面接官による画一的な質問、システマチックに処理されるエントリーシート、判で押したようなリクルートスーツ…。誰もが一度は、就職活動のやり方に疑問を感じたことがあると思います。
Nateeで人事を務める緑川は、就職活動における“モヤモヤ”を晴らしたいと考え、大学卒業後に人事としてのキャリアをスタートしました。採用活動では、「その人がNateeで個性や強みを発揮しながら自分らしく輝けるかどうか」を重視して、求職者と真剣に向き合っています。
事業が急拡大するフェーズの今、Nateeが考える理想の組織/個のあり方とは?Nateeの強みや、これから仲間になってほしい方の人物像などについても話を聞きました。
▼プロフィール:緑川 藍(みどりかわ あい)
千葉県千葉市出身。大学卒業後、18名のWebマーケティング企業に入社。新卒採用を中心に、人事とセールス業務を兼務する。その後、HRサービスを手掛ける大手企業に転職し、システム保守コンサルタントとして、大手企業の人事部門の支援を経験。2022年、Nateeのミッションに共感し、人事としてジョインする。
就職活動はこれで良いのか?経営者に勧められ、人事のキャリアをスタートする
━━まずは緑川さんの自己紹介をお願いします。
2022年12月に人事としてNateeに入社し、現在はNateeのHRチームにて、新卒・中途の採用戦略立案から実行までを担当しています。HR本部長の西林とともに、どのような人材を採用すべきか、そのための最適な採用オペレーションをどう組むかなどを日々議論しています。
また入社後の活躍を見据えた研修設計や、社内のモメンタムを高めていく全社イベント企画・運営なども行っています。
━━緑川さんは学生時代から人事に関心があったのでしょうか?
いえ、学生時代から人事を志望していたわけではありませんでした。むしろ当時は「やりたい仕事」が見つかっていない上に、就職活動のあり方にも大きな違和感を持っていました。みんな同じスーツを着て、似たような志望動機を語って、企業に受け入れられやすい形に自分を”加工”してアピールすることが良しとされていて、「これって本当に自分の意思なんだろうか?」と感じていたんです。だからこそ、大手企業の内定を辞退してでも、若いうちから自分の意思を持って試行錯誤したいなと思い、新卒でベンチャー企業に飛び込みました。
人事を志した原点は、採用活動にモヤモヤを抱えた私を見かねた1社目の社長から、「まずは自社の人事をやってみなさい」と言われたことでした。自分の違和感を自分で変えていく。そのきっかけをもらえたのが大きな転機です。
━━Nateeに入社を決めた経緯や理由について教えてください。
新卒から人事としてのキャリアをスタートさせ、2社目となる前職では、2,000人規模の大手企業でシステム保守コンサルタントを担当していました。そのなかで、今後のキャリアを見つめ直して考えたとき、「もう一度、手触り感をもてる組織で人事の仕事がしたい」と思い転職活動を始めました。
実は当時、Nateeには友人が在籍していて、ちょうどNateeが人事職を募集していることを聞いたんです。初めは軽い気持ちで面談に参加したのですが、選考を通じてNateeのカルチャー、 雰囲気や考え方に惹かれていきました。
特に朝戸(取締役CRO)との面接が印象に残っていますね。私の人生を深掘りし、これからの目標やあるべき姿について一緒に整理してくれました。と同時に、朝戸自身も自己開示をしてくれたんです。面接って一方的にジャッジされるイメージがあると思うんですが、朝戸との面接はキャリアの話を超えた、人生に対する価値観を共有する対談のような時間でした。そんな面接は経験したことがなかったので驚きましたね。
他に面接をしてくれたメンバーも皆個人の夢やビジョンを当たり前のように語っていて、社員一人ひとりが普段から「人類をタレントに。」というミッションを本気で目指している覚悟のようなものを感じました。面接を通じて「この熱量の高い人たちと一緒に、Nateeという船を大きくしていきたい」と自然に思えるようになったのが、入社を決めた理由です。
━━現在、HRチームはどんなことに注力しているのでしょうか。
採用や人事制度設計、オンボード、入退社周りの管理など、HRチームは「ひと」に関する多岐にわたる業務を担っています。その中でも、採用活動は今後も強化していく予定です。
2025年7月時点で、Nateeの正社員は68名。平均年齢は29歳前後で、社会人3〜10年目の若手を中心としたチーム構成になっています。今後も営業職やプランナー、PM(プロジェクトマネージャー)を中心に、新卒・中途ともに積極的に採用を行っていきます。特に新卒は10名以上が来年4月に入社予定で、より若手が活躍していく組織になる予定です。
採用して“終わり”ではない
━━緑川さんは面接官として、求職者とやりとりする機会も多いですよね。面接ではどんなことを話しているのでしょうか?
「この人の個性や才能は何か・Nateeがこの方らしく輝ける場所であるか」という観点で、人生観や価値観を深掘りするようにしています。具体的なスキルよりも、その方がどんな人生を歩んで、どんな価値観のもと、どんな行動をしてきたのか、そして今後どうしていきたいのかをじっくり聞くようにしています。
もちろんスキルや経験も大事ではあるのですが、Nateeのメンバーが大事にしている価値観・カルチャーとマッチしていなければ、その方にとってNateeがベストな環境ではない可能性もあるからです。
だからこそ面接や面談では、その方のスタンスや価値観を聞き出し、この方が次に働く環境としてNateeが本当にマッチしうるのか?をフラットに双方確認し合える場になるよう努めています。
━━社員のキャリア形成について、Nateeにはどんな制度がありますか?
