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ドワンゴは世間で「ニコニコ動画の会社」と認知されていますが、実は教育事業も手掛けています。
現在ドワンゴはKADOKAWAグループと共同で、通信制高校「N高等学校(2016年開校)」と「S高等学校(2020年開校)」を運営。ニコニコ動画で培ったストリーミング技術を応用して双方向学習を実現し、ICT教材を通して全国2万人以上(2021年8月時点)の生徒が学んでいます。
さらにN高・S高の生徒をはじめ、全国の家庭学習ニーズに対応するため、大学受験対策やプログラミング教育もできるオンライン学習サービス「N予備校」を提供。若者の学ぶ意欲を応援しています。
このたびドワンゴでは、教育事業を支えるエンジニアを募集することになりました! 私たちがどのように開発を行ない、教育現場に実装しているのか。入社6年目でフロントエンドエンジニア マネージャーの吉田拓真と、入社7年目でバックエンドエンジニア マネージャーの都井大樹にインタビューします。
■ドワンゴの教育事業の仕組み、エンジニアはどのように関わっているのか
――はじめに、ドワンゴの教育サービスの仕組みを教えてもらえますか?
吉田:私たちのサービスはオンライン学習システム「N予備校」を中心に組み立てられています。「N予備校」はスマホ学習に最適化された50冊分のオリジナル教材の配信をはじめ、仲間や先生と共に双方向の生授業が受けられるサービスや、生徒同士が教え合えるQ&Aフォーラムを実装したシステムです。
吉田:N高・S高の生徒は「N予備校」を通して学習を行い、成績や学習状況はデータとして「教務システム(N高・S高生徒の状態や成績を管理するシステム)」に格納。このデータをもとに先生が生徒の学習をフォローしています。
私たちエンジニアが関わるのは、「N予備校」や「教務システム」の開発・保守です。よりよいオンライン教育を目指して、関係するシステムのフロントエンド・バックエンド・サーバー・アプリ周りを現在約40名のチームで担当しています。
――現在、N予備校ではどのようなシステムを開発・保守しているのでしょうか?
都井:N予備校のバックエンドシステムはマイクロサービスアーキテクチャを採用しており、機能ごとにサービスを分割しています。
特に力を入れているのは、N予備校の特徴にもなっているスマホ学習に最適化された50冊分のオリジナル教材をはじめとする様々な学習コンテンツを管理する「教材管理システム」、仲間や先生と共に受けられる双方向の生授業を支える「授業管理システム」、生徒同士が教え合えるQ&Aフォーラムを実現するための「フォーラム機能」の3つ。2016年のリリース以降、徐々に機能追加や改善を続けてきました。
(脚注:こちらの記事で詳しく紹介しています https://blog.nnn.dev/entry/2021/08/25/110000 )
■やりがいはユーザーと距離が近いこと、社会的な意義も感じられる開発環境
――おふたりはオンライン教育のどこにやりがいを感じていますか?
都井:ユーザーと距離が近いことですね。教職員の方に直接お話を伺い、必要な機能を確認してフィードバックをもらいながら開発しています。やはり反響がダイレクトに感じられると意欲が高まります。
吉田:生徒さんとも距離が近くて、頑張って開発した機能を事前告知したら、生徒さんから「楽しみに待っています!」とメッセージをいただきました。さらにN高・S高は通信制高校のなかで生徒数が約2万人で日本一です。全国有数の規模感でEdTechに関わっているので使命感に近い感情を感じることもあります。
――ユーザーさんの声が聞こえて開発に活かせれば、仕事にも力が入りそうですね。
都井:仕事をすすめるなかで社会的意義も感じることもあります。N予備校では高校卒業資格の取得のための学習として、映像学習とレポート(添削指導)を実施しています。時間と場所を選ばず学習を可能にすることにより、特にN高・S高に通う生徒のみなさんの様々な活躍に少なからず貢献できているのではないかと思います。僕らはシステム開発を通して生徒のみなさんの夢を応援できるんです。
また、N予備校ではN高・S高で実施されるテストをアプリから受験することができます。N高・S高規模の生徒数となると、従来通りのペーパーテストの形では採点や答案の保管に莫大なコストがかかってしまい経済的ではありません。
そういった点でも適切なシステム化によって、教育現場の生産性向上による、教育の質の向上といった側面で貢献できているのではないかと考えています。
――様々な側面で価値がある事業なのですね。
■吉田さん、都井さん、なぜ二人はドワンゴに?
――話は変わりますが、なぜおふたりはドワンゴに入社したのでしょうか? 簡単に入社の経緯を聞かせてくれますか?
吉田:もともと子どもの頃は公文式に通い、大学時代も公文でアルバイトをしていました。そういった背景もあり、教育に興味はありました。大学では情報工学を学んでいましたが、卒業間近にドワンゴがKADOKAWAグループと提携してN高を立ち上げることを知りました。これに魅力を感じ、ドワンゴを志望したのです。
――入社後はどのような仕事を担当してきたのでしょうか?
