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ホスピスとは?商業化に成功して以降、住宅型老人ホームが主流となる!!

ホスピスとは?

ホスピスと呼ばれる施設には、居つくかの形態があります。以下は、ホスピス財団が定義しているものですが、「ホスピス・緩和ケア病棟(医療保険制度による承認施設)」を狭義のホスピスとしています。これに対して、医療リソース不足や急速な高齢化による医療需要の増加で、狭義のホスピスに入居できない方が、急性期の病院から、自宅へと強制的に帰宅させられています。

大切な家族が、人工呼吸器をつけて、自宅に帰ってきます。新しい悲劇です、ご家族で面倒を見きれるわけがありません。呼吸器をつけた家族が亡くなったとき、家族は十分なケアができなかったと後悔します。家族全員看護師でもないと無理な話なのに・・・

~ホスピス財団が定義するホスピス~

ホスピスは1967年、シシリー・ソンダース博士によって開設されたロンドン郊外の聖クリストファー・ホスピスに始る。主にがんの末期患者の全人的苦痛を、チームを組んでケアしていこうというもので、日本では1981年に浜松の「聖隷ホスピス」、1984年に「淀川キリスト病院ホスピス」が開設されました。



ホスピス・緩和ケアの特色としてチーム・アプローチがあります。患者と家族を中心に、医師、看護師、ソーシャルワーカーなどの専門職とボランティアとで構成するチームによるケアです。

現在、日本全国で213施設・4,230床(2011年4月1日現在)あるホスピス・緩和ケア病棟(医療保険制度による承認施設)で提供されている緩和ケアの対象となるのは、「主として末期の悪性腫瘍(がん)の患者または後天性免疫不全症候群(AIDS)に罹患している患者」と定められています。然し、ホスピス・緩和ケアは、此れ以外にも、訪問診療・訪問看護・訪問介護などによる在宅ケア、一般病棟での緩和支援ケアチームによる緩和ケア、ホスピス・緩和ケア専門外来、或いはまだあまり普及していませんがホスピス・緩和ケアのデイケアなどがあり、必ずしも末期(治癒不可能)であることを前提としない場合もあります。

症状や環境(家族、地域の医療施設など)によってどのようなケアを選択するのがよいか、医療者との充分な話し合いが重要です。

試行錯誤するホスピス

目下、超高齢化社会が迫り、狭義のホスピスへ入院できない慢性期の疾患のある方が、生じるころからホスピスは試行錯誤します。上記の淀川キリスト病院ホスピスは、運営母体とREVICが共同出資したモデル的なホスピスで、訪問看護を利用したホスピス運営が導入されました。10室以下の終の棲家において、看護師がケアする医師のいないホスピス運営の走りとして、ある形が生まれました。

その後、各地で、病院に入院できない疾患のある慢性期の患者様のために、医師や看護師が立ち上がり、各地でナーシングホームと言われる老人ホーム型のホスピス運営が始まりました。だれがどのように始めたか、運営方式や住宅の仕様等もまちまちで、2014年くらいまでは、ホスピスが試行錯誤した在宅型ホスピスの黎明期とも言えます。

強烈なソリューションとなった在宅型ホスピス

まだ、リーマンショックなどの景況悪化が完全には払しょくされていない2014年頃が、在宅型ホスピスが形となり、住宅型老人ホーム+訪問看護ステーション+訪問介護ステーションで、医療の必要な患者の見守りをすることが仕組み化されたと思います。

在宅型ホスピスの特徴は、ホスピス・緩和ケア病棟(医療保険制度による承認施設)と同程度の疾患や病状への対応ができる医療力を備えながらも、医師が常駐しておらず、訪問看護ステーションがケアの中心となっていることです。必要な場合に、訪問診療で、医師の支援を受けることで、運営されることから、総量が規制された病院で亡くなることができない、療養病床の少ない関東・東北で徐々に広がりを始めました。

つぎはぎの制度を利用したホスピスケア

多数のホスピスは、ホスピス用の国が準備した許可や認証を受けているわけではありません。ホスピスは、住宅型老人ホーム+訪問看護ステーション+訪問介護ステーションという届け出制の認可を受けて、在宅診療の往診医と協力した運営ソフトがあり、ホスピスとなります。この意味で、日本にホスピス向けの施設基準や許認可体系があるわけではありません、ホスピスの黎明期に各地の医師や看護師が工夫して商用化に乗せた老人ホームが、在宅型ホスピスとして、命を守るソリューションとなったのです。



特に客観的でサービスの質の高い上場ホスピス企業

超高齢化社会で、財政的に病院をこれ以上は増やせない中、病気の老人は増え続ける。自宅へ強制的にがんや人工呼吸器、難病の方が帰ってきて、家族も介護で仕事ができなくなる。確かに一部ではこのような悲劇が発生していますが、2015年頃から全国展開したホスピス事業者により、実はこういった悲劇の絶対数が減少しています。

ある意味で素晴らしい話で、ホスピスの商業化に成功したベンチャー企業は、サービスの質を高め、各地でホスピスの数を増やしています。ここで、特に上場ホスピス企業に限ると、東京証券取引所の審査等の兼ね合いから、彼らはIPOフェーズを通じて、医療法人等との経営の同一性を完全に排除して、ホスピスの運営を行っています。

これが何を意味するか?利用者の立場で、病院の先生や病院経営の実態は正直、うわさや口コミサイト、知人の医療機関の話くらいでしか判断できませんが、ホスピス事業者は、IPOステージに限ると、在宅診療医とホスピスの運営事業者が完全に分離しています。電力業者で発電と送電が分離されているように、各ホスピスも外部の医師の目で診療が実施されており、客観的な医師の指示により訪問看護ステーションの処置が行われるということなのです。
本当に必要な医療介護を提供されるのが、上場ホスピス企業が運営するホスピスだと言えます。

これまでも破竹の勢いで拠点網を広げているホスピス事業者ですが、今後も5年程度はこの傾向が続くでしょう。これは、医療需要の動態等から容易に推測できます。今回は我が国でホスピスが生まれ、商業化に成功した経緯を紹介しました。次回以降は、提供されているサービス、入居法方法、受け入れ可能な方、過ごしやすさなどをご紹介します。

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