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人形劇とわたし

モノサスでは自分たちのWebサイトにスタッフが交代でコラムを書いています。 今回はその中から、弊社コーダーの馬場が、人形劇好きが高じてマリオネットと出会うまでの様子を紹介した記事をご紹介します。

皆さんはじめまして。
ものさす塾4期生、入社2年目の馬場はるかです。
モノサスではコーダーとしてお仕事をしています。以前はお花屋さんに勤めていたので、時間を見つけては、会社にある植物のお手入れをしています。

普段はパソコンの前に座って背中を丸めてお仕事をしているのですが、元々癒されるものが好きなので、たまに好きなものに触れる時間を作るようにしています。

好きなものといえば、植物の他にもう一つ、わたしには欠かせないものがあります。
それが人形劇です。

子どもの頃、テレビが好きで色んな番組を見ていたのですが、中でも人形劇が好きでした。
画面に映るものみんながその人形劇のために作られたもので、よく見るとティッシュだったり、工作の時間に使ったことのある、カラーセロハンだったりと、自分の身近なものでできている。全てが手作りの世界で、可愛い人形達が楽しそうにお話しをしている。
そんな世界がとても愛おしくてわくわくしました。

人形劇が好きかもしれないと自覚し始めたころ、ちょうど「プリンプリン物語」という番組の再放送が始まりました。ストーリーがしっかりとある長編人形劇をみるのは初めてです。
個性的な人形達が、にぎやかに変な動きをしながらおかしなギャグを言いつつも、一生懸命目的に向かって進んでいく姿に純粋に心打たれました。



その数年後、三谷幸喜さん脚本、井上文太さんデザインの人形劇「新・三銃士」の放送が始まりました。
「新・三銃士」はこれまでの人形劇がさらにパワーアップしたような作品でした。
コミカルな人形たち、さらに芸術的できれいな世界。
私はここで完全に人形劇の虜になったのです。

大学生の頃、そんな人形劇を直接見たくて、長野県飯田市で毎年行われる「いいだ人形劇フェスティバル」へ行きました。

私が初めて人形劇を生で見たのは、幼稚園の頃でした。小さな机の上に布をかぶせて、その上を大きなヤギ三匹が歩いています。
それはそれで素敵なのですが、どうしても、動かす人の姿が目に入ってしまって、なかなか物語の世界観に入れませんでした。
しかし、フェスティバルでみた人形劇は、完全に人形が主役で、物語の世界であふれていました。
人形と操演者の方の息がぴったりと合い、見ていてとても心地よい。
とても優しい世界でした。

私の家にも小さな頃から一緒にいるぬいぐるみやパペットがいます。
彼らは布と綿でできているので、動くことはできないけれど、この置かれ方は居心地が悪いとか、ひとりぼっちで寂しい気がするとか。どこか感情があるように思ってしまいます。
人形劇はまさに、そんな人形の気持ちを汲んで、人形が一番心地よい状態のまま一緒に演技をするものなのだと思います。

人形劇をみているうちに、次第に、人形劇に出てくる人形を自分でも操ってみたいという気持ちが強くなり、人形を販売しているお店を調べてみました。
すると一軒、マリオネットを販売しているお店を見つけました。それが東京飯田橋にあるパペットハウスさんでした。
それ以降ちょこちょこと、パペットハウスさんで販売している人形をチェックする日々。

そんなある時、社内の人に、ぽろっと「マリオネットを動かせるようになりたいんです」と伝えてみました。そうすると、それはぜひやってみてほしい!と応援してもらうことができました。せっかくなので、マリオネットとの出会いから動かせるようになるまでを記事にしてみようと思います。


こんにちはマリオネット

念願のマリオネット。購入するなら、あのパペットハウスさんにしようと心に決めていました。企画を進めることになってすぐ、サイトでどの子にするか探し始めました。
他の人の意見も聞いてみましたが、どの子も大変可愛いので、選ぶのがとても大変でした。

とうとう対面の日。
ドキドキしながら扉を開けると、とても優しいオーナーさんが迎えてくださいました。
四足歩行の子や、手のひらに乗るサイズの子、腹話術用の子など様々なお人形達がお店いっぱいに置かれています。



あぁ今日は待ちに待ったお持ち帰りの日なのだなと感慨深い気持ちで眺めていると、オーナーさんが小さなマリオネットを動かして見せてくれました。
先ほどまでジッとしていた人形が、途端に目を覚ましたように踊り出します。まるで魔法のようです。
他に四足歩行のワンコさんや猫さんも動かしていただきましたが、こちらはもうペットとなんら変わりがありません!



飼い主(操演者)の足元で顔をスリスリしてみたり、前に進みたくなくてイヤイヤしてみたり。
そんな色々なお人形の中から、私が選んだのは、マリオネット作家「Orangeparfait(オレンジパフェ)」さんの、ちょっと素朴な茶色いテディベア「テディベア・ブラウン」です。

トボトボした目、ちょっと猫背な所が気に入りました。そして何より口がパクパクするのです。



まずは、オーナーさんに動かしてもらいます。
とても陽気に動きます。
するとまた動く姿がたまらなくかわいい。
トボトボした目で陽気に踊るので、少しドジっぽくて、更に好きになりました。

いよいよ私が動かす番です。初めてのマリオネット。ドキドキしながらグリップを握ります。
沢山ある糸を巧みに動かすのかと思いきや、まずは握ったグリップを右左に傾けます。
すると、お人形の足が右左と動きました。
グリップを繰り返し右左と傾けると、お人形の足も右左とパタパタ持ち上がり、その場で足踏みを始めました。
それだけでもう歩くなんて。
グリップを勢いよく傾けると同じように勢いよく足が上がるし、静かに傾けると静かに上がります。



次に、グリップの下についた紐を中指でひっぱります。
すると口が閉じました。指を緩めると口が開きます。中指を伸ばしたり折ったりを繰り返すと、口がパクパクするようになりました!
近くにいる人の目を見て口をパクパクさせると、もう話しかけることができます。
紐をひっぱらないと口があんぐりあいた状態になるので、きっと口の紐はいつも中指に引っ掛けておくのが良いのでしょう。
そうしないと顎関節症になってしまいそう。



そして、最後に。腕を動かすには、もう一方の手を使います。
グリップの上にひっかかっている紐を右に引っ張ると左手があがります。紐を真上に引っ張ると、両手をあげます。
真上に引っ張るのを繰り返すと、ばんざいができるようになりました。



グリップを左右に捻ったり、手が上がる紐をはちゃめちゃに引っ張ったりすると、ダンスを踊ります。

ここまで出来たらもう私としては大満足です。
けれどせっかくうちに来てくれたので、もっと色んなことができるようにこれから練習をしなければなりません。
パペットハウスのオーナーさんからは、動かし方のほかに、持ち運び方やメンテナンスの仕方、参考になる動画など何から何までご丁寧に教えていただきました。
お人形を包んでもらい、ホカホカした気持ちのまま大切に持ち帰りました。

マリオネットがおうちに来てからは、隙を見つけては躍らせています。
練習の成果を動画にしてお伝えしようと思っているのですが、気合いを入れるあまりあれこれ考えてなかなか進みません。アルゴリズム体操をしてみたり、最近流行りの歌に合わせて踊ってみたり、人の話を聞きながら頷かせてみたり。もし、こんなことしてほしい!などリクエストがあれば、ぜひお知らせ頂けたらなと思います。

(2020/12/11 ものさすサイトに掲載)

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