Nateeでは、人事制度として「Natee Commitment Sheet」という個々のWill(やりたいこと)に向き合うシートを設け、キャリア形成を支援する仕組みを採用しています。特に新卒社員に対しては、入社後の研修やトレーナー期間を通じて、Willを明確化してどんどん手を挙げていく姿勢をインプットしています。
例えば新卒の配属先は自分で希望を出してもらうんです。「どんな仕事がしたいのか」「そのためにはどの部署に行くべきか」を考えることで、自身のキャリアに向き合ってもらうようにしています。
また配属後も、「こんなことがやりたい」と言える雰囲気や仕組みを大切にしています。実際に24卒でディレクターとして配属されたメンバーが、配属半年が経ってから「企画プランニングにチャレンジしたいです!」と事業部長に直談判してくれて。今ではプランナーとして活躍しています。
Nateeが掲げている「ハンドルを握れ」というカルチャーにもある通り、人生の選択を自分自身でしていく。社員にはNatee内でのキャリアだけでなく、その後続くご自身の人生におけるキャリアを主体的に形成していってほしいですね。
━━最近は、Nateeのカルチャーに惹かれて入社される方も増えています。人事として、企業のカルチャーをどのようにつくっているのでしょうか?
HRチームが中心となり、社内懇親会やプロジェクト達成を祝う締め会、合宿型オフサイト、全社キックオフなどさまざまなイベントを企画・運営しています。
また、社内交流を目的とした部活制度もあり、最近では社員同士で休みの日も集まることが自然発生的に増えてきました。
そうしたつながりが少しずつNateeらしいカルチャーとして根づいてきたことを、日々実感しています。
新卒社員は、Nateeのカルチャーをピュアに体現する存在
━━Nateeが新卒採用に注力する理由と、新卒社員に期待することを教えてください。
理由は2つあります。事業成長とカルチャーの牽引ですね。
まず、SNSマーケティングの領域は、若い世代をターゲットにした企画が多いため、若手がどんどん活躍できるフィールドです。知識や経験の量以上に、「感性」や「リアルな視点」が問われる場面も多いので、新卒社員の企画が通るケースもたくさんあります。そういったソーシャルネイティブな感覚を事業成長にぜひ活かしていってほしいです。
また、カルチャーに関して、新卒・中途を問わず、すべての社員がNateeの未来をつくる大切な仲間だと思っています。その中でも、まだ何色にも染まっていない新卒社員には、Nateeのカルチャーをよりピュアに体現してほしいですね。
社会人としてのスタートをNateeに委ねてもらえるのは本当にありがたいことですし、だからこそ私たちにも受け入れる側としての責任があります。彼らの成長やキャリア形成が、近い未来、Nateeの主軸を担っていくという気持ちで、採用・育成に取り組んでいきたいと思っています。
25卒の新入社員もそれぞれの部署で奮闘しています!
━━単刀直入にお聞きします。どんな方がNateeにマッチすると思いますか?
Nateeが推進するSNSマーケティング事業は、単にショートムービーを制作するだけでなく、クライアントのブランディングや課題解決までを見据えた、正解のない問いに向き合う環境です。だからこそマッチするのは、「正解が決まっていない環境でどんどんチャレンジしたい」という意欲を持った方だと思います。
今Nateeでは、組織が大きくなるにつれてマネジメントを担うポジションがどんどん増えています。新卒で入社してマネージャーに昇格する社員もいて、若いうちから裁量を持って働きたい人にはかなりフィットする環境だと思います。
また、共通しているのは「好きなことへの熱量が高い」という点です。音楽、アイドル、ゲーム、スポーツなど、自分の「好き」を真っ直ぐに大事にしている社員が多いです。
実際に、とある社員が、YouTubeタイアップ案件で推しの声優さんと一緒に仕事をする機会がありました。結果的にその案件はファンを中心に大きな反響を呼びました。「神は細部に宿る」という言葉が個人的に好きなのですが、まさに熱量の高い「好き」が、仕事に直結した事例だったと思います。
カオスや試行錯誤を楽しめる方に仲間になってほしい!
━━緑川さんの今後の目標について教えてください。
今は採用を通じてNateeで事業成長と組織づくりの両面にしっかり向き合えていますし、これから27卒採用のリーダーを担う予定で、これからますます忙しくなりそうです。
まずは採用活動に注力しつつ、その後のオンボーディングや研修、カルチャーづくりまでを整え、皆が最大限に力を発揮できる環境をつくっていきたいです。
将来的には、「HRってこういうものだ」という常識に問いを投げかけるような取り組みにも挑戦していきたいですね。それが結果として自分の個性や強みを発揮しながら働く人を増やすことに繋がったら嬉しいです。
━━ありがとうございました!最後にNateeへの入社を検討されている方にメッセージをお願いします。
就職活動や転職活動って、「正しい選択をしなきゃいけない」というプレッシャーを感じる場面が多いと思いますが、最初から「これが絶対正解だ」と決めつけようとしすぎると、自分の意思決定に「重み」が乗らなくなることもあります。
正解はどれだけ情報を揃えても外からは与えられなくて、結局は意思決定した後の自分の行動でつくっていくものだと思うんです。
Nateeで働くことも、実は同じだと思っています。
まだまだ整っていない部分がたくさんある組織だからこそ、正解を与えられるのを待つのではなく、試行錯誤して形にしていく人たちが集まっています。
カオスを楽しめる人、境界線を引かずに自分ごととして向き合える人に、ぜひ仲間になってほしいです。