「スパゲッティコードを解く」フェンリルのカンファレンスノベルティ。 | フェンリル
こんにちは。新卒デザイナーの冷水です。フェンリルではこれまでにさまざまなノベルティを制作しており、Wantedlyでも度々ご紹介してきました。今回はノベルティのなかでも、カンファレンスの際に来場...
https://www.wantedly.com/companies/fenrir/post_articles/916624
フェンリルは、これまでにさまざまなオリジナルノベルティを制作しています。
今回は、今年度のカンファレンスでフェンリルがお届けするノベルティについて、デザイナーの石川とクラウドコンサルタントの若林がご紹介します。
(写真右から)
石川莉奈(いしかわ・りな)
デザインセンター デザイン部 IoT課デザイナー
2024年、新卒でフェンリルにデザイナーとして入社。
新卒研修の一環で、第21期キックオフ「2025 Fenrir Key」の運営に参加。案件ではアニメーション作成や、グランドデザインを先輩デザイナーと共に作成。今回のノベルティ制作では、配布物の選定からデザイン作成まで幅広く担当。
若林真央(わかばやし・まお)
クラウドネイティブ技術部・デジタル戦略課・クラウドコンサルタント
2024年11月、フェンリルに入社。前職はシステムエンジニアとして大手インフラ会社に常駐し、社内ポータルサイトのクラウド移行に携わる。フェンリルに入社後は、クラウドコンサルタントとして、お客さまの業務システムの改善やAI導入の提案活動に従事。ノベルティ制作では、クラウドテックユニットの代表としてこのプロジェクトに参画。
石川: フェンリルは、「デザインと技術から生まれる創造性が、変わらない本質を追求する。」という理念を掲げています。そして、その思いはノベルティ制作の際も大切にしています。
品質を徹底的に追求し、細かい部分まで設計されているのが特長です。
若林: 通常のノベルティは、主にデザイナーがアイデアを形にしていくのですが、カンファレンスでお配りするノベルティはひと味違います。実際にカンファレンスに参加するエンジニアとデザイナーが意見を出し合い、一つのプロジェクトとして制作を進めます。
今回、開発メンバーはユニットごとに代表が選出され、デザイナーと一緒にチームを組みました。
【昨年のカンファレンスノベルティ】
石川: 今年度のノベルティは、「シリアルバー」と「デバック」の2つです。
特に「シリアルバー」は、パッケージデザインはもちろん味も追求した自信作です。
近年、フェンリルのノベルティにはIT用語のダジャレを取り入れています。今年もそのコンセプトを継続しようと考え、「シリアル通信」から着想を得てシリアルバーにしました。
シリアル通信:データを1ビットずつ順番に、1本の信号線を使って送受信する通信方式のこと。
食品でいうと、他にも「海藻セット」や「シーザードレッシング」などが候補にあったのですが、開発メンバーに意見を聞いたところ、「シリアルバー」が一番評判が良かったので、これに決定しました。
若林: 私も石川さんが考えた案に対して意見を出してきましたが、このアイデアは本当に面白かったですね。
石川: もう一つの「デバック」も同じくダジャレから発想しました。エンジニアにとって切っても切り離せない作業である「デバッグ」と、バッグの中をスッキリさせる「(デ)バッグ」を掛け合わせています。
デバッグ:プログラムが意図した通りに動作しない場合、その原因を追及して修正すること
石川: 「シリアルバー」は、バー状に固められたチョコ味のお菓子です。
頭を使うエンジニアの方々に、甘いものを食べて元気になってほしいという思いを込めています。
「バーを食べて元気を蓄え、ひたむきなシリアル通信のようにガリガリコードを書けますように!」というコンセプトで作成しました。
若林: シリアルバーは実用的でうれしいですね。私も普段からよく食べます。
この試食会にも参加したのですが、とてもおいしかったです。コーヒーにぴったりな、甘さ控えめのなめらかなチョコレートと、ザクザク食感のナッツが楽しめます。
石川: デザインは、味が想像ができるように、チョコが溶けている様子をイラストで表現しました。
