【老舗企業の五代目として】
Q:野菜や果物、生鮮食料品を中心とした専門商社ということですが、業界の特色などありますか?
川崎:野菜は「食べなきゃ死んじゃう」ので、ある意味【究極の安定業界】ですね。笑。スタートアップやITベンチャーで起業家の友人も多いのですが、その真逆に位置しているのかも。
Q:青果商社の強みとは何でしょうか?
川崎:レガシー産業だからこそのポテンシャルがあります。ブルーオーシャンですよ。まず、川上(メーカー=生産者)は全国110万人の農業従事者ですので、統合や競争におらず、川下(一般消費者)には、広告宣伝もPRもかけずに毎年90兆円の市場規模があります。そして、口に入って消化されるモノですので、消費されたら再購入されますし、消費されなくとも一週間以内には「腐ります」から、どちらにしても再購入されます。
ビジネスをしている方であれば、これがどれだけ特殊で、どれだけ有り難いビジネスで、どれだけ魅力あるマーケットであるか理解してもらえるはずです。だからこそ、農業分野には、イオン、パナソニック、アイリスオーヤマ、JTB、トヨタ自動車、NTTデータグループ、NECなど、多くの大手企業が参入しています。
Q:確かに、他の業界ではあり得ないほど恵まれた市場環境ですね。笑。大手企業が手を出したくなる気持ちはよく分かりました。川崎青果は100年企業として業界をリードしてこられたと存じますが、御社だからこその強みはあるのでしょうか。
川崎:商品が青果物で、それ自体で差別化が難しいので、パッケージ化した流通ノウハウや、販売の仕掛け作りなど、無形のリソースが弊社の強みですね。野菜は相場で価格が毎日変化しますし、品質も天候の影響などで安定しません。だからこそマニュアル化しにくいソフト面での強みが発揮されます。私たちの実績を見ていただければ分かりますが、中小零細企業だからこそ勝てる(大手企業が参入しにくい)マーケットだと思います。
Q:一次産業に絡んだ、アナログ業界だからこそ、大手の参入障壁が高いということでしょうか。
川崎:その通りです。ただし、今後は「レガシー×IT」や「レガシー×IA」「レガシー×デザイン」のように、泥臭いアナログ業界の中での先進的なイノベーションを起こすことが更なる発展のKEYだと考えています。まさに、今求めているのは、まったく業界やキャリア、スキルの違った外部の価値観・見識を持った人材とのコラボレーションです。ぜんぜん畑違いの方々にジョインしてほしいですね!
Q:メンバーの多様性からイノベーションが生まれる。というのは、よくわかりました。なかなかウォンテッドリーで、八百屋さんが募集されているのを見たことが無いので珍しかったのですが、狙いや面白味が理解できました。とても可能性に溢れたビジネスだと思います。
川崎:有難うございます。究極の安定業界だからこそ、ちょっとした変化や差別化で他社を圧倒できるというビジネスの可能性があります。ぜひ良い出会いがあればと願っています。
Q :そうですね!私がジョインしたいくらいです。笑