吉田:私は入社当初から教育事業に入り、Androidアプリの開発に配属されました。4年ほど開発や要件定義に関わり、4年目にはスマホグループのリーダーに。iOSアプリの開発・マネジメントに従事しました。2020年末にはセクションマネージャーになり、現在はAndroid・iOS・PC・品質保証グループの4チームをマネジメントしています。
――かたや、都井さんはなぜドワンゴに入社したのでしょうか?
都井:僕も新卒入社で、ちょうど当時はKADOKAWAと業務提携があり「何か面白そうなことができそう」と感じて志望しました。もともと教育にはそれほど興味はありませんでしたが、入社後教育事業部門に配属され、サーバーサイドの開発を担当してきました。教育事業部門で開発に関わっていく中で、教育への興味は高まっていきました。
その後は「N予備校」の立ち上げ期の初期開発や一般ユーザー向けの課金機能の開発、インフラの保守運用や改善などを行い、2019年からサーバーサイドのリーダーに。2021年4月からは開発組織のマネージャーになりました。
――ということは、おふたりともN高の立ち上げ当初から関わっているメンバーなのですね。当初から現在に至るまでに感じた変化はありますか?
都井:開校当時、2016年にはN高の入学者数はわずか1500名程度でした。それから徐々にオンライン教育が受け入れられ、生徒数は約2万人に。社会情勢の変化もあり、オンライン教育自体が教育の選択肢のひとつとして受け入れられていると思います。
――たしかに、昔に比べてオンライン教育は一般的になってきましたね。事業開始から5年が経つので、そろそろ大学を卒業する学生さんも出てくるのではないでしょうか。「N予備校」ではプログラミング教育を提供されていますし、将来的に元生徒が入社してくるかもしれませんね。
都井:実はN高のプログラミング教育を受けた卒業生が1名開発チームにいるんです。今後そういったケースが増えていけば嬉しいですね。
――それはすごい! ちなみに、チームはどのような雰囲気なのでしょうか?
吉田:サーバーサイドは現在約20名、フロントエンドも約20名、合計で40名程度のチームですが、技術やサービスに対して誠実な人が多いです。常に「ユーザーに対してどうしたら良いものを出せるか」を真摯に考えている人たちだと思います。
都井:少し余裕があれば、本来要求されている機能以上に「この機能が実装できたら便利なので、仕様にはないけど開発しよう」と言えたり実際に実行できるような雰囲気ですね。
――比較的自由な雰囲気がある職場なのですね。ちなみに、やはり教育には多少関心がないと難しい職場でしょうか?
吉田:やはり、ある程度は教育に関心があって欲しいです。高校生活や大学受験に何かしら思い出がある、お子さんに受けさせたい教育方法を考えている、なんでも良いので教育を自分ごととして捉えてもらえたらモチベーションに繋がります。技術力はもちろん、教育現場やユーザーの課題を把握している方が課題に気付けて活躍しやすいです。
■生徒さんの努力をサポートできるよう、エンジニアを増やして大規模リプレイスを実現したい
――今後は、チームをどのように変化させたいのか、ビジョンや目標はありますか?
吉田:まずは生徒さんの努力をサポートできる体制・システムにしていきたい。具体的には大学受験ですね。学力をきちんと伸ばして、日々成長度合いが確認できるシステムを作りたい。現状、模試は数ヶ月に1回だけ。模試だけに限らずもっとアプリを使って日常的に能力が把握できたら、生徒さんはより成長できると思います。
これを実現するためには、オンラインにデータを貯めて活用できる体制が必要です。とはいえ、既存の開発や保守は止められません。新たな機能開発や改修ができる体力が欲しくて今回の募集となりました。
――ということは、今後大きなシステム改修が行なわれるのでしょうか?
都井:新しい技術を取り入れるチャレンジングなフェーズだと思っています。今まで継ぎ足し継ぎ足しで開発していたものを、ゼロベースから一気に改修したい。サーバーサイドも大規模なシステムのリプレイスを企画しており、適切な技術選定をしたうえで長く安定して動かせるものへと改修する計画が立てています。今まではN高・S高の要望で機能を追加していましたが、今後はエンジニアの数も増やし、僕らなりに意思を持ってシステムを変えていきたいですね。
――最後に、今回募集する新しいメンバーには、どのような素養を期待していますか?
都井:教育を自分ごととして考えられる人です。現在、N高・S高だけで約2万人の生徒がいますし、将来的にはもっとユーザーも増えていくでしょう。今後は教育インフラを支えるうえで絶対に必要とされる仕事になるはず。だからこそ、教育に熱い思いがある人が入社してくれたら嬉しいですね。
吉田:僕たちは「未来の当たり前の教育をつくる」を掲げて仕事をしています。戦後、教育分野には長らく変化がありませんでしたが、僕らはテクノロジーの力で今に適した教育を提供したい。このビジョンに力を貸してくれる方のご応募をお待ちしています!