社員が主体となって進める制度改革:働きやすさ/生産性向上など目指し、多様化する社員に合わせフレックスタイム制を導入
社員が主体となり、フレックスタイム制導入を推進
株式会社ゲットイットは、2020年10月1日より、社員の勤務体制をフレックスタイム制へと移行しました。フレックスタイム制の導入を検討する契機となったのは、コロナ期における時差通勤・時短勤務の就業特例、および「満員電車“痛勤”禁止宣言」です。
社員の通勤時のコロナ罹患リスクを低減するため、弊社は2020年5月7日より、出社が不可欠な業務に携わる社員について時差通勤・時短勤務の就業特例を定めて対応を行いました。また、6月8日には、オフピーク通勤をより一層推進すべく「満員電車“痛勤”禁止宣言」を行いました。
満員電車“痛勤”禁止宣言(株式会社ゲットイット) ~コロナリスク低減、長期的には「働き方の多様性」を目指す~
そのような中、社員の呼びかけをきっかけに、フレックスタイム制導入プロジェクトが始動。就業特例による一時的なコロナ禍への対処としてではなく、「働きやすさ」や「生産性」の向上、および生活スタイルに合わせて自分で決める柔軟な働き方の推進を目的として、新制度としてフレックスタイム制の策定を行いました。
今後は、出社勤務を行っている社員も、在宅勤務などリモートワークに従事している社員も、始業や終業、勤務時間などを自己決定し、より柔軟な働き方をすることができるようになります。
ゲットイットにおけるフレックスタイム制の概略 (※2020年11月時点)
●コアタイム
11:00〜14:00
●フレキシブルタイム(労働することができる時間帯)
5:00~22:00
●勤務可能日
平日(祝日などは標準カレンダー通り)
土日の勤務については今後検討予定
●1日あたりの勤務時間
1ヵ月間全体での所定労働時間の達成を条件とし、コアタイム以外の制限なし
●休憩
昼休憩1時間の他、自ら休憩時間を追加可能(ただし1日あたり2回を上限とする)
社員が主体となって進める制度改革
今回のフレックスタイム制導入にあたっては、部署や役職に関わりなく、関心のある社員が自由に参加し、プロジェクトチームとして制度策定を行いました。ゲットイットでは、社員が主体となり、自分たちに関わる制度を自分たちで変えています。今回のフレックスタイム制導入以外にも、現在、以下のような社内プロジェクトが進行中です。
◆昇給プロジェクト
昇給の仕組みや、昇給額などの検討/制度策定。
半期ごとの昇給額、自分で決める! ~「全員が納得することはありえない」それでも意見を出し合いアップデートし続ける、サグラダファミリア方式の給与体系づくり
◆賞与プロジェクト
賞与(ボーナス)の分配方法などを検討/制度策定。
◆契約変更プロジェクト
契約社員の正社員への登用ルートの検討/制度策定。
ゲットイットは今後も、社員の価値観やライフスタイルが多様化する中、より柔軟な働き方のできる環境づくりを目指します。
フレックスタイム制導入プロジェクト – メンバーインタビュー
▲フレックス制導入プロジェクトのメンバー。写真左より、加藤(採用担当)、浅見(フレックスタイム制発起人)、若林(海外調達担当)
導入の経緯や目的、実際のタイムカード上での操作や、各自が働き方を自己決定する際に守って欲しい注意点などについてインタビュー形式で撮影し、社内向けに動画配信を行いました。インタビューの一部を抜粋して紹介いたします。
―――最初に、プロジェクトを立ち上げた経緯や背景について教えてください。
浅見:きっかけとしては、コロナの影響が大きいですね。
コロナを機に各自がオフピーク通勤を行うようになり、私は7時に出社をしていました。その時間だと電車も人が少なく快適で、出社時間を早めた分、夕方も早めに帰宅することができたのが個人的に良いと思った部分です。部署的にも、早めに出社した人が早朝から他部署との連絡調整を済ませることで日中の業務がスムーズに進められたり、遅めに出社した人が後の時間をカバーすることでうまく業務を分担できたりするなど、部署全体として「うまく回っているな」という感覚がありました。
その後、コロナが若干落ち着いてきた時に、「従来の9時~18時に戻すべきなのか?それが本当に良いことなのか?」という疑問が湧き、会社の「アドバイスプロセス」(※自律分散型組織などで意思決定を行うための助言を募る仕組み)で「働き方変えませんか?」と提案したら、加藤さんと若林さんが「いいね!」と言ってくれて一緒にプロジェクトを立ち上げることになりました。
―――加藤さんと若林さんは、どのあたりが「いいな」と思ったんですか?
