イングリウッド人事部の篠原です。活躍社員にイングリウッドで働く魅力や仕事のやりがいについてインタビューする本シリーズ。今回は、執行役員でグロースハック推進室長の梅原さんにお話を伺いました。重機設計からIT業界への転身、自らの起業経験を経て、現在はイングリウッドのグロースハック推進室長として、全社横断的に事業グロースを実現する梅原さん。「人が物を買う理由」を突き詰めながらチャレンジを続けるやりがいや、イングリウッドの武器でもあるスピード感のある成長環境について語っていただきました。
梅原 龍二さんのプロフィール
2007年国内大手メーカーにて重機の設計に携わったのち、2013年株式会社サイバーエージェントに入社しSEOコンサルタントを担当。2015年株式会社ディー・エヌ・エーに入社後、メディア運営に関わるグロース部門を経験し、その後ITベンチャー企業の取締役として幅広く事業をグロースさせる。2021年に当社執行役員に就任。2023年よりグロースハック推進室を新設、室長として全社のアセットを使うことで事業を短期間でグロースさせることに注力している。
社長のビジョンに惹かれて入社を決意。トップを支えるポジションへ
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ーーこれまでのキャリアについて教えてください。
大学卒業後に入社した企業では、重機の設計を担当していました。大学時代に数学や統計学を専攻していたので、その知識を活かせる仕事がしたいと思ったんです。もちろんやりがいはありましたが、「自分が関わった製品が社会にどのような影響を与えているのか」が見えにくいと感じました。
そのため、転職する際には豊富なデータを分析し、戦略を立てるIT業界に魅力を感じました。最初はSEOコンサルタントとして、サイバーエージェントに入社しました。当時、GoogleやYahoo!などの検索エンジンでどれだけユーザーを集めるかという、いわゆるSEOの世界を深く掘り下げることができました。
その後DeNAに移り、当時展開していた自社サービスを担当しました。2社での経験を通じて「データをハックすることで事業にインパクトを出せるようなスキーム」が身についたと感じています。これらを活かし、自分で事業を立ち上げました。
ーーイングリウッドとの出会いについて教えてください。
IT企業で得た知識を活かして独立した後、しばらく個人で活動をしていたタイミングで代表の黒川と出会いました。自分自身の事業も収益としてはありましたが、社会へのインパクトという観点で疑問に思うようになり、このまま続けることへの意味を見失いそうなタイミングだった中で、社長が描くビジョンや小売業界のポテンシャルにとても魅力を感じました。さらに、これまで自分自身が培ってきたスキルとの親和性も高く、これまでの経験も活かせそうだと感じました。
私は「後悔のないキャリアを築きたい」というのを仕事の軸に置いています。その視点から考えたとき、自分自身が代表として会社を牽引していくよりも、信頼できるリーダーを後ろから支えるポジションの方が向いていると感じていたことも、入社を決めた理由のひとつです。
黒川は、視座が非常に高いので、自分自身も引き上げられる。ビジネスではさまざまな障壁にぶつかる局面がありますが、彼はそれがくだらなく思えるくらい未来を見据えていて。「会社を大きくしていくためにも、こんなところで立ち止まっていてはダメだな」と自然と思わされますね。
グロースハックは事業成長の「レバー」を見つけ出すこと
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ーー入社後はどのような業務を行っていましたか?
執行役員として、会社全体の売上向上をミッションにしていました。独立していた時に自分が担当していたクライアントをイングリウッドへ引き継ぎながら、クライアントの事業成長を伴走していました。
入社3年目にさしかかった頃にグロースハック推進室を立ち上げ、室長として事業を横断的に見て課題を見出し、改善していくことで会社全体をグロースさせることに取り組み始めました。どれだけ伸びている事業でも課題がゼロというわけではありません。商品を販売するには様々な変数がある中で、グロースハックは成長のための「レバー」を見つけ出す役割。短期間で改善が見込め、かつ改善することでの事業インパクトが大きい課題から優先順位をつけて実施しています。
例えば、祖業でもある商品を仕入れて販売をしているECサイト『SNEAK ONLINE SHOP』。SKU数*は28,000超と膨大な商品を取り扱う中で、在庫の量や質、そして広告費の配分などを適切に見極めながら利益を出していくバランスが重要になります。これらの全商品を自動で最適化する仕組みを作ることで、業務効率化と利益率の向上につながりました。現場のメンバーとエンジニアチームとグロースハック推進室で密に連携していたのですが、現場の経験値でやっていることを、グロースハック推進室で構造化し、エンジニアがシステムへと仕込んでいく、といった形で各々の経験や強みが掛け合わさることで初めて実現できたことだと思います。
全社で持っているアセットを課題に合わせて組み合わせることで効果を最大化させることがミッションなので、会社全体を俯瞰で見るマクロの力と各部署に深く潜り込んで構造を整理するミクロの力の両方が求められます。
* SKU(Stock Keeping Unit)…商品を管理・識別するための最小単位のこと。同じ商品でもサイズや色、デザインなどのバリエーション別で識別します。
「人が商品を買う理由」を科学する
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ーー現在、グロースハック室では、どのようなことをしているのですか?
