リモートワーク中心の環境で、北海道から沖縄まで、全国各地から参加しているメンバー同士の心理的な距離を縮めるにはどうすれば良いのでしょうか? 物理的な距離を超えて「仲間感」を育むのは簡単なことではありません。そんな中、「もっと気軽に話せる関係をつくりたい」という有志メンバーが立ち上がり、オフラインイベントを開催しました。今回は、イベント運営を担った有志メンバーへのインタビューをお届けします。イベント企画がどうやって生まれ、メンバーにどんな気づきをもたらしたのか。「フルリモートでここまでつながれるんだ」と思えるRITのカルチャーの一端を、ぜひ感じてみてください。
有志運営メンバー
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Q. イベントを通じて解消したかった課題と、その課題に気づいたきっかけを教えてください。
三浦さん:きっかけは眞壁さんの「エンジニアってSlackでスタンプなどのリアクションが薄いかも。」という言葉ですね。
眞壁さん:そうなんです。社内コミュニケーションツールがSlackなのですが、そこでメンバーからのスタンプなどのリアクションが少なく、ちゃんと見てくれているのか気になっていて。全社的な課題でもあるかと感じていたところで、まずはBizDevから何らかの改善ができたらいいなと思いました。
三浦さん:私が入社したときは、まだオフィスがあって、直接メンバーと対面で話すことができたので自然と相手の人となりが分かりました。その後完全にリモートになってから、入社した方が、最初のコミュニケーションで苦労してるなっていう姿を目にしてきたんですね。フルリモートで働くなか、Slackでもちょっと話しかけづらいとか、ミーティングでも話に入りづらいとか。こういうのが引き金で心理的安定性が下がるのかなと考えました。スタンプが返ってこない理由に心理的な負荷がもしあるのであれば、せっかくオフラインで集まるイベントなので、そういった心理的な壁を少しでも和らげられるような内容にできたらなと思っていました。
Q. なぜ今回のイベント企画メンバーになったのですか?
三浦さん:これまでもBizDevチームの中でいろいろ積極的にイベント企画をしてきてくださっている方々が多くいまして、自分もその姿に刺激を受けてきました。そういった方々の取り組み姿勢を見て、自分も何かしら応えたいな、少しでも組織に還元できたらいいなとずっと思ってたので、今回いい機会だなと思って手を挙げました。
長谷さん:私の場合、入社して1ヶ月くらいで忘年会に参加する機会があったんですね。そこではもちろん皆さん優しくて、話しかけにくい空気はなかったんですが、私にとっては全員がはじめましての状態だったので、やっぱりどうしても緊張してしまって。帰ってから、遠慮せずにもっと自分から話しかければよかったなという反省がありました。今回は貴重なオフラインイベントの機会だったので、積極的にみなさんとの距離を縮めたいなと思って手を挙げました。
白石田さん:眞壁さんに誘われたからです。その時は、RITへの入社が決まっていて、前職での有給消化中だったんです。入社前だしどうしようかなとちょっと思ったんですけど、時間を持て余していたこともあったし、RITのことを知るいい機会かもと思って参加させてもらいました。
眞壁さん:良かった! 内定が出ているとはいえ、入社前から企画に誘ってしまったけれど大丈夫かなって思ってたんですけど、白石田さんにそう言ってもらえて嬉しいですね!
