少し時間が経ってしまいましたが、昨年12月に開催したRITの忘年会について振り返りたいと思います。2024年の忘年会は、社員有志を中心とした取り組みにより、これまでにない大きな盛り上がりを見せました。終了後のアンケートでは満足度が9割を超え、まさに大成功と言える結果に! この成功を支えたプロジェクトメンバーの中から、PMを務めた石坂さんと眞壁さんに、企画の背景や成功の秘訣について話を伺いました。
観客ゼロ!全員が主体的に楽しむ忘年会
今年のテーマは、
「年末どころか世紀末 “アイ”を取り戻せ RITの拳」 でした。
「忘れもしません。10月の頭に突如として石坂さんから今年の忘年会のテーマが送られてきたんです」(眞壁さん)
「このチャットを送った前日の夜にシャワーを浴びていたら雷の如く急に天から降ってきました。まさに『You は shock』です。笑」(石坂さん)
“アイ”という言葉には、いくつもの意味が込められています。
LOVEの愛 :自己愛、隣人愛、感受性…
私のI :主体性、当事者意識、自我、個性、アイデンティティ…
「会社としてお金と時間をかけて人を集めてやるからには、ただのお楽しみ会のようなものにしたくなかったのです。やっぱり何か経営的に意義のあることをしたいという目標がありました。RITはリモートワーク中心で自分に任せられた仕事さえこなせばよいので、そういう意味では良くも悪くも“チーム”というよりも“個人事業主の集まり”という色合いが強いです。“アイ”を取り戻すことでチーム/集団/組織として足し算ではなく掛け算の力が発揮できるようになると考えました」(石坂さん)
「今回の忘年会はチームとしての結束を深め、お互いをより理解し合う良い機会になったと思います。インターンの方も有志として加わってくれたのがうれしかったですね。」(眞壁さん)
すべてのコンテンツが“アイ”につながる
今年の忘年会の最大の特徴は、すべてのコンテンツが「アイ」につながるように考えられており、参加者全員が観客ではなく主役として関わることができるよう設計された点です。
▼コンテンツ
一次会@ファンリード池袋オフィス会議室
①経営陣格付クイズ
②人生すごろく
二次会@池袋嵐山食堂(社員食堂)
③RIT事件簿(2024年版)
④RIT展(自分を象徴する写真の共有)
①経営陣格付けクイズ
最初に経営陣の知られざる一面を知るためのコーナーとして、コンサル、BizDev、よく出社する人の3チームに分かれて、様々な食べ物/飲み物を味見してより高価な方を当てるクイズ(お正月特番でおなじみの「格付けチェック」ですね)を行いました。
各チームの担当役員と、問題ごとにランダムに選出された人が味見をして、2人で相談して回答するという形式を取ったところ、普段の経営陣との関係性からは想像もつかない会話が繰り広げられ、明るい野次も飛び交って大変盛り上がりました。
「中間管理職以上のメンバーは経営陣に対して距離感は感じてないと思いますけど、そうでない人にとって経営陣は遠い存在になりがちです。だからこそ、距離を縮めるための企画を考えました。終戦後の昭和天皇の人間宣言みたいなものですね。」(石坂さん)
業務中には決して見られないリアクションから経営陣の素顔を知ることができました。また、ランダムに選出された人と経営陣の掛け合いは見ている側もとても面白く、チーム愛を育むきっかけになりました。
経営陣格付け中の様子(考え中~)
経営陣格付け中の様子(答え合わせ)
ランク付け:一流社員・一般社員・窓際社員のステッカーを作りました!(デザイナー金森さん作)
②人生すごろく
続いて、5人1組ですごろく形式でメンバーそれぞれの人生を振り返ってもらう「人生すごろく」をやりました。
「人間関係を築くには自己開示と感情の共有/交換が必要です。」(石坂さん)
「皆さんも映画やドラマを観て泣くことがあると思います。それは登場人物に共感して泣いているわけですが、ここに共感を起こすためのメカニズムが隠されています。登場人物の人生において重要なシーンを切り取って単純化され対象を理解しやすくすることで、自己投影や追体験を促しているのです。」(石坂さん)
「ですから、人生すごろくではその人の個性が出つつも皆が理解しやすい答えが出そうな質問を盛り込みました。とにかく意識していたのは、自然と自己開示がなされて共感が生まれる仕掛けをつくることでした。」(石坂さん)
「チーム分けにも様々な工夫がありました。AさんとBさんは今はまだ関わりが薄いけど、今後のことを考えるとしっかり関係性を構築しておいてほしいな~とか。あと、この人は会話を盛り上げてくれそうだからこのチームに入ってもらおうとか。」(眞壁さん)
同僚のパーソナルな一面を知ることで、自然と距離が縮まり、隣人愛が育まれました。
人生すごろくの中身です!(インターン赤神さん作)
人生すごろく中の様子
③RIT事件簿(2024年版)
組織が拡大するにつれて事業部同士の連携が薄れがちになり、他の事業部が何をしているのかわからないという問題に直面していましたので、相互理解のために2024年に実施したプロジェクトの内容を各案件の担当者が発表しました!
