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「行けない理由」を「行きたい理由」に。世界的イベントで紡いだ“共感”のSNS戦略
人が動く瞬間は、合理性よりも、
ふと心が揺れた“きっかけ”に宿るものだな。
そう思わせたのが、大阪・関西万博でした。
「いのち輝く未来社会のデザイン」を掲げた世界的イベント。
私たちは、この万博のコミュニケーションに触れて、多くの感情的アプローチの大切さを学びました。
振り返れば開催前、
開催が近づくほど、SNS上では
「2億円のトイレ??」
「パビリオン建設の遅れ大丈夫?」
「赤字どうするんだ!」
といった“ネガティブな連鎖”が広がり、生活者と万博のあいだに静かな距離が生まれていました。
「行かない理由」をそっとほどき、「行きたい理由」へ変えていくには何が必要か。
それは、データに現れない“気持ち”をていねいにすくい上げる、
<オーセンティックな共感のコミュニケーション>でした。
行政と消費者——二つの壁を見つめ直す
万博のような公的プロジェクトとして課される要件は多岐にわたり、
未成年への配慮、権利処理、リスク管理、多言語対応——
一つでも欠けると成立しない行政側の壁が存在します。
PRコミュニケーションを行うにも、このような複雑な条件を一つずつ紐解き、運用体制を整えていく必要がみえます。
しかし、本当に難しいのはもう一つの壁。
生活者側の心理的ハードルだと思います。
メディアの多くは「失敗するのでは」「ガラガラになる予想」といったネガティブ情報で、論調は、「集客は厳しい」と繰り返し、「万博は盛り上がらない」という見通しを発信していました。
それに影響された生活者は
「暑いし、混雑しそう」
「高いから行く気にならない」
「盛り上がらないということはつまらないのかも」
言葉にならない“ためらい”が、来場意欲をそっと止めていました。
これは、数字だけでは読み解けない領域。
表情や空気感、SNSのコメントに滲む『迷い』を、人としてどう受け取るか。
ブランド側・生活者側、双方の複雑さを理解し、橋渡しする伴走力が求められました。
大切なのは「人間らしさ」を見つめる視点
なぜ、これほど大規模で厳格な万博プロジェクトにおいて、SNS・インフルエンサーのコミュニケーションが大活躍したのか。
前回の愛知万博(2005年日本国際博覧会)では、ガラケーで、今のようなSNSもありませんでした。
今回の大阪万博では、スマホで即座に写真や動画を撮影し、「個人の思い出が即座に共有」されていきます。
XやInstagram、TikTok、YouTubeとそれぞれの得意なSNSで、自分の感想や良い部分悪い部分も含めて正直に投稿していく。
さらに、この投稿は「誰かのため」の投稿になっており、「ここおすすめだよ!」「このパビリオンは結構並ぶから気をつけて!」など、誰かの参考情報として発信されて、感謝やそれについてのコメントなどが連鎖し、盛り上がりを醸成していきました。
成功の鍵は、SNSへの投稿が「誰かのためのガイドブック」になったことにあります。
XやInstagram、TikTokに溢れたのは、正直な感想と、これから来る誰かへの優しさでした。
その情報のバトンが感謝の連鎖を生み、コミュニティ全体を温めていったのです。
「今日、この瞬間の体験」がシェアされることで、「私もその場にいたい」という渇望感が連鎖していく。大阪万博は、まさにSNS時代の“コト消費”を極めた舞台となりました。
SNSは“熱狂”と“感動”を共有する場所になる
会期中に注目したのは、万博が掲げるテーマを
興味を持っている生活者に対して「具体的な体験として理解できる状態」がつくれるのか?
というところにありました。
SNSの反応やインフルエンサーへのコメントを観察していくと、
夜のパビリオンの光の変化や、水上ショーの盛り上がりから
「夜のデートにいいかも?」
「パビリオンなしでも夜涼しくなった万博で散歩がいい」
といった実用的な内容が増加。
来場者の率直な感想など、さまざまな声が寄せられていました。
これらの反応は、万博が持つ価値が確かに生活者に届き始めていることを示すもので、
不安の解消からポジティブな行動検討へと気持ちが移っていくプロセスが読み取れました。
大切なコミュニケーションとしては
- 不安を解消するための情報整理
- 行動につながる導線設計
- 現地の状況を正直に適切に共有する発信
これらを組み合わせ、生活者が判断しやすい環境づくりをSNS上で進めることで、最後まで関心が続く状態をつくれるのだと思いました。
おわりに|未来は、「人間味」と「伴走力」でつくられる
万博のような世界的規模のイベントでも、「単なるSNSでしょ」と短絡的に活用するのではなく、戦略設計から運用まで一貫してマーケティングすることで大きな成功が成立する。SNS・インフルエンサーマーケティングが最重要事項になることが証明されました。
万博が示した通り、これからのマーケティングには、AIの合理性や効率だけでなく、
生活者に寄り添った、感情的で不合理で揺れのあるコミュニケーションが欠かせません。
私たちリデルは、SNSやインフルエンサーという「個人の影響力」を通じて、戦略から運用まで一貫して伴走していくことの大切さを改めて認識しました。