プロフィール
永井祐輔(ながいゆうすけ)|24歳|東京都出身
日本トレカセンター/企画・商品開発部
HAL東京出身。在学中にゲーム配信者としても活動。
大学卒業後にサーバーエンジニアとして就職。その後退職し派遣エンジニアとして勤務後、現在は日本トレカセンターでエンタメ事業の企画・商品開発部として活躍。
趣味はカラオケとゲームとお酒。
ゲーム好きだった学生時代
幼少期からアニメとゲームが大好きでした。
外で皆と遊ぶというよりも1人でアニメ鑑賞やゲームをする、そんな幼少期を過ごしました。
それもあり、ひとと話すのは苦手で、友達は少ないほうだったと思います。
だんだん自分の好きなものを隠すようになりました。
高校ではゲーム配信を始めました。画面の向こうの人たちとなら、顔を合わせなくても自然に話ができたんです。配信を続けているうちに「いつかゲームを作る側になりたい」という気持ちが強くなりました。
コロナ禍で思うようにスキルが身につかなかった専門学校時代
ゲームを作りたいという思いを実現したく、ハル東京のゲーム学科に入学しました。入学当初は本当にワクワクしていました。でも、コロナ禍でリモート授業が中心になってしまい、実習時間も制限されました。パソコンの向こうの先生の声は時々途切れるし、同級生との交流も少なくて、人見知りの僕にはさらに厳しい環境でした。
毎日「本当にスキルが身についているのだろうか」という不安を抱えながら、2年間を過ごしました。卒業が近づくにつれて「ゲーム業界に入れるのか」という焦りばかりが大きくなっていきました。
あんなに憧れていた業界は闇だった。新卒エンジニア時代
結局、ゲーム業界への就職は叶わず、未経験枠でサーバーエンジニアとして働くことになりました。
入社初日、先輩から「エクセルのようなシートに、この通りにコードを入力してください」と作業指示書を渡された時の絶望感は今でも忘れられません。
毎日同じことの繰り返しで、創造性のかけらもありませんでした。まるでロボットになったような気分でした。最も辛かったのは、一緒に働く先輩たちの表情です。みんな目が死んでいて、生き生きとしている人なんて一人もいませんでした。休憩時間も無言でスマホを見つめているだけでした。
「僕も数年後はこうなるのか」と思うと、夜も眠れなくなりました。朝起きるのが辛くて、電車に乗るのも苦痛でした。このままだとまずい、そう思い、ついに離職を決意しました。
迷走した派遣エンジニア時代
その後はSESの派遣エンジニアとして、3ヶ月間で複数の現場を転々としました。どこに行っても同じで、技術的な成長は感じられませんでした。「自分は何のために働いているのか」という根本的な疑問がずっと頭から離れませんでした。「もしかして、僕には価値がないのかもしれない」と自分の存在を疑うようになっていました。
エンタメへの熱再来、人生の大きな転機となった日本トレカセンターとの出会い
転機が訪れたのは、ポケモンカードにハマっていた時期でした。カードを集めながら、久しぶりに純粋に「楽しい」と感じられる時間を過ごしていました。そんな時、採用媒体でエンタメ・ゲーム系の企業を探していて見つけたのが、日本トレカセンターでした。
当時はまだ無名の会社でしたが、「エンタメ」「ゲーム」というキーワードに心が躍りました。実は、その前に大手エンタメ企業の選考を受けていましたが、面接当日にコロナに感染してしまい、不合格になりました。
面接は1回だけでした。面接官の方が「未経験でも大丈夫、やる気があれば成長できる」と言ってくれた時、久しぶりに希望を感じました。
また雑用の仕事を任されるかもと思っていましたが、いきなり売上のコアである商品の企画と開発を任されました。
1ヶ月目、本気で辞めることを考えた
入社して企画部署に配属された時は嬉しかったのですが、現実は甘くありませんでした。トレカやゲーム機、ときには旅行券などランダムで詰めたオリジナルパックを企画する業務は、想像以上に複雑でした。
「今この商品はどれくらいの価値があるか?」「この価格設定で引きたいと思ってもらえるか?」「このレア商品の封入率は、満足感とバランスが取れているか?」相場や人気、レア度、価格、ユーザー心理など、いろんな要素を組み合わせて売れるパックを企画するのは、データと勘とセンスが必要な高度な業務でした。
僕は仕事の覚えが本当に悪くて、単純なミスを何度も繰り返しました。相場感も業務知識もゼロの状態で、同じエラーを毎日のように起こして、先輩たちに謝る回数が日に日に増えていきました。
「また迷惑をかけてしまった」「みんな僕のことを邪魔だと思ってるんじゃないか」「やっぱり僕には価値がないのかもしれない」そんな思いが頭の中をぐるぐると回りました。
またやめちゃおうかな、と1ヶ月目は思う時が何回かありました。
チームの支えとエンタメ業界で働く喜び
それでも辞めなかったのには、いくつかの理由がありました。
まず、エンタメという大好きな業界で、自分が作った商品が実際に世の中に出て、人々に影響を与えているのを肌で感じることができたからです。失敗ばかりでしたが、たまに自分のアイデアが商品になった時の喜びは格別でした。