加藤:人事面で、私個人としてはフレックス制を導入したいというのがずっと頭の片隅にありました。そうしたら、今回浅見さんが声をあげてくれたのでそれに便乗した、っていう形ですね。一部署ではなく全社的に取組みたいと考えて手をあげました。
若林:私の場合は、時差の関係で仕事が夜遅くなることがあるのですが、9時~18時で働いてさらに夜も…となると単純にちょっと辛いなというのがあって。それで、浅見さんから提案があったときに、制度策定の段階から関わりたいなと思ってプロジェクトに参加しました。
―――コロナに対応するために時差通勤が始まったけど、いざやってみると効率が上がることがわかり、浅見さんが提案しプロジェクトにつながった、と?
浅見:そうですね。アドバイスプロセスでも特に反対意見がなく、時差通勤や時短勤務をやってみての不便さなども特にないようだったので、じゃあ、やってみよう!と。
加藤:先行して時差通勤をしていたZetta(※勝どきにあるゲットイットの物流拠点)が、プチ実験的なものになっていたのも大きいかも。フレックス制については、概念としてはみんな知っていて「いいな」と思う半面、懸念点もあったと思います。Zettaの時差通勤が成功したことで「意外とうまく回るんだな」と、導入への障壁が下がっていたというのはありますね。
―――フレックス制が導入されることで、働き方はどう変わるのでしょうか?
加藤:仕事とプライベート、二つの軸で変化があると思っています。私の場合、採用面接は夜に行うこともあるのですが、これまでは朝9時に来て夜まで残業するという感じだったのですが、夜の面接がある日は出社を遅らせるなど調整ができるのはすごくいいなと思います。そして早く仕事が終わった日は、その分走れる!
浅見:例えば、機器が来ないと進められない業務の場合、入荷のスケジュールに合わせて「今日は6時間で早く上がって、機器が来る明日は10時間勤務にする」という方が効率が良いとわかっていても、定時に合わせて「今日は定時までの8時間、機器が来る明日は10時間」みたいな働き方になってしまい、バランスが悪かった。会社としても、そういう残業が増えるのは無駄だと思うんですよね。今日の仕事は終わったから、今日は帰る。30分早く終わったなら、その30分走りに行くとか、そういうのができるのがいいですね。
加藤:そう、特に晴れてる日は!
若林:そういえば、プロジェクトメンバー、全員同じ部でしたね。(※狂気RUN部=ランニング部)
加藤:晴れてる日は走りたいんですよ、ホントに。だから、雨の日は長めに働いて、晴れている日はちょっと短めに…。
浅見:社長も「良い波が来た日はサーフィン行きたい!」って言ってますもんね。
―――ああ、ありましたね、その話(笑)時差出勤が導入されて、子どもの送り迎えや役所の手続きに行きやすくなったという声もありますね。
浅見:自分がまさにそうですね。多分、これからみんな、ライフスタイルも変わっていくじゃないですか。結婚したり子どもが生まれたり。そういった時にも、自分の役割をしっかり果たしてパフォーマンスを上げていれば、家族の都合やライフスタイルに合わせて勤務時間を調整するのもフレックスという環境ならできるかな、と。自分は、仕事はまだ半人前かもしれないですけど、環境だけでもとりあえず作りたいなっていう想いはありましたね。
加藤:あとは、コンディションの差とかもあると思うんですよね。朝型の人もいれば夜型の人もいるし、ダメな日やダメな時間帯というのもあると思う。自分がダメな時に、定時まではうだうだ仕事をするっていうのは非効率的だし、本来はやめた方がいいと思うんですよね。もちろん、アポイントメントがあったら別ですけど、調整しながらベストなコンディションで仕事に取り掛かるというのも、フレックスならできるんじゃないかなと思っています。
―――フレックス制のプラスの話がいろいろと出ましたが、注意する点があれば皆さんにお伝えしてもらっていいですか?
若林:「最高のパフォーマンスを出す」ということが一番大事なところだと考えています。例えば、営業職の人が自分は夜型だからといって夜の時間に働いても、お客さんの都合もあるのでなかなか効率は上がらない。自分の役割をよく理解して、最高のパフォーマンスを出していくための工夫をする必要があると考えています。
浅見:お客さまに対してはもちろんですが、社内、チーム内での調整も当然必要になります。フレックス制というのは、そうした「色々なことのバランスをとれる」という前提のもとに成り立っているんだと思います。
―――フレックス導入に伴う社外との調整やチーム内の調整、自己管理みたいなものは、社員を信じているからこその導入、という感じですね。
浅見:フレックス制にしたことで何かしらの問題が起きてきたら、フレックス制度を変えていくか、あるいは部署内でルールを作って対処する形になっていくかと思います。『自由とバランス』は今後みんなに意識してほしいですね。それができなければ、最悪、フレックス制を導入したけどやめることになる可能性もあります。実際、そうなってしまった会社もあると聞いています。
加藤:皆さんを信じています!!私はもう、フレックスじゃないと働けない体になりそうなので…
若林:加藤さんのためにも、皆さんよろしくお願いします(笑)
―――以上、フレックスPJの皆さんからでした。最後に一言。
浅見:えーっと、みんなで毎日走りにいける職場を作りましょう!よろしくお願いします!