弊社は、「自分らしく生きるためのインフラをつくる」というビジョンの実現に向け、既存事業のリーダーや新規事業の立ち上げ候補となる人材を求め、新卒採用活動を行っています。そこで、実際に新卒で入社して新規事業を立ち上げた森田沙耶(写真右/14卒入社・「ムラカラ」リーダー)と菅野智佐(同左/18卒入社・「あそびの大学」リーダー)に「リヴァにおける新規事業立ち上げ・推進の特徴」と「事業を発展させる上で大切にしていること」について聞きました。
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うつ病などの精神疾患で休職・離職されている方が、住み慣れた土地から一時的に離れ、自然豊かな奈良県下北山村で、疾患の再発予防をはじめ、自分自身と向き合い今後の「生き方」「働き方」を検討し再出発の一歩を踏み出すことをサポートするサービス。
「休日を、もっと自分らしく過ごしたい」と願う方のためのオンラインスクール。専属コーチとともに自分らしい“休み方”について言語化し、実践と振り返りを繰り返しながら「心から納得のできる休日」を習慣化。趣味の提案や体験イベント、同じ悩みを持つ仲間との交流を通じて、自分らしい休日の実現を目指していきます。(※現在サービス停止しております)
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新規事業の立ち上げに役立ったリヴァの制度や文化
――まずは新規事業を立ち上げたり、推進したりする上で、「あってよかった」と思うリヴァの文化や制度を教えてください。菅野さん、いかがでしょうか?
菅野 「アイデアソン」という新規事業提案制度は、新たに事業を立ち上げる上でとても役に立ちましたね。
――どのような制度なのでしょうか?
菅野 作りたい事業や社内制度について、他のスタッフに向けてプレゼンできる制度です。提案したい人だけでなく、提案を聞きたい人も自由に参加できる社内イベントのようなもので、年2回開催されます。
私は入社1年目から毎回参加して、立ち上げたい事業について何度もプレゼンしていました。
――入社当初から積極的に参加していたんですね。当時から「あそびの大学」を立ち上げたいと思っていたのですか?
菅野 いえ、初めの頃は私自身が興味のある伝統文化をテーマにしたり、就活生や第二新卒をターゲットにしたキャリア支援について考えたりするなど、あそびの大学とは異なるジャンルの事業について提案していましたね。
――あそびの大学にもいえることですが、福祉の領域を越えた事業の提案をたくさんしていたんですね。
菅野 リヴァでは「自分らしく生きるためのインフラをつくる」というビジョンに繋がれば、どのような分野の事業でも立ち上げのチャンスがあるんですよ。
また、アイデアソンは新たな事業や社内制度の立ち上げの可否を決める場ではなく、参加しているスタッフから、実現性を高めるための率直な意見や応援の気持ちを伝えてもらえる場なんですよね。私とは異なる視点からアドバイスを多く得られたからこそ、一人で考えているだけでは思いつかなかったアイデアを幅広く生むことができましたし、定期的に発表の場があること自体がモチベーションになっていました。
――なるほど。では続いて、森田さんが「リヴァにあってよかった」と思う制度や文化を聞かせてください。
森田 私は、リヴァの「活動を応援し合う文化」が、とても心強いと感じています。多くのスタッフが、部署を越えて「ムラカラ」での活動を応援してくれています。
――どのように応援してくれているのでしょうか?
森田 例えば、リヴァトレの利用を考えている方に対して、ムラカラを利用することも選択肢として提案してくれているんです。利用者さんの社会復帰のために、リヴァ全体で動こうとする姿勢に背中を押されますし、事業部を越えてチーム一丸で働いている感覚を抱いています。
あと(2022年)7月には、東京にいる他の事業部のスタッフが、ムラカラの活動拠点である奈良県の下北山村まで来てくれました。1ヶ月ほどテレワークで自部署の仕事をしながら、休日にはムラカラスタッフや関わりのある村民さんたちと交流をして、楽しみながら下北山村やムラカラのことを知ろうとしてくれたのは嬉しかったですね。
リヴァで新規事業に挑戦することの大変さ
――続いて、新規事業を立ち上げる際に、お二人が苦労したことを教えてください。
菅野 リヴァには新規事業立ち上げに特化した教育制度は無いので、求められる能力や知識は普段の業務を通じて主体的に身に付ける必要がありました。はじめはどんなスキルが必要かすらわからなかったのでその点は戸惑いもありましたね。
――どのように能力や知識を得ていったのか、具体的に聞かせてもらえますか?
