※この記事は2022年9月に公開されたnoteを転載しています。元記事は下記よりご覧いただけます。
こんにちは!ログラス広報の檜山です。
みなさんは「ストイックに働く」と聞いて、どんなイメージを思い浮かべるでしょうか。
「たくさん働く」?それとも、「家庭も大切にしながら、いかにパフォーマンスを最大化するか」ーー?
時代の変化の中で、スタートアップにおける働き方のありかたが変化しています。
今回のゲストは、株式会社LayerX 代表取締役CEOの福島 良典さん。
強い組織をつくるスタートアップの働き方や、それを実現するための考え方について、ログラス代表の布川が迫りました。
※このインタビュー全編はPodcastで配信しています。下記は内容を抜粋・再構成してお届けします。なお、Podcastは2021年12月に公開しており、情報が現在と異なる場合がございます。
◆ゲスト福島 良典株式会社LayerX 代表取締役CEO東京大学大学院工学系研究科修了。大学時代の専攻はコンピューターサイエンス、機械学習。 2012年大学院在学中にGunosyを創業、代表取締役に就任し、創業よりおよそ2年半で東証マザーズに上場。後に東証1部に市場変更。 2018年にLayerXの代表取締役CEO(最高経営責任者)に就任した。 2012年度IPA(情報処理推進機構)未踏スーパークリエータ認定。2017年言語処理学会で論文賞受賞(共著)。
◆聞き手布川 友也株式会社ログラス 代表取締役CEO慶應義塾大学経済学部卒業後、2016年SMBC日興証券 投資銀行に入社。PE、総合商社によるM&Aや投資先IPOアドバイザリーを担当。その後、GameWith経営戦略室にてIR・投資・経営管理等を担当。2019年株式会社ログラスを創業、代表取締役に就任。経営管理クラウドサービス「Loglass」を開発・提供。
目次
- 「まずはやってみる」で、働き方は変わっていく
- ”LTV”な働き方を実現できるスタートアップへ
「まずはやってみる」で、働き方は変わっていく
布川:福島さんが以前、育休を取られていたことを拝見して、今回のpodcastにお声掛けしたんです。LayerXさんはどんどん規模が大きくなってきている中で「このタイミングで育休って、すごい意思決定だな」と。
正直なところ、どのような意思決定だったのでしょうか?
福島氏(敬称略):僕も最初は「(社長だし、子どもが生まれても)働くものなのかな」と思ってたんです。ところが、LayerXに投資いただいてるANRIというVCが「スタートアップ社長も育休を取ろうよ」という動きを後押ししていて。「そういえば、子どもが生まれることになりまして」と伝えたら、「ぜひ育休を取りなよ」みたいな話になったんです。
そこで、「なるほど」と。
うちって社内にも元メルカリの方もいたりして、多くのメンバーが育休を取っていたんですよね。そのときの雰囲気を聞いたり、経営陣とかと話した結果、「取らないなんてあり得ない」ぐらいの勢いで。
加えて、僕も社員に対して「育休を取りなよ」と言いつつも、「社長が取らないと他の人たちも取れないでしょ」って。社長が率先して働き方を変えていくことで、社員の働きかたにも好影響が出ると考え、育休取得を決めました。
布川:ある意味リモートワークになってきて、徐々に働き方も自由になってきましたからね。そもそもですが、福島さんってリモートワークに賛成派、反対派どちらなんですか?
福島:懐疑派だったのですが、今は完全に賛成派に変わりましたね。
「やったことなかったから怖かった」という結論になるんですけど。
最初の緊急事態宣言の時に一気にリモートに振り切った結果、「実はかなりリモートは良かったな」という感触が得られたんです。それをきっかけに、LayerXでは週1日だけ出社推奨日(出社しなくてもOK)を決めて、あとは個人の自由に委ねています。
布川:ログラスも同じく、今は週2出社推奨ですね。
新入社員だけは、オンボーディング期間に「週2,3回は来たほうがいい」とお伝えしています。スタートアップって本当に毎日変容していくし、カルチャーが阿吽の呼吸で作られているので、最初のキャッチアップ期間は相当シビアだなと思っていて。
リモートワークを運用する上では、ドキュメント管理やプロジェクト管理が重要になるので、ログラスではNotionを使い始めました。
福島:完全に一緒です。僕たちもNotionを使っているので。
布川:ドキュメンテーションを欠かさないとか、議事録を都度残すってとても大切なので、本当に移行して良かったなと思ってます。ログラスのNotionには大量の議事録が残っていて、それをひたすら皆で参照し合っていくみたいな。
もうあれは、1回入れたら外せないですよね。
福島:外せないですね。必須ツールになってますね。
布川:本当に。同時に、「働き方ってこうやって変わっていくんだな」と感じています。
前職の投資銀行時代は競争力を醸成する文化故か、ドキュメンテーションやノウハウを残すという概念があまり無くて。一方、スタートアップって「知識を自分だけに溜めるのはイケてない」といったオープンな文化で、SaaSにも共通する概念だなと思うんですけど。
福島:そうですよね。共通知を作ってる感じですよね。
布川:「隠しても意味ないよね」みたいな。だから、LayerXさんのプロダクトロードマップの描き方とかは、ログラスでもとても参考にしていて。
福島:本当ですか?
