こんにちは。インクルードの採用広報です。
「福祉の現場で、AI研修?」もしかしたら、そう意外に思われる方もいらっしゃるかもしれません。 先日、インクルードでは支援の質と業務効率の向上を目指し、一部の社員を対象に「AI活用研修」が実施されました。
今回の記事では、私自身が研修で体験したこと、そこから見えてきたインクルードが描く未来について、採用広報担当者の視点から率直にお伝えします。
AIで仕事はどう変わった? 衝撃のビフォーアフター
「知っている」と「使える」は違った。研修前の私
研修を受ける前から、ChatGPTやGeminiなどのAIに質問を投げかけアイデアをもらうといった形で、簡単にAIに触れる機会はありました。しかし、それはあくまでAIの機能の一部を「知っている」というレベルにすぎませんでした。自分の業務プロセスに組み込み、戦略的に「使いこなす」という視点は、まだ持てていなかったのです。AIの本当のポテンシャルを、私はまだ十分に理解していませんでした。
そんな中、開催されたのが今回のAI活用研修です。インクルードは「福祉領域におけるAI活用のリーディングカンパニー」を目指し、法人版ChatGPTやAI議事録作成システムをいち早く導入。その取り組みの一環として、今回の研修が行われました。
劇的に変わった仕事風景
研修で学んだのは、AIを単なる「チャット相手」としてではなく、業務を効率化するための「パートナー」として活用する方法でした。AIを使いこなすことで、私の仕事風景は大きく変わったのです。
たとえば、Wantedlyのストーリーを1本制作する場合。もともと文字起こしや執筆、校正では一部AIを活用していたため、完全な比較はできませんが、仮にインタビュー記事の作成をすべて手作業で行った場合と研修で学んだAI活用プロセスとを比べてみます。
【仮に全て手作業で行った場合】
- 企画案作成(約1時間)
- インタビュー(約30分)
- 録音データの文字起こし(約2時間)
- 構成案の作成(約2時間)
- 執筆(約4〜5時間)
- 推敲・校正(約1時間)
合計:約10〜11.5時間
【AIを活用した場合】
- 企画案作成(約30分)
- インタビュー(約30分)
- AIによる文字起こし(0分)
- AIと共に構成案を検討(約30分)
- AIと共に執筆(約2時間)
- 推敲・校正(約30分)
合計: 約4時間
このように、半日近くかかる作業が、半分以下の時間で完了するようになりました。単純作業から解放され、より本質的な業務に時間を割けるようになったのです。
さらに今回の研修で最も感動したのが、チャットボットの存在です。これまで優れた回答を引き出すために時間を要していた「プロンプト(指示文)」の作成も、最適化されたチャットボットのおかげで大幅に効率化されました。
「作業」から「思考」へ。AIがもたらす本質的な価値
AIが生み出した「考える」ための時間
単純作業から解放されたことで、これまで物理的に確保することが難しかった「思考する時間」が圧倒的に増えました。
では、その生まれた時間で何をしているのか。それは、「どうすれば、もっと伝わるのか?」を徹底的に考えることです。
AIが文字起こしや記事のたたき台を作成してくれるおかげで、私はより本質的な業務に集中できるようになりました。例えば、インタビュー中は相手の話の奥にある「本当の想い」を引き出すことに全神経を注ぎ、記事執筆では「この記事を誰に届けたいのか」「読者の心を動かす最適な表現は何か」を深く戦略的に考える時間が増えました。
これまで作業に追われていた時間が、付加価値を生み出すための「思考」の時間へと変わったのです。
思考の深化がもたらす、支援の質への好循環
AIによる業務効率化は、単に「楽をする」ためではありません。それは、 私たちが本来最も価値を発揮すべき「思考」や「対話」といった、人間にしかできない領域にエネルギーを集中させるための、強力な武器なのです。
AIの活用は福祉の現場全体に大きな好影響をもたらします。日々の支援記録や個別支援計画書など、多くの書類業務に追われる中でも、AIのサポートによってこれらの作業を効率化すれば、その分の時間を利用者さんへの支援に充てることができます。たとえば、面談の機会を増やしたり、利用者さんの強みを社会でどう活かすかをじっくり考える時間を確保できるため、支援の質も高まります。
AIが生み出した時間は、支援の質を高めるための「思考」と「対話」の時間に変わります。その結果、利用者さんの「安定就労」という目標達成に、より力強く貢献できる。これこそが、インクルードがAI活用を推進する本当の目的だと改めて感じました。
AIという最新技術を福祉の現場に積極的に取り入れるのも、全ては社員の負担を減らし、そのエネルギーを利用者さんへの価値提供に最大限振るため。そして、支援の質を高め、一人でも多くの人の「活躍」を実現するためなのです。
※AIの使用に関するご案内
弊社で使用しているAIは、セキュリティとプライバシーに十分配慮した仕様となっております。情報が生成AIにより再利用されることのないよう、再学習を行わない設定を厳格に適用しております。
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今回の記事を通じて、インクルードの事業や働き方について、少しでも興味を持っていただけたら嬉しいです。