菅野 自ら志願して、1年目から対外的なプロジェクトのリーダーや事業部長に立候補していました。事業を立ち上げるためには、既存の枠に囚われずに挑戦し続ける必要があると考えていたからです。結果として、主体的に様々な業務を担うことができ、失敗を含め経験したこと全てが事業を立ち上げる際に役に立っているなと思えています。
――入社1年目から意志を持って積極的に行動していたんですね。とはいえ、リヴァは福祉サービスを主要事業とする会社。福祉の領域でない事業を立ち上げるのは大変でしたよね。
菅野 そうですね。あそびの大学は誰もが利用できるサービスで、うつ病など精神疾患を抱えた方が利用するリヴァトレとはターゲットが異なるということもあって、立ち上げには苦労しました。
例えば、事業を立ち上げる前に行うニーズの調査。既存サービスとターゲットが異なるということは、リヴァが持っている情報を参考にすることができないわけで、ニーズを把握するための情報は一から集める必要があったのです。
――では、どのようにして情報を集めたのですか?
菅野 まずは、リヴァのスタッフに、ユーザーとしてサービスの一部を体験してもらい、フィードバックをもらうことからスタートしました。その後、SNSを通じて、約150人の方にアンケートに回答してもらってニーズ調査をし、その中の一部の方にモニターとしてサービスを利用いただく中で、その方向性を定めていきました。
あそびの大学の立ち上げについては、万事このような感じで、いきなり大きなことに取り組もうとせず、できるだけ小さくPDCAサイクルを回しながら確実にアイデアを形にしていくこと、そして想像だけで進めるのではなく、可能な限り「リアルな声」を集めることを大切にしています。
※アンケート調査の際に回答者に提示していたサービス紹介資料
(現在提供しているサービスとは一部内容や対象が異なります)
――では森田さんは、どんな点で苦労しましたか?
森田 立ち上げたいと思える事業につながるテーマがなかなか見つからない中で、「新卒で入社したからには何かを成さなければならない」というプレッシャーを勝手に感じ続けていたことが辛かったです。入社してから3年間は特に苦しかったですね。
――そうしたプレッシャーをどのように乗り越えたのでしょうか?
森田 入社3年目に自力で一から企画を提案し、実現することができたんです。その経験が転機になったと思っています。
リヴァトレで働いていた時に、精神疾患の方の支援の一環で「アートセラピーを導入したい」と考えていました。そこで、企画書を作って社内で提案したのですが、提案を聞いてくれた他の社員から、改善すべき点をたくさん指摘され、「本当に企画は実現できるのだろうか」と不安にもなりました。
それでも諦めずに、何度も企画を修正し、提案し続けた結果、最終的にはアートセラピーを導入することができたのです。
――その成功体験で「何かを成さねばならない」というプレッシャーを打ち消したんですね。
森田 はい。何をするにしても挫けずに少しずつ前に進むことで、道が開けることに気づけました。立ち上げたい事業も「愚直に仕事を続けている中で見つかるだろう」と思えるようになりましたね。
※アートセラピー(クリエィティブ・アーツ・セラピー)とは、主に欧米の精神医療の中で研究された、心のケアに役立つ心理療法です。心理的な病を持った人や、様々な障害を持つ方の治療に役立ちます。また、治療を目的としたものばかりではなく、健康な人の悩みや苦しみを癒し自己成長や自分らしさを取り戻すことにも役立ちます。
引用元:アートセラピーとは | クエスト総合研究所
新規事業を推進するために大切にしていること
――では次に、お二人が新規事業を推進する上で大切にしていることを聞かせてください。
菅野 「自分軸を持ちつつ、ときには流されること」でしょうか。新規事業を発展させるために試行錯誤を繰り返す中で、方針を変更すべきだと感じる機会は何度も訪れました。例えば、新型コロナウイルスの流行により、社会にとっての当たり前が変化したことはその一つでした。そのような状況で、自分の考えに固執していると、社会で真に必要としてもらえるサービスは生み出せないと思っていて。だからこそ、目指す方向性や譲れない価値観は大切にしながら、社会の変化や偶然の出会いを受け入れ、楽しめるようなしなやかさこそが新規事業の推進には欠かせないと考えています。
――自分の考えにとらわれないようにするには、どうすればよいのでしょうか?