布川:はい、とても参考にしていますね。「みんなで開発する」といった情報のオープン化って、エンジニアリングから始まった文化だと思うのですが、それが徐々にビジネスにも染み出してきてるというのは強く感じますね。
福島:まさにそういうSaaSを作ってますもんね。
”LTV”な働き方を実現できるスタートアップへ
布川:コロナや子どもが生まれる中で、スタートアップを経営する上での価値観がどんどん変わってきたと思うのですが、福島さんの中で「ここは大きく変わった」という観点があれば聞いてみたいですね。
福島:変わったというか、正確には「気づいた」のですが・・。僕、昔はかなりマッチョ思想で、「死ぬほど働いて、成功するまで一気に駆け抜けるのがスタートアップでしょ」と考えていたんですよ。
その側面は当然ありつつも、特に今SaaS系の会社を経営していると、結構な割合で組織作りの勝負になってくるじゃないですか。
以前のスタートアップみたいな「10人で大きなスケールの事業を回しています」という組織体よりは、やっぱり「500人・1000人の組織を作っていってカルチャーを維持して」とか、「いろんな人が働きやすい環境を作って」といったように、明確に目線が変わりましたね。
特に、出産を控えた方や育児中の方が働きやすくなるとか、「そういう人たちに選ばれるためには、どういう制度やカルチャーがあればいいんだろう?」という視点がないと、会社は大きくならないなと気づいたんです。
布川:僕もそれは最近感じますね。B to B SaaSとかって、やっぱり30代中盤あたりの子育て世代がボリュームゾーンなので、自分自身がそこを変革していかないとという課題意識自体はありました。ただ、子どもが生まれるまで真には理解できなかったなと。
福島:とても共感します。
布川:ログラスのSlackでは「times」という個人Twitterのようなものがあって、timesで「お迎え行ってきます」と発信している子育て世代の方がおり、そうした働き方も受け入れています。
就業時間中、お迎えに行かなければいけない時間は致し方ないので、そのかわり補填分を別時間で稼働していただくなど。
福島:すごくわかりますね。
布川:僕は今、Googleカレンダーに息子の「沐浴タイム」を入れていて。
その時間だけはカレンダーをブロックしていますが、そのような柔軟な働き方ができるなど、スタートアップは本当に良い環境になってきてるなって最近は思いますね。
福島:たしかに。家族のいる方って、実はスタートアップに行くメリットがたくさんありますよね。まだ何もない僕らのほうが、今の常識に合わせてイチから仕組みを作りやすいというのもあると思います。
そして、ここ数年のスタートアップの働きやすさが目に見えて向上しているのはすごいなって僕も見てて思います。隔世の念を感じるというか、「10年前と全然違うな」と。
布川:でも僕も創業期(2019年)は、それこそ福島さんとか学生起業した人たちが、ある意味スタートアップの最前線だった時代があったと思うんですよ。
その人たちを見ていると、やっぱり「ハードに働いて、とにかく結果を出しにいくのがかっこいい」って思ってる自分もいたので、創業1年目とかは毎日会社に寝袋を持ち込んで、毎日寝泊りしてました。
それはそれでいいのですが、その時代もコロナで一気に終わったなと思ってます。
福島:それを全員に求めちゃいけないですよね。
布川:そうですね。ログラスってちょっと珍しくて、事業を本格稼働(2019年10月)して早々、コロナが流行ったんですよ。
もはやコロナじゃない時代がわずかだったので、リモートワークに適応せざるを得なかった部分もあり、現在はバーチャルオフィス上で仕事をしています。LayerXさんでも、バーチャルオフィスを使ってたりしますか?
福島:はい。オンライン上のコミュニケーション空間を試したり、Slackのハドルでリモートコミュニケーションのハードルを下げたりしています。(※)バーチャルオフィスは便利ですよね。
(※2021年12月podcast収録当時)
布川:そういう意味では、スタートアップって働き方がどんどん良い方向に変わってきてるなと思います。
マッキンゼーの論考(※)でも、アメリカやグローバルでは今や大退職時代らしいです。育児や介護など、今まで以上に家族に触れる時間が増え、「僕たちって実は家族が大事だったのでは?」と気づいたのが昨今の変化だといいます。
※参照:”‘Great Attrition’ or ‘Great Attraction’? The choice is yours”(McKinsey & Company)
‘Great Attrition’ or ‘Great Attraction’? The choice is yoursAs the Great Resignation rages, organizations that learn whywww.mckinsey.com
福島:それはあるでしょうね。やっぱり家族は大事だと思います。
布川:時代の変化の中で、ハードワークの定義が「たくさん働く」から、「家庭もサステナブルな状態を維持したまま、いかに最大出力を保つか」という、LTV的な思想に変わってきています。
それを実現できる経営者こそが、おそらく今後の「一流の経営者」と呼ばれるようになると思っています。そういう世界を、ぜひ一緒に作っていきましょう。
福島:ぜひ、一緒に作っていきましょう。
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