。しかも教えてもらえるっていうのではなく、「自分で考えろ」っていう文化が強かったので。
ー経営者として見ていて「この人は稼げるようになるな」と感じる人の特徴は何ですか?
やっぱり現状に満足していない人ですかね。「まだ足りない」「もっとやってやる」と思える人は強い。こういう気持ちがある人って、1000万稼いだら次は2000万、さらに5000万、1億……って、止まらないんです。
で、実際にそういう人は、とにかく20代のうちに圧倒的に動いてる。仕事だけじゃなくて、業務外でもビジネスの勉強をしてたり、先輩経営者に話を聞きに行ってたり、営業っぽい動きまでやってたり。飲みに行くのも、ただの息抜きじゃなくて、人脈づくりや情報収集の場にしていたりします。
稼げる人っていうのは時間を自分のキャリアに投資する時間に変えることができる人なので、そんなふうに「24時間、自分の成長のために動けるか」が、稼げるかどうかの分かれ道だと思います。
ー若手が陥りやすい「稼げない人の罠」があれば教えてください。
頑張ってるのに稼げない人に多いのは、努力の方向がズレてたり、本人だけの基準で「やってるつもり」になってしまっていることです。これは結構多いんですよね。自分では頑張ってるつもりでも、客観的には全然足りてないこともあるし、そういう人ほど他人の意見を聞けていなかったりします。
「なんで成果出ないんだろう」って悩む前に、人に聞いてみると意外とすぐ答えが見つかることもあります。で、それを素直に受け止めて実行できる人って、やっぱ強いんですよね。素直さって、実は“稼げる力”にかなり直結していると思います。
特にエリート層ほど、プライドもあるし、人の意見を聞きづらくなりがち。でもビジネスは正解がない世界です。正しい努力をするためには、柔軟に耳を傾けて動けることが重要です。成功してる人って、本当に素直な方が多いんですよね。
ーコンサルとして「年収を伸ばしたい」なら、明日からできる行動・習慣はありますか?
年収を上げたいなら、手っ取り早いのはフリーコンサルになることです。27〜30歳くらいで独立すれば、2000万は全然狙えます。ただ、それで安心してると、40代以降に需要が落ちてくるリスクもあるんですよね。だから稼いだお金を全部自分の報酬にせずに、会社をつくるための投資に回すとか、将来を見据えた使い方をするのが大事です。
あと、何より大事なのはやっぱり「お客さんを大切にすること」。一社一社と信頼関係をちゃんと築いて、お客さんのことを自分以上に理解しようとする姿勢が、10年後に効いてきます。そういう関係を作れた人は、年間10億の案件を任されて、年収5000万とか1億に届くこともありますからね。
実際フリーになって稼げる人は多い。でも、ずっと稼ぎ続ける人は、特定領域でのスペシャリストだったりバイネームでお願いしたいって言われるような関係性を築けていたりと、目の前の人と未来の自分に、ちゃんと投資してるんだと思います。
ー社長が今考える、「これからの時代、稼げるコンサルに求められるもの」はどう変わっていくと思いますか?
これまでのコンサルって、「言われたことをやる」が主な役割だったんですよね。たとえば「リサーチしておいて」とか「この作業をやっておいて」っていうのを、すごいスピードと精度で処理する、いわば高性能PCみたいな存在。でもそれってすでにAIが代替しているんです。今ではAIにリサーチをお願いすれば数秒で出てくる。
だから、言われたことを効率よくやる能力はいらなくなって、これから求められるのは、経営者とか起業家に近い、"自分で考えて動かす力"。現場に出て実態を見て、自分の頭で示唆を出すとか、お客さんとコミュニケーションして組織を動かすとか。そういうAIにはできない力が、これからのコンサルには必要になってくると思います。
ー最後に、これからコンサルとしてキャリアを積みたい人に一言お願いします。
『コンサルの枠にとらわれるな』でしょうか。なぜかというと、コンサルって経営のアドバイスをする立場だけど、実際に経営したことがない人が多い。いくら理論的に話しても、経験がなければ人を動かせないですよね。本当の意味で優れたコンサルになるには、自分自身が経営や事業に関わる経験が必要です。
でも一方で、コンサルの仕事はリスク回避が重視される分、起業などのチャレンジがしづらくなる。つまり、すごいコンサルになるには事業経験が必要なのに、コンサルを続けているとその機会が遠ざかる。これは大きなジレンマですよね。
だから、「コンサルになりたい」ではなく、「何を成し遂げたいか」を先に考えてほしいです。コンサルは手段であって目的ではないんです。野望がなければ、本当の意味ですごいコンサルにはなれないと思います。
・・・
安武さん、今回もありがとうございました。
今回のお話しを聞いて、あなたはどんなコンサルになりたいと思いましたか?
次回のインタビューも乞うご期待!!!