「周りには社会人経験が豊富な先輩がたくさんいて、その方々の立ち居振る舞いすべてが、私にとっては“生きた教材”でした」そう話すのは、インクルードで初めて新卒として入社した大塚センターのスタッフIさん。
今回はIさんに、就職活動を振り返って感じたことや、入社後に体験した“学びの環境”についてお話を伺いました。
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S.I / ニューロリワーク 大塚センター 支援員
大学卒業後、2022年にインクルード株式会社に入社。大塚センターに配属後、社会人としての経験を積みながら支援員として従事。現在はブレインフィットネスやFINDプログラム等、インクルード株式会社の代表的なプログラムも担当。支援員として担当利用者さんへの就職、復職支援を行っている
「土台の安定が不可欠」新卒でインクルードに惹かれた理由
――インクルードでは珍しい新卒でのご入社ですね。まずは就職活動のお話から聞かせてください。
高校生のとき、身近な人が心の不調を抱えてしまったことがあったんです。でも、その方が仕事に近い「役割」を持つようになってから、驚くほど元気を取り戻していく姿を間近で見て…そのときに「人は役割を持って社会とつながることが、豊かに生きるためにも心の安定のためにも大切なんだ」と強く感じました。
その経験がきっかけで、大学では精神保健福祉士の資格が取れる学部を選びました。就職活動でも自然と「働く人を支える仕事」を軸に考えていて、とくに休職を経験した方の職場復帰を支援する「リワーク支援」に強い関心を持っていました。
そこでさまざまな企業を調べる中で出会ったのがインクルードです。リワークの実績が豊富で、自立訓練と就労移行支援の両方をやっている点に惹かれました。
そして何より応募の決め手になったのは、ブレインフィットネスプログラムを取り入れている点でした。大学での実習を通して感じたのは、生活の土台、特に睡眠や食事が整っていないと、再び体調を崩してしまう方が少なからずいらっしゃることでした。インクルードがその「土台」にしっかり注目していることに深く共感して、「ここで働きたい!」と思いました。
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勇気を出して押した問い合わせボタン
――当時、インクルードは中途採用が中心だったと思います。新卒で応募することに不安はありましたか?
はい、めちゃくちゃドキドキしました(笑)。当時は新卒向けの求人が出ていたわけではなかったので、「問い合わせてもいいのだろうか」「よくわからない学生だと思われたらどうしよう」とすごく悩みましたね。でもそれ以上に「ここで働きたいという意欲を伝えたい」と思い、勇気を出して問い合わせボタンを押しました。
面接では、社会人としての経験がないことへの不安を正直に伝えました。すると面接官の方が「新卒だからダメ、ということはありません。私たちはスキルだけでなく、その人の在り方や支援への向き合い方を大切にしています」と言ってくださったんです。その言葉を聞いて、「入社してから経験を積めば大丈夫だ」と思えるようになり、不安が「頑張れそう」という前向きな気持ちに変わりました。
――実際に入社してみて、いかがでしたか?
そうですね、大企業にあるような新卒向けの研修のようなものはなかったのですが、不安を感じることはほとんどありませんでした。
配属先の先輩方が本当に優しくて、いつでも相談できる温かい雰囲気を作ってくださっていたのが大きかったと思います。それに、実際の業務に関する研修はむしろすごく手厚いと感じました。
ビジネスマナーのような研修はありませんでしたが、実はインクルードにはその内容を利用者さんに提供するプログラムがあるんです。そのファシリテーターを任せてもらえたことで、自分自身も改めてビジネスマナーを学ぶ良い機会になりました。
さらに、周りには社会人経験が豊富な先輩がたくさんいて、その方々の立ち居振る舞いすべてが、私にとっては「生きた教材」になっていましたね。
――「生きた教材」ですか?
はい。インクルードの魅力の1つに、「多様な経験を持つ社員が集まっていること」があると感じています。
福祉業界一筋のベテランもいれば、営業やIT系など全く違う職種から転職してきた方もたくさんいます。その専門性や視点が日々共有されることで、自然と臨機応変な対応力が磨かれていくんです。
新卒で入社した私にとっては、本当に「生きた教材」が身近にたくさんいるような環境でした。営業経験のある先輩からはコミュニケーションの取り方を、福祉に長く携わってきた先輩からは専門的な知識を、といった形で、多様なプロフェッショナルから学べる、「いいとこ取り」ができるのは、インクルードならではの強みだと思います。
――そんな環境の中で「新卒ならではの視点」が活かされたと感じることはありましたか?