複数のプロジェクトに取り組んでいますが、そのうちの一つに「“人がその商品を買う理由”を科学する」というものがあります。具体的には「どんな思考や視点を持った商品開発が成果を出しているのか」「なぜその商品は売れているのか」といった背景を整理し、再現可能な形でモデル化することが目的です。
世の中には数多くの商品がありますが、ヒット商品には必ず理由があります。その理由を定量的・定性的に分析し、共通項を見える化していくことで、新たなアイデアも自然と生まれてくると考えています。Web上の膨大なデータは重要な資産です。これも定義や構造化が重要なのですが、データをどう整理し、インプットすればよいかを検討するところからスタートし、AIを活用しながら精度高くアウトプットが出るように検証を繰り返しています。
一方で、数字だけに捉われてしまっては本末転倒です。人間の感情や行動心理まで読み解いてこそ、本質的な「勝ち筋」が見えてきます。データアプローチだけではなく、複雑な人の感情も深く追求するのは非常に難しいですが、それ以上に挑戦し甲斐があって面白いです。
ーー属人化を減らすということでしょうか?
この手の話でよく属人化を排除しようという話が出ますが、商品を生み出す最終意思決定は属人的であっていいと思ってます。一方でプロセスは非属人化を目指すべきです。例えば黒川が持っている情報と新卒1年目が持っている情報では圧倒的に量と質が異なります。これらをAIを活用することでインプット量という観点では黒川と同等かそれ以上になる可能性を秘めているんです。情報量の差分がなくなると、あとは最終意思決定は人間に頼るしかありません。だからこそ、意思決定までに必要な情報や知見などの材料はAIをフル活用し、非属人化を目指しています。
今より良い商品がどんどん世の中にあふれる中で、イングリウッドの商品開発ノウハウを活かした商品をスピード感をもって届けていきたいと思っています。もちろん自社のブランドでもそうですし、M&Aでイングリウッドの仲間になる企業でも同じです。
圧倒的な情報の濃度が強み。イングリウッドで挑戦する魅力
ーーイングリウッドならではの強みについて教えてください。
イングリウッドの強みは、小売におけるソリューションを細かく持っていることです。Web広告運用のチームもあれば、楽天・AmazonなどのECモール運用チームもありますし、商品企画、インフルエンサーマーケティング 、CRM、フルフィルメントまで、商品販売におけるソリューションが細かく分かれ、それぞれのソリューションを磨きこんでいるんです。商品販売においてはどの工程も欠かすことなくすべて重要なので、どの領域でも力を発揮できるというのは、なかなかできないことだと思います。
これらの総合力に加えて、商品開発力も非常に強いと感じています。商品販売における上流から下流までを全てわかった上で渾身の商品を出し、ヒットブランドへと成長させる再現性の高さは、強みと言っていいのではないでしょうか。
また、代表を含む経営陣との距離の近さも魅力です。経営層や現場の第一線で活躍するプレイヤーとの接点が日常的にあるので、その情報の密度の高さは大きな価値になると思います。仕事においても任せられる裁量権が大きいので、個々のスキル面といった専門性についても高いレベルまで磨いていくことができるという点でも、イングリウッドには圧倒的な挑戦環境があります。だからこそ、社員一丸となって世の中の人が求める商品を作り多くの人に届けていく、市場にインパクトを与える仕事をしていきたいですね。
▼一緒に挑戦する仲間を大募集しています!