ゲームで大盛り上がり!仕事も遊びも全力で取り組んじゃいます。
Q. イベントではどのようなことを行ったのですか?
三浦さん:今回のイベントではチームのコミュニケーションを活性化させて、心理的安全性の向上を目指すという目的でした。そのなかで、白石田さんの提案でNASAゲームをメイン企画として採用しました。
白石田さん:はい! 簡単にNASAゲームを説明しますと、メンバーは宇宙船の故障で月面に不時着してしまった宇宙飛行士という設定です。手元に残った15個のアイテムに、まずそれぞれ個人個人で生存に必要な優先順位をつけます。その後にグループで話し合いをして、チームとして優先順位を決定するというゲームです。
企画の時にいくつか案を用意してたんですけど、案を考えるときに一番大切にしてたのは、目的がしっかりしていて、かつ遊びになりすぎないゲームがいいなと思ってこのゲームを提案しました。
三浦さん:このゲームは特定の誰かや1人に対して責任や負担が集中しないゲームっていうのがいいですよね。初対面の方が結構いらっしゃるので、最初の印象がマイナスだと、その後の業務に影響が出かねないので。今回のNASAゲームは、全員参加で共通の1個の解を出せますし、勝ち負けがあったとしても、個人ではなく全員の責任になるしっていうところが魅力的だと思っていました。
長谷さん:嫌な思いをする人が出ないっていうのは大前提ですよね。その上で、私はまず自分が楽しもうっていう気持ちで企画に参加させていただいていて。白石田さんのプレゼンでNASAゲームを聞いたときにすごく楽しそうだなっていうのと、それこそ遊びに寄りすぎず、ちゃんと合意形成っていう部分の勉強ができるっていうので、すごくいいなと思って。企画を決めるときは、本当に結構満場一致でしたよね。
三浦さん:そうですよね。北海道から沖縄まで社員がいて、わざわざ東京まで集まってくるので、単なる楽しかったね、で終わらせるのではなくて、「この人はこういった考え方をするんだな」とか「こういうコミュニケーションの仕方をする人なんだな」みたいな気づきが業務に繋がると、すごく有意義になるだろうなというのがあって、すごく相性が良かったと思います。
Q. イベントを通じて印象に残った場面はありますか?
三浦さん:NASAゲームで、自分のアイデアを発表する時間があったおかげで初対面のメンバーも自分の意見を積極的に発言できる機会があったので良かったですし、いろいろ驚きや発見がありました。インターンの方のアイデアで、銃で空中を打って移動するっていう案を言っていて。かなり奇想天外なアイデアで、合意形成の際に、銃の優先順位はそんなに高く設定はしなかったんですね。でも結果的に模範回答でそれが正解だっていう展開に驚かされたので、合意形成の難しさ、面白さを肌で感じて、貴重な体験になりました。
白石田さん:最終的に模範回答に合わせてみんな点数を出すっていう形だったんですけど、どのチームも、個人で考えた答えより、合意形成をして出した答えの方が点数が高かったっていう驚きの結果になったんですよね。それに、チームによって合意形成のスピードが全然違ったんです。何なら10~20分近くも差が出ました。みんなでしっかり話し合うことで答えに近づいてくっていう、実験に近いような答えが出たのが、面白いなって思いました。
長谷さん:私もチームの答えが個人の答えより点数が高くなったっていうのがすごく印象的だったのと、あとは、私のチームが一番時間がかかったチームでした。話していたら夢中になってしまって。運営側としてはタイムスケジュール通りに進めるべきなんですけど、それよりもみんなで話し合うことに夢中になるくらい、楽しく取り組ませていただきました。
眞壁さん:やっぱり普段は仕事で接するので、そんなに笑い合う機会というのはあまり見かけないけど、それでも、みんなが集まったからこそ、見える笑顔みたいなところがたくさん見えて、私も嬉しく思ってます。
三浦さん:もう一つあって、やっぱりイベント全体通して、特に自分のチームなんですけど、経験の長いメンバーがすごい楽しそうに参加してくれてたのが、印象的でした。それはすごく見てて嬉しかったですね。
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Q. イベントが終わって、メンバーの反応に変化は見られましたか?
