「ピグ×メタバース」どう作る?うっくん日誌 - Ameヨコ
わたしは職種としてはメディアサービスのデザイナーで、日々Figmaを眺めて過ごしています。 が、趣味で長らくゲームを作っており「Unityやりたいな〜Blenderさわりたいな〜」と壊れかけのRadioのようにぶつぶつ言っていたところ、人事が不憫に思ったのか、ピグに入れて頂けることになりました。 ...
https://about.ameba.jp/contents/qepfgwpkkx8d/
サイバーエージェントでは、2009年からアメーバピグやピグパーティなど様々なサービスを運営してきましたが、今回アバターや仮想空間のあり方を進化させながら、10年以上サービスを運営してきた経験を最大限に活かし、新規サービスの開発という新たなチャレンジをします。
新規サービスにかける想いや、どのようにものづくりをしているか事業責任者の下山と、クリエイティブ責任者の宮崎に聞きました。
下山航平:Ameba事業本部 事業責任者
デザイナーとして制作会社やテレビ局子会社に勤務後、2011年にサイバーエージェントへ中途入社。新規コミュニティサービスの立ち上げに携わり、2014年8月にピグカンパニーの事業部長に就任。2018年1月から「アメブロ」や「Ameba」周辺サービスを統括する、Ameba事業本部の事業本部長を務める。
宮崎慎也:ピグ事業部 クリエイティブマネージャー
九州大学芸術工学部卒業後、番組制作会社を経て、2013年にサイバーエージェントへ中途入社。ピグ関連サービスでアートディレクションを担当し、2018年からピグ事業部のクリエイティブマネージャー。現在はメディア管轄のクリエイティブ責任者を務めながら、メタバースプロジェクトの立ち上げを担当。
下山:我々はまだスマホやLINEが一般化する前から仮想空間サービスを運営してきました。当然、当時はメタバースどころか、動くアバターサービスすらほとんどない中のスタートでしたが、PCから始まりスマホアプリに至るまで仮想空間コミュニティとアバターサービス運用、マネタイズのノウハウまで13年間運営を続けてきました。
そんな中、メタバースがバズワードになり世の中の注目度が上がり、サービス事業部や企業がメタバースに参入するようになりました。
コミュニティが飽和し、ゲームの中にアバターがあることが当たり前になり、仮想空間にもう一度流れがきた中で、挑戦するなら今と決断しました。
宮崎:たしか最初は2年くらい前のボード合宿でしたね。
構想が見えてきてからは、検証をするため、いち早くスモールチームで開発をスタートさせました。そこには、新規立ち上げをしてきたり、デザインとエンジニアリング両方できたり、ゲーム事業部から来てくれたメンバーもいて、個性豊かなチームです。
下山:月に1度やっているモックを触る会に参加しています。「チェックしている」感覚はなく、触りながらみんなと一緒に考えていますね。俺もエンジニアもクリエイターも全員で思いつくままにあれこれ言って、「難しいな…」ってなんの結論も出ずに終わることもあります。
宮崎:体験するための土台をつくっていて、面白い体感やアイデアを、つくりながら検証している段階なので、今はその議論が良いなと思っています。その議論がさらにアイデアの素となって、企画のコアな部分が見えてきてる感覚です。
開発中のイメージ画面/モックアップ・イメージボード
宮崎:また、このプロジェクトでは、基盤開発にPFD(Process Flow Diagram)という手法を導入しています。アウトプットを用いて、開発で必要なプロセスや成果物を一気に洗い出し、それをマップとして全体を網羅的に実装しています。基礎が明確になる分、余白の議論にも時間を使えるのでとても良いな、と思っています。
下山:とにかくつくりたいと思ってサイバーエージェントに入社したんですが、入ってみてつくりかたが特徴的だと感じました。Ameba事業本部のキックオフでも伝えましたが「クリエイティビティ」はサイバーエージェントの強みの1つだと思っています。クリエイティブにつくりたいという想いで、みんながものづくりしているんです。
宮崎:サイバーエージェントに入社して、印象に残っている出来事って何かありますか?
下山:当時デザイナーロワイヤルという取り組みがあって、それをみた時は衝撃だったね。
デザイナーロワイヤル:既にリリースされているサービスに対して、デザイナーが改修提案を出し、クリエイティブ担当役員が採点し、そのポイントを競うという取り組み。サービスのUXデザイン丸ごと変えた事例も多数あり
下山:他サービスのUIや改修案をデザイナーが提案して、しゅがーさん(クリエイティブ執行役員:佐藤)がどんどん点数つけていくんだよね。しゅがーさん自身がデザイナーから信頼されていて、さらに事業責任者もしゅがーさんやクリエイティブに対して信頼がないと成立しないから、すごい取り組みだと思った。
宮崎:しゅがーさんは、事業をクリエイティブの観点からジャンプアップできると本気で思ってるんですよね。それをプロデューサーもデザイナーも信じてるんです。クリエイティビティを大事にするという文化が当たり前にあることに、入社当時驚いたことを久しぶりに思い出しました。
下山:クリエイティブが事業をリードできると信じてる人ですね。事業での差別化がどんどん難しくなってる中で、デザインやクリエイティブの力を経営に活かしたいという企業が増えています。サイバーエージェントの文化としても私自身もクリエイティブが事業をリードできると本気で信じています。サービスのUIやグラフィックを作るだけでなく、事業やサービスそのもの、ひいては組織自体も作りたい人と仕事したいですね。
宮崎:サービスが世の中に出たときのインパクトにワクワクできる人。
クオリティの高さを妥協しない、怯むことなく挑戦し続けられる人と一緒にやりたいです。
モノづくりはつくって終わりではありません。何のためにつくっているのかを自分に問い続け、正解のない中で自分たちなりの答えを出していくことが大切だと思います。極めて難しい、そして一番面白いところでもあります。難しい難しいと言いながら、モノづくりを楽しめるチームをつくりたいですね。