これは数年前にYahoo!Japanに掲載されていた記事です。よく見ると三重県の会社かつ、ニュースの配信元も中京テレビでした。
中部出身者としてはこれは取り上げざるを得ないです。。
退職者続出から社員数1.5倍増へ! “2024年問題”を打破した、運送会社の斬新すぎる職場改善がスゴい - 中京テレビNews -
すでに記事は無くなっているのですが、youtubeで当時の取材内容が投稿されていました。 https://www.youtube.com/watch?v=WfyK-d3dKPc
物流業界もコロナ禍や通販の広がりを受けて、過重労働が指摘されており、離職者が多い業界らしいです。加えて2024年からの物流の労働規制により、人材確保しないと存続も危うくなる会社も多いそうです。
多少の待遇の差や会社の文化の違いはありそうですが、同じ運送業に転職したとしても仕事自体は変わらないので、採用面で各社差別化は難そうですよね。
なんかこれどこかで見たことがある既視感。
ああ、、IT業界も同じだ。人材獲得にコストをかけても競争が激しく、離職者も出るので人が増えていかない、、、ジリ貧状態。
IT業界も経験者の採用は各社苦労しており、こちらも実務自体はそんなに大差は無いので、どこで差別化するかは非常に悩ましいところです。
とはいえ仕事以外の要素になるので考えられるのは
・会社規模(知名度)
・業績(安定性・成長性)
・待遇(給与・賞与)
・職位(ポジション)
・休暇(年間休日数、特別休など)
・教育(研修・補助)
・その他福利厚生制度(各種手当・優待など)
・企業文化(体育会系とか)
・社長や幹部・上司の人柄
まあまあざっくりこんな感じでしょうか・・・
記事中の会社は「会社にこんなものがあったらいいな」をどんどん取り入れることで人材確保に成功しているようですね。
例えば
「オシャレなカフェやピンボールのゲーム」
「トレーニングジムなどユニークな施設・設備が充実」
== 実はすべて、現役の社員達が“10年後の会社にあったらいいな”と挙げたもの ==
なるほど、、じゃあ同じ設備をオフィスに完備できるよう、人材紹介会社や求人広告にかけるコストを環境に回せば、人材確保できるのでしょうかね??
いや、なんか違う。ポイントはそこじゃないような、、、
もちろん社員にとってありがたい要素ではあります。でもスポーツクラブを利用できたりするような優待は他の会社でもあったりします。
じゃあどこが違うのと考えたとき、、
個人的には
「現役の社員達が“10年後の会社にあったらいいな”と挙げたもの」が実現している
これが大きな要素じゃないかなと。
つまり、社員自らの声で、これまでの既成概念をすこし超えたユニークなアイデアだったとしても、それに応えてくれる組織に「期待感」が持てるからではないでしょうか。
例えばこれが会社が外部の福利厚生サービスを利用し、「これが使えるようになりました」「こんな優待があります」と与えたとしても、社員から見て確かに良いイメージは持ってもらえそうですが、他の会社でもあることなので、与えられた福利厚生そのものに「差別化」はあまり感じられないのではないでしょうか。
またこの記事と同じ環境を提供したとしても「会社上層部の声」が起点ならばそこまで魅力は感じないでしょう。
例えば企業上層部主導でダーツを導入したとしても、それを趣味にしている社員は面白がるかもしれませんが、興味のない社員はシラケるだろうし、上層部の私物化感が出てしまうので、心の距離を置かれてしまいそうです。きっと求職者目線でもひいてしまうでしょう。
社員個々の頭の中にある「期待感」は少しずつでも「実現」していくと、手ごたえを感じより大きな「期待感」が生まれます。そんな「期待感」を感じさせてくれる取り組みに対して人が集まり、かつ定着に繋がっているように思えました。
そういえば、自分も名古屋事業所を立ち上げたとき、事務所に「マッサージチェアを置く」など公然と求人媒体とかで吹聴していたな。。いまだ実現しておらず「期待感」上げはできていないなぁ。
あらためて、IT業界で起こっている厳しい人材獲得競争の中、どう対応していくか考えるきっかけになりました。