菅野 何事にも関心をもってとりあえず飛び込んでみることと、その体験を通じた気づきや違和感をそのままにせず、納得のいくまで言語化することを大切にしています。どんな経験であっても、いつか自分の役に立つだろうと考えているので、少しでも興味を持ったことや、新しいものには積極的に触れるようにしています。ただ、その新たな体験をなんとなくで終わらせるのではなく、感じたことを言葉にしたり、得た気づきを、今まで持っていた考えと照らし合わせみたりする。これらを繰り返す中で、自分が譲れないことと、受容できることのバランスが取れるようになってきたと感じています。
――森田さんは、新規事業を推進する上でどんなことを大切にしていますか?
森田 私は、スタッフが活き活きと働けるよう部署の雰囲気づくりをすることが大切だと思っています。そうすることで、お互い本音で接しあえる関係性が生まれ、事業を本気で発展させていくために一致団結できるんです。
――スタッフが活き活きと働ける環境を作るために、どのような事に取り組んでいますか?
森田 ムラカラでは、自分の気持ちを部署内で伝え合う時間を設けています。日頃の感謝や相手の強みだけでなく、他のスタッフの言動に対して違和感を感じたら、それも率直に伝え合うようにしています。ただその際、一方的に自分の意見を押し付けるのではなく、まずはその言動の裏にある相手の背景を確認するように心がけていますね。特に部署の方針を決める時は、その上で合意を得るようにしています。
あと、リーダーである自分自身が、苦手なことや最近の悩みを他のスタッフに共有することで、部署全体で我慢せずに率直に言い合えるような雰囲気を作るよう努めています。
就活生へのメッセージ
――では最後に、就活中の学生の皆さんにメッセージをお願いします。
菅野 就活生の皆さんがワクワクする分野と、リヴァが持っているビジョンやノウハウを掛け合わせることで、まだこの世にないサービスや価値を生み出せることがリヴァで挑戦をする最大の価値だと思っています。選考を通過してリヴァに入社したら、ぜひ「掛け算」をして、新規事業の立ち上げにチャレンジしてほしいですね。
森田 一から自分で事業を立ち上げたい方は、一般的には既存の会社に属さず、起業することが多いのではないでしょうか。でも、そのような方が縁あってリヴァを見つけてくださったということは、きっと何か理由があるのだと思います。ご自身が大切にしたいことがある程度分かっていたら、その気持ちを面接官にぶつけて、お互いが共鳴できるかどうか確認してみてください。
――お二人共、ありがとうございました。
インタビューを受けたスタッフのプロフィール
森田沙耶
「ムラカラ」リーダー
お茶の水女子大学を卒業後、2014年よりリヴァへ入社。法人営業を経て、精神疾患で休職・離職中の方の復職・再就職をサポートする「リヴァトレ」のスタッフに。17年から3年間、奈良県下北山村で実施したプロジェクトのリーダーを務めた後、 20年11月に同村へ移住し、宿泊型転地療養サービス「ムラカラ」の提供をスタート。
菅野智佐
「あそびの大学」リーダー
2018年に山形大学を卒業後、リヴァへ入社。就労移行支援や生活訓練事業所の運営をサポートするシステムを開発・販売する「ラシクラ事業部」や新卒採用部門でリーダー経験を積む。「働き方」だけでなく、「休み方」にも向き合えるサービス創りたいという想いから、22年に6月に「あそびの大学」の提供をスタート。
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