さらに、データを1ビットずつ、1本の信号線で順次送受信する「シリアル通信」にちなんで、「一直線」という言葉をキャッチコピーに取り入れました。他にも、シリアル通信の一種であるUSBや、シリアル通信で使うデータを表現する2進数を記載して、元の意味が分かるような工夫を施しました。ぜひ注目してみてください。
また、アレルギーをお持ちの方がすぐに情報を見つけられるよう、アレルギー情報を優先して見える位置に表示しました。
若林: 一方、もう一つのノベルティ「デバッグ」は、大きく「デ」の文字をプリントしたA6サイズのフラットケースです。見た目と実用性を兼ね備えたものに仕上がっていますよね。
石川: 触り心地や素材にも気を配り、手に馴染むように工夫を凝らしました。ぜひ、手にとって確かめてください。
若林: 出社時に鞄の中でマウスやコードがぐちゃぐちゃになって困っていたので、それが一つにまとめられるサイズのデバッグは本当に助かります。
さらに、大きく「デ」とプリントされていて鞄の中で目立つのもいいですよね。これは私の意見をかなり反映していただいた、大満足のアイテムです。
石川: どちらのアイテムも、デザインから細部にわたる調整まで、数え切れないほどの試行錯誤を繰り返し、ようやく皆さまにお届けできる形になりました。
カンファレンスに参加されるエンジニアの方はもちろん、これから技術の世界を目指す学生の方々にも届けたいと考えています。
若林:はい、日々の業務や学習に励む皆さんに、活用していただければうれしいですよね。
石川: 今回のノベルティ制作は、多くの部署と連携しながら進めました。そのなかで、さまざまな視点からのフィードバックをいただき、多角的に物事を捉えることの重要性を学びました。異なる視点や専門知識を持ち寄ることで、一つのアイデアがより洗練され、形になっていく過程が印象的です。
また、プロジェクトを進めるうえでは開発メンバーとの情報共有を徹底しました。
社内でアンケートを取ったり、状況報告したりと、エンジニアとデザイナーが関わる機会を増やし、共にノベルティを制作しているという意識の醸成に努めました。また、外部の業者の方にも完成イメージを共有しながら依頼することで、想定と完成物の差異がなくなるように工夫しました。
若林: 異なる専門性を持つ部署との連携は、やはり新たな発見につながりますよね。私もこのプロジェクトでは、積極的に発言することを心掛けました。
私の所属するクラウド部は独立して案件を進めることが多く、普段の仕事で他部署と関わる機会があまりありませんでした。なので今回、デザイン部のメンバーの仕事ぶりを間近で見れて刺激を受けました。
石川:今回のプロジェクトで、物事の目的やゴールを理解することの重要性を学びました。
実は、カンファレンスのコンセプトやノベルティを作成する目的を把握しないまま、プロジェクトを進めてしまっていた時期がありました。ノベルティで表現したいのは“デザインと技術の融合”という「フェンリルらしさ」か、それとも「開発そのもの」か、コンセプトの軸が定まっていなかったからです。
そんな中、昨年の参加者へのヒアリングを実施しました。そこで分かったのは、「フェンリルは面白いノベルティを作る」という来場者からの期待感です。同時に、ノベルティをきっかけにファンを増やし知名度を上げたい、さらには会話のきっかけにしたい、という思いも明確になりました。これらを考慮することで、「真面目に面白く、元ネタを表すビジュアルにしよう!」と方向性を定めることができました。
今後関わる案件でも、サービスや目的、ゴール、ターゲットなどを十分に理解したうえで進めていきたいです。
若林: 自分のアイデアや意見が制作に反映されていくことに達成感がありました。今後もこのような部署間を越えたプロジェクトに、積極的に参加していきたいです。
石川: シリアルバーに記載されている2進数は読めるようになっていますので、ぜひ読んでみてください。
2回の試作を経ているので、味には定評があります。1本で満足する食べ応えです。ぜひ業務のおやつにどうぞ!
若林: とても良いノベルティが作成できたと思っています。フェンリルはIT企業ですが、こういったノベルティも自分たちで作ることができる、というのをお伝えしたいです。
カンファレンスで出会った方々の記憶の中に、少しでもフェンリルが残れば良いなと思っています。