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こんにちは!フェンリル島根支社の梶野です。
今回は島根支社で取り組んでいる、エンゲージメントの改善活動について書いていこうと思います。
エンゲージメントとは
そもそもエンゲージメントがなんなのかわからない人もいると思いますので、誤解を恐れずざっくり説明したいと思います。
エンゲージメントという単語は「約束」「契約」などの意味を持つ単語ですが、仕事においてエンゲージメントは下記の2つを指す場合が多いです。
- ワークエンゲージメント
- 従業員エンゲージメント
2つのエンゲージメントについて、私は以下のように解釈しています。
<ワークエンゲージメント>
仕事に関連するポジティブで充実した心理状態であり、活力、熱意、没頭によって特徴づけられるもの。主に仕事と従業員の関係性を指した指標であり、ワークエンゲージメントが高い状態というのは「イキイキと仕事に取り組めている状態」と言える。
<従業員エンゲージメント>
従業員一人ひとりが組織に愛着を持ち、従業員と企業が一体となってお互いに成長し合い絆を深める関係。企業と従業員の関係性を指した指標であり、従業員エンゲージメントが高い状態とは「従業員と組織が同じ志を持ちシナジーが得られる状態」と言える。
それぞれの指標は「対象との関係性」を示しており、エンゲージメントが高い状態は生産性も高くなる傾向にあるとされています。
島根支社での取り組み
島根支社では独自のミッションステートメントを定めており、そのミッションを達成するためにいくつかのチームに分かれて日々活動を行なっています。これを「ユニット活動」と呼んでいるのですが、その 1 つに「エンゲージメントユニット」というチームが存在します。
活動内容に関しては元々「エンゲージメント」を主題にしたユニットではなかったのですが、活動方針を話し合っているうちに「エンゲージメントの改善」に行き着いたといった経緯があります。
ユニットの活動紹介
「さぁ、エンゲージメントを改善しよう」となって改善活動に取り組んでも、実際にエンゲージメントが改善されたかどうかを測るのは中々難しいです。
ただ、このエンゲージメントユニットの活動が始まるのとほぼ同時期に、フェンリルでは開発部門全体の取り組みとして社員のエンゲージメントを測定できる wevox(ウィボックス) というツールが導入されました。このツールを使うことでエンゲージメントの高さをある程度数値として可視化し、推移なども含めて確認することができるため、改善活動に利用しています。
では、実際にどんな活動をしているかいくつか例を挙げて紹介したいと思います。
結果討論会〜相互理解大会へ
wevoxの結果は、「職務支援」「自己成長」「人間関係」「健康」「承認」「理念戦略」「組織風土」「環境」の 9 つのカテゴリに別れており、それらを構成する合計26の小項目によってスコアが可視化されます。
月1回のアンケートを元に算出されるので、変化の大きかった項目やメンバーの関心が高い項目をエンゲージメントユニットでピックアップ。月に1回30~60分程度の時間を使ってメンバーそれぞれの考え方や捉え方を共有、討論する場を設けています。
既に1年以上続けている中で感じたのは、思った以上に感じ方や考え方はメンバーによって違いがあるいうことです。例えば「残業」に対する考え方だけとっても、下記のような意見がありました。
・なるべく早く退勤して余暇の時間に使いたい人
・給与や経験のために今は積極的に残業をしたい人
・余暇に心配事を持ち越すと強いストレスを感じるため残業してでも片付けてしまいたい人
そのため、組織としての対応で一概にこうすれば正解というものはそれほどなく、メンバー同士の相互理解を深めることで生まれる対応や配慮を土台として信頼関係を構築していくことが、結果として「イキイキと仕事に取り組めている状態」に近づく方法ではないかと考えるようになりました。
当初は、「wevox 結果討論会」という名目で活動していましたが、現在は「相互理解大会」と名前も変えて、 wevox の評価項目だけにこだわらない活動をしています。
「今後の島根支社のあり方、期待、不安」、「ここ半年での Good&New」など、より広い範囲を議題として話しており、wevox の結果を振り返るよりも相互理解を深める方に重心を置いています。
エンゲージメント関連のセミナーへの参加
エンゲージメントという抽象的なものと向き合い改善していく過程で、専門家の意見を聞いてみたいと感じる場面は多々ありました。
現在はコロナ禍ではありますが、探してみるとオンラインで実施されているエンゲージメント関連のセミナーもあり、気軽に参加できたため、ユニット活動の一環として参加してみました。
私たちが参加したセミナーでは「大学教授による科学的な根拠にもとづくワークエンゲージメントの上げ方」や「エンゲージメント改善を支援している企業同士のディスカッション」を見ることができました。
wevoxの結果やスコアだけに頼らず相互理解を深める方に重心を置いて活動するようになったのもセミナーで別の視点を得られたことが影響しています。
組織への理解を深める
従業員エンゲージメントは「従業員と組織が同じ志を持ちシナジーが得られる状態」と前述しました。
これを向上させるための前提として、まず組織への理解を深める必要があります。会社のミッション&バリュー、各部、各課の目的/目標を理解することはとても重要です。
ただ、それらを正確に理解しているかと言われるとできない人も多いのではないでしょうか? 私自身、会社全体の方針や直属の上位組織についてはある程度理解していても、それ以外を説明できるかと言えば難しい状態でした。
そこでユニット活動として、会社、部、課などに対してそれぞれの目的、目標をまとめ、それを俯瞰して見ながら討論する会を開催しました。
決められたものの説明を受けたりすることはあっても自分たちでそれについて議論するということは今までしてこなかったこともあり、より自分事としてそれらを認識する良い機会になったと思っています。
エンゲージメント改善の文化を根付かせるために
改善活動をはじめて以降、スコアの上昇がみられたこと、コロナ禍でコミュニケーションが取りづらくなってからも高水準を保てていることから、取り組みとしては一定の効果をあげていると考えています。メンバー同士の相互理解が深まったことで個人の事情への配慮など、働きやすくなった部分は確実に存在しています。
ただ、仕事の忙しさなどの要因でもスコアが変動するので、改善活動とエンゲージメントのスコアに単純な因果関係を示すことは難しいこともあり、スコアだけに目を向けるのはあまり本質的ではないなと思っています。
個々人が自分事と捉えてエンゲージメントを改善していく文化を根付かせること、それを後押しできる環境を用意していくことが重要だと感じており、今後も取り組みを続けていきたいと思っています。