ただ、実は狙いはそれだけではなく、
・自分が携わっている仕事に誇りを持ってほしい
・他の社員の仕事を理解し、称賛してほしい
・全員が主役となれるように、なるべく多くの人にスポットライトが当たってほしい
などといった思惑がありました。
「人前で自分がしたことを発表して拍手されるのは誰でも嬉しいものです。ただ、大人になってからそういう経験をする機会は中々ないですよね。自己愛や自尊心、RITへの帰属意識、貢献意欲が少しでも高まってくれていたら嬉しいです。」(石坂さん)
④RIT展
当日は活用しきれなかったのですが、空き時間の話の種になるように社員プロフィールを更新し、自身を象徴する写真を掲載してもらいました。自然と会話が生まれる仕掛けを散りばめることで、コミュニケーションを促進しました。
現在はシャッフルランチやオンボーディング時の自己紹介で活用していますが、会話のきっかけとして非常に好評です!!
社員プロフィール&RIT展
失敗は成功のもと!昨年の課題を克服し大満足の結果へ
「実は昨年の忘年会は、決して成功とは言えませんでした。去年は人事だけで企画してしまった結果、社員の満足度は低かったんです。」(眞壁さん)
(昨年の忘年会記事はこちら)
これを踏まえ、2024年は社内有志を募り、みんなで作り上げるスタイルに変更しました。
その結果、
✓予算を大幅に抑えたにもかかわらず (去年の3分の1)
✓満足度が9割を超えて
✓社員の一体感が高まった
という成果が得られました。
「一体感というか、グルーヴ感というか、非常にエネルギー溢れる会だったんじゃないでしょうか。文化祭っていうのは参加するよりも企画する側の方が楽しいという考えのもと、まず企画する人を増やしたかったんです。テーマにある『アイ』は、主体性の『I』でもあります。お客様感覚(客体)ではなく主体的に関われば何でも楽しいし面白いものです。有志の企画メンバー以外も会が進むにつれて主体者としてのめり込んでいくことで一体感が生まれたのだと思います。」(石坂さん)
▼有志メンバー
コンサルタント:石坂さん(PM)、松本さん、村上さん、吉開さん
エンジニア:喜多さん
デザイナー:金森さん
インターン:赤神さん
みなさん企画から準備、当日の進行までありがとうございました!
「ここだけの話ですが、実は没になった案もありまして…(笑)個々の「RIT相関図」を作ろうとしたんです。ただ、人によってクオリティの差がすごくて、泣く泣く却下に。でも、もし全員分がそろっていたら、かなり面白いものができていたんじゃないかと思います!」(眞壁さん)
有志メンバー:左から村上さん、松本さん、金森さん、石坂さん(有志メンバー全員で写真取り損ねました泣)
アンケート Q:忘年会の企画、運営に対する満足度を教えてください
アンケートフリーコメント
総評:99点/100点の忘年会
「こういうイベントの企画一つ取ってみても、一つのプロジェクトであり経営であると思うんですよね。一つの方針というか、テーマがはっきりとして、そこに全員が同じ目線で主体的に関われば、自ずと良いものができるということに尽きると思います。評価をつけるなら99点。1点減点は、一次会と二次会の内容を逆にするべきだったことですね。」(石坂さん)
人が増えて会社規模が大きくなると、社員の一体感が薄れていくという課題があるなかで、その課題に正面から向き合えた忘年会となりました。この経験を活かし、今後も社員一人ひとりが“アイ”を持てるような施策を展開していきたいと思います。