はい!経験がないからこそ、支援で行き詰まったときに素直に「なぜこうなるんだろう」「どうしたらいいんだろう」と質問や相談をすることができます。ある時、先輩から「そうやって質問してくれることで、私たちも自分の支援を振り返ったり、考えを言語化したりする良い機会になる。とてもありがたいよ」と言ってもらえたんです。
未経験であることやまっさらな視点を持っていることが、チームの支援を活性化させ、結果的に利用者さんのためになる。そう気づいたとき、自分の存在価値を少し感じられて、とても嬉しかったですね。
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寄り添うだけではない。「その人の未来」を見据えた支援の難しさとやりがい
――支援員として働く中での、難しさややりがいはどんなところに感じますか?
利用者さんはお一人おひとり、悩みも状況も全く違います。その方に合った個別支援計画を立てるためには、考えなければいけないことに際限がなく、きっとこの難しさは何年経験を積んでも変わらないだろうなと感じます。
そして、やりがいもまさにそこにあります。私たちの仕事は、ただその場の気持ちに寄り添うだけではありません 。目指すゴールは、その方が就職し、「継続して安定的に働き続ける」ことです。そのためには、時にはご本人が望んでいないことや、耳の痛いこともお伝えしなければならない場面があります。
それはとても心苦しいですし、自分の言葉選びは正しかったのかと、ものすごく悩みます。でも、就職後にその方が元気に働いている姿を見た時や、定着面談で「あの時、伝えてくれて良かった」と言っていただけた時、「ああ、あの時の自分の判断は間違っていなかったんだ」と心から思えるんです。支援員として、その方の未来のために「言葉」を選ぶことができた瞬間は、この仕事をしていて本当に良かったと感じますね。
==1日のスケジュール例==
9:00 ・利用者さんお出迎え、体調確認
10:00 ・ファシリテーションとしてプログラムの運営、見学の応対
12:00 ・お昼休憩
13:00 ・担当している利用者さんとの面談、書類のフィードバック、見学の応対など
15:00 ・利用者さんとの振り返り
16:00 ・センター内終礼、利用者さんの情報やヒヤリハットなどの共有
・書類整理、先輩に利用者さんの方向性やプログラム運営の相談
18:00 ・退社
※一日の流れは一例です。※内容は取材時のものです。
――では、今後の目標を教えてください。
これからも支援員として、現場で利用者さんと向き合い続けたいと思っています 。
利用者さんの小さな変化や成長を一番近くで見届けられるこの仕事が、自分には合っていると感じているからです 。ご本人が「今、楽しく働けている」と実感できるような、未来につながる支援を提供できるプロフェッショナルを目指していきたいです。
そして、私自身が先輩方にたくさん助けてもらったように、今度は新しく入ってくる後輩たちをサポートできる存在になりたいです 。初めて後輩ができた時、本当に嬉しかったんです 。今まで教わってばかりだった自分が、ようやく恩返しをする番が来た、と。
自分がしてもらったように、新しく入る人が安心してスタートを切れるような環境を、これからは私が作っていきたいと思っています 。
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不安の先には、きっとワクワクが待っている。
――最後に、インクルードへの入社を検討している学生の方へメッセージをお願いします。
新卒の就職活動は、選択肢が多く迷いや不安も大きいかもしれません。特に、中途入社の社員が多い環境に飛び込むのは勇気がいることだと思います。
でも、インクルードには不安を受け止め、支えてくれる先輩がたくさんいます。そして何より、多様な経験を持つ先輩たちの中で働くことは、毎日が刺激的で学びの連続です。不安以上に「楽しい」「面白い」と感じる瞬間が多いはず。本当に成長できる環境だと思います。
ぜひ勇気を出して一歩を踏み出してください。皆さんと一緒に働ける日を心から楽しみにしています。
ありがとうございました。
インクルード株式会社では、「ソーシャルインクルージョンを実現し、全ての人が活躍する社会を創る」というミッションの実現に向けて、ともに歩んでくれる仲間を募集しています。新卒も募集中です!
この記事を通して、インクルードの事業や働き方に少しでも興味を持っていただけたら、ぜひお気軽にお問い合わせください。
写真:: Adobe Stock, Google AI Studio