そして、企画部署のチームの雰囲気が本当に良かったです。20代前半から後半のメンバーが中心で、年齢も近く、気軽に声をかけられる関係性がありました。仲良しグループのような軽さではなく、仲良くしつつも指摘もしあい、そしてより良いものを作ることにコミットする。そんな環境でした。
「このボックス、ちょっと売れ行き悪いかも」「相場が下がってるから、あのカード外した方がいいかも」そんなやりとりが日常的にあって、一人で完結する仕事じゃないからこそ、このチームで働くことが楽しく感じられました。
先輩もマンツーマンで丁寧に教えてくれました。「どうしたらもっと良くなるか?」を一緒に考えてくれる人たちがいたから、踏みとどまることができました。
エラーとの向き合い方を変えた転機
変化のきっかけは、エラーに対する向き合い方を変えたことでした。これまでは「また失敗した」と落ち込むだけでしたが、「なぜこのエラーが起きたのか」を徹底的に分析するようになりました。
1つのエラーについて、原因を3つの層で考えるようにしました。表面的な原因(何を間違えたか)、根本的な原因(なぜ間違えたか)、構造的な原因(どうすれば防げるか)です。同じエラーを二度と起こさないために、チェックリストを作り、作業フローを見直し、先輩たちにも積極的に相談するようになりました。
最初は面倒でしたが、徐々に同じミスをしなくなり、新しいエラーも減っていきました。そして少しずつ、相場感やユーザー目線、カード知識が身についてきました。
1日30個の商品開発ができるまでに成長
努力が実を結び始めたのは、入社から半年ほど経った頃でした。1日に10個の商品を開発できるようになり、やがて20個、30個と処理できる量が増えていきました。自分が1から企画したオリパがお客さんに選ばれ、売り切れになる喜びを味わえるようになりました。
オリパ企画は答えがない仕事だからこそ面白いと感じるようになりました。データや経験値だけでなく、「感覚」も大切で、売れるときは30分で完売するけど、まったく売れない日もあります。そんな中で自分なりの企画力を育てていくのが楽しくなってきました。
そして忘れられない日がやってきました。自分が企画・開発したオリパ5200個が、40分で完売したのです。売上データを見た瞬間、目を疑いました。何度も画面を見直しました。
自分が作ったエンタメ商品が、これほど多くの人に評価されるなんて思いもしませんでした。様々なカテゴリーで自分の商品が売れる度に、胸が熱くなりました。「僕にも価値があるんだ」「人の役に立てるんだ」と久しぶりに自分の存在に自信を持てた瞬間でした。
毎日が楽しみになった現在
今では、毎朝目が覚めるのが楽しみになっています。「今日はどんなオリパを企画しよう」「お客さんに喜んでもらえるアイデアはないか」通勤電車の中でも、常に新しいアイデアを考えています。
人見知りで自信のなかった自分が、こんなにも仕事に情熱を注げるようになるなんて、昔は想像もできませんでした。失敗を恐れていた自分が、今では失敗を学習の機会として捉えられるようになりました。
日本トレカセンターには、若手でも自由に発言し、挑戦できるカルチャーがあります。僕自身、入社してまだ1年も経っていませんが、「こういう企画をやってみたい」と発信すれば、すぐに「やってみよう」と受け入れてもらえる雰囲気があります。年齢や経験に関係なく、やる気がある人に任せてみようという柔軟さがあるのは、この会社ならではだと感じています。
次の夢は他者の成長を支えること
今後は他者の成長を支えたいと考えています。かつての自分のように、自信を失っていたり、好きな仕事ができずに悩んでいる人たちに対してきっかけを与えたいです。また弊社に入ってきた新人に教育や指導を通じて、その人がより活躍できるよう支援していきたいと思っています。
「君にも価値がある」そう伝えて、実際にその人の成長を支えられるような存在になりたいです。自分が経験した挫折や苦悩、そして成長の過程すべてが、きっと誰かの役に立つはずだと信じています。
最後に
振り返ってみると、人生で最も辛かった時期が、実は最もターニングポイントだったってこと、あると思います。
エンジニア時代の絶望、派遣時代の迷走、入社1ヶ月目の挫折。すべてが今の自分を作ってくれた大切な経験だったと思います。
「自分には価値がない」と思っていた僕が、今では多くの人に喜ばれるオリパを企画できるようになりました。諦めなくてよかったです。
同じような想いを抱えているあなたへ
もしかしたら、この記事を読んでいるあなたも、今自分の価値に悩んでいるかもしれません。好きなことを仕事にできずに苦しんでいるかもしれません。
でも大丈夫です。きっと、あなたにも活躍できる場所があります。
日本トレカセンターでは、素直に学びながら、自分なりに考えて動ける人と一緒に働きたいと思っています。未経験でも大丈夫です。「どうしたらもっと良くなるか?」を自分ごととして考えられる前向きな気持ちがあれば、チームで話しながら進めていけます。
あなたの「好き」を、世の中の人たちの「嬉しい」に変える仕事を、一緒にしませんか?