三浦さん:Slackでの反応に変化があったと思います。もともと長谷さんはすごくスタンプを押してくださる方だったのですが、私も意識的にスタンプを押すようになりました。個人的な感覚なんですけど、私が押すことで便乗して押している方も割といらっしゃるので、以前よりも改善したと思います。
長谷さん:そうですよね、アクションしやすくなったなと感じます。三浦さんがスタンプを押してくださってるのを肌ですごく感じてますし、やっぱり嬉しいですね。元々デザイナーに比べてエンジニアはスタンプでの反応が少ないっていう課題があったので、イベント以降は三浦さんが率先して押してくださったり、それを見た他の方も押してくださることが増えたと思います。あとは私自身が当日いろんな方々とコミュニケーションできたことで、Slackへのコメントもしやすくなりました。
白石田さん:私も、元々スタンプはどんどん押すタイプなんですけど、当初は上の立場の人へのスタンプって迷うところもありました。なんていうかメンバー同士は全然送れるんですけど、立場が上の人にスタンプしていいのかなって。でも、このイベントの最後に三浦さんが大々的に「スタンプを押しましょう」と言ってくださったので、ヨコの繋がりはもちろん、立場に関係なくスタンプを押しやすくなったところはあります。会社としてもスタンプだったり何らかのアクションを推奨している感じがしたので。前までだと、「何かこの人変にスタンプを押してくるな」って思われたら嫌だなと思っていたので、少なくとも周知されたという事実があるので、私は今までよりスタンプを押しやすくなりました。
長谷さん:そうですよね。立場が上の方たちに対してスタンプを押していいのかどうかは悩むところではありましたが、RITのメンバーでそこを気にされる方はいなさそうだと私も勝手に思っています。
Q. BizDevチームの雰囲気はどんな感じでしょうか?入社して日の浅い長谷さんと白石田さんにはチームの雰囲気を、社歴の長い三浦さんには新人を迎えるにあたって気を付けていることをお伺いしたいです。
三浦さん:みなさんすごく優しいです。コンサル上がりの組織ではあるんですけど、人を詰めるとかそういったことはなく、基本的に誰か困ってたらすぐ助けるような雰囲気がすごく根付いている、穏やかな雰囲気のあるチームだと思っています。
迎えるにあたって気を付けていることや、意識していることとして、本当に月並みなんですけど、やっぱり相手の目線に立って話すことは常に意識はしているつもりです。自分が何かを伝えたい時、伝えるだけではなく、その相手の人が何が気になってるかとか、どこでつまずいてるのかみたいなのを想像しながら話すことで、自然とその壁を取り除けるのかなと考えてます。あとはやっぱりフルリモートなので、なかなか相手が本当に思ってることがわかりづらいっていうのがあるので、ちょっとした相手の表情、雰囲気、言葉の声のトーン、また相槌の感じなどから、できるだけ感じ取って、伝わるように気を配る意識をしています。
長谷さん:皆さん、とても優しくて気を遣ってくれるなという印象です。いいコミュニケーションの取り組みだなと思ったのが、一番最初にBizDevチーム全員と1on1の時間を作っていただいて。そこで皆さんが口を揃えて、困ったことがあればいつでも聞いてくださいって声をかけてくださったのが、すごく印象的で、よく覚えてます。BizDevチームに入社された方は他のメンバーほぼ全員と1on1するっていうのは恒例のことなんですか?
眞壁さん:オフィス勤務とリモート勤務ではコミュニケーションの部分が全然違いますよね。リモートだとなかなか話しかけにくいみたいなところがあったんで、一番最初に全員とコミュニケーションとることで話しやすい雰囲気につなげていく目的で始めました。
白石田さん:デザイナーとエンジニアでは、ちょっと雰囲気が違うかもしれませんね。デザイナーの場合はすぐ雑談がはじまる和気藹々とした雰囲気です。それと、メンバーとカジュアル面談するというのがデザイナーの最終面接だったんですね。なので、最終面接兼カジュアル面談では、お互いに「入れたらいいですね」とか「もし内定出たら入ってくれたら嬉しいです」みたいな空気なんです。それでいざ入社すると、再会した雰囲気なので、初めましてっていうよりお久しぶりですっていう感じで入社できたので、それで馴染みやすかったかなっていうふうに思いました。
Q. このチームで一緒に働く未来の仲間に、一言お願いします。
三浦さん:そうですね。リモートでも徐々に関係性ができてくるチームだと思うので、自分のペースで関わっていってもらえたらいいのかなと思っています。気になるところがあったらSlackで声かけてみるとか、gatherで顔出してみるとか、そういった一歩一歩が自然と居心の良さに繋がっていくと思うので、私達も話しかけやすい雰囲気を作るよう気をつけます。ご縁があって一緒に働いていけたらいいですよね。
白石田さん:皆さん本当に優しくて。質問したら本当に質問にすぐ答えてくださる方も多いので、何か困ったことがあったら、Slackでもなんでも話しかけていただくと、仕事もしやすくなるんじゃないかなと思います。
長谷さん:私も三浦さんと白石田さんとかぶってしまうんですけど、本当に皆さんすごく優しいので、それこそ無理なコミュニケーションはしなくてもいいと思いますし、話したいなって思ったときには変に遠慮せずに、どんどん積極的に声をかけてもらいたいです。