NTTで13年。安定したキャリアを築きながらも、彼の心は常に新しい挑戦を求めていた。遊園地のイベント企画、ITベンチャーのカスタマーサクセス。一見すると脈絡のないキャリアパスは、一本の線で繋がっている。それは「究極の相手目線」と「人との繋がり」へのこだわりだ。
現在は株式会社BeFreeの人事部長として、組織の未来を担う内山。飄々とした語り口の中に隠された、仕事への情熱とBeFreeへの深い愛情。多くのメンバーから慕われる彼の原点と、彼が目指す「かっこいい組織」の姿に迫った。
◆ 3ヶ月で辞めるつもりが13年。NTT時代に培われた「相手目線」の原点
ー 今日はよろしくお願いします。まずはNTTに入社されるまでの経緯を教えていただけますか?
高校卒業後、携帯ショップで店長を2年ほどやっていました。当時はバブルで、コンビニのようにお客様が並んで、とにかく売れましたね。その後、新聞でたまたま求人を見つけて、なんとなくNTTの関連会社に入ったのが始まりです。
ー そこから13年。長いですね。
いや、実は入社して3ヶ月で「合わないな、辞めよう」って思ってました(笑)。理系出身の人が多くて、自分とはカルチャーが違うなと。でも、なんだかんだ辞められなかった。ジョブローテーションで色々な仕事を経験できたのが大きかったですね。
ー どんなお仕事を?
本当に色々やらせてもらいました。新入社員研修の講師をしたり、夜中に事故現場に駆けつける緊急対応部隊にいたり。小学校を回ってインターネットの安全な使い方を教える「ネット安全教室」の先生をしたこともあります。たくさんの経験が、今の自分の引き出しになっていると思います。
ー 13年も続いた一番の理由は何だったんでしょう?
間違いなく「人」ですね。入社してすぐ、30歳も年上の上司にかわいがってもらって。父親みたいな存在で、毎晩のように浅草や神田に飲みに連れて行ってもらいました。会社に泊まったことも数え切れないくらい(笑)。その方から教わったことは今でも心に残っていますし、ここで培われた「相手の立場になって考える」という姿勢は、今の仕事のベースになっています。
◆ 学歴の壁と理想のギャップ。私が”大企業”を辞めた理由
ー 充実していたNTTを辞めようと思ったきっかけは?
一番は学歴の壁ですね。私は高卒だったので、どれだけ成果を出しても、やっぱり大卒の同期たちの給与は超えられない。それが悔しくて。「ここにいても仕方ない」と思って、転職を決意しました。
ー 次に選んだのが遊園地のイベント企画。全く違う世界ですね。
昔からイベント企画をやってみたかったんです。タレントを呼んだり、面白いフェスを仕掛けたり。でも、理想と現実のギャップに、ここはすぐに辞めてしまいました。競馬場で街コンを企画して、人が集まらずに大失敗したのも、今では良い思い出です(笑)。
ー その後、BeFreeに入社されるわけですね。
コロナ禍を経て、これからは無形商材やITベンチャーの時代だなと。それでスキマバイトの会社に入って、そこで代表の皆川さんと繋がりのあった、菅野(現BeFree役員)に出会ったんです。彼に誘われてBeFreeに入社を決めました。
◆ 「人生で一番この会社が好き」。人事部長として見据える、組織の未来
ー 今は人事部長として活躍されていますが、どうですか?
正直、私が採用を始めたばかりの頃は失敗も多かったです。「いい人だから」という理由だけで採用してしまって、営業として活躍できるかというイメージができていなかった。でも今は、「会社に良い影響をもたらしてくれるか」「この会社で輝けるか」という視点をしっかり持って、一人ひとりと向き合えるようになりました。
ー BeFreeのどんなところが好きですか?
色々経験してきましたけど、間違いなく「人生で一番この会社が好き」です。理由はやっぱり「人」。心から嫌だなって思う人が一人もいないんですよ。人事部長として、みんなのことが好きだと言えるのは、本当に幸せなことだと思います。
ー 印象に残っているエピソードはありますか?
入社した年の忘年会ですね。渋谷の店(自社の店舗)でみんなでマッコリを飲んで、一気飲み対決が始まって(笑)。代表の皆川さんは場の盛り上げ役として、真冬にも関わらず頭からマッコリをかぶるくらいの全力プレーで応えていました。めちゃくちゃだけど、最高に楽しかった。そういう馬鹿なことを本気でやれる仲間と文化が大好きですね。
◆ ここはキャリアの専門学校。いつか帰ってきたくなる場所に
ー 内山さんが目指す組織の姿を教えてください。
「かっこいい営業組織にしたい」、これに尽きます。見た目もそうだし、働き方も。そのためにも、社員一人ひとりのキャリアを大切にしたいと思っています。
ー 最後に、これからBeFreeに加わる仲間へメッセージをお願いします。
BeFreeを、専門学校みたいに使ってほしいと思っています。未経験からでも、ここで営業のキャリアを積んで、さらに大きな舞台へステップアップしていく。サッカー選手が最初に所属したクラブみたいに、「あいつはBeFree出身なんだ」って言われるような、育成に強い組織でありたい。
そして、いつか外で経験を積んだメンバーが「また戻りたい」と思ってくれるような会社にしたいんです。BeFreeが、あなたのキャリアの最高のスタート地点であり、いつでも帰ってこられる温かい場所であり続けられるように、これからも全力を尽くしていきます。やる気と笑顔さえあれば、私たちが全力でサポートします。ぜひ、一緒に働きましょう。
◆ 編集後記
「大勢がいる方を選ぶ。でも、やることはオンリーワンを目指す」。
インタビュー中、彼は自身のことを「優柔不断な目立ちたがり屋」だと笑って分析した。一見矛盾しているように聞こえるこの言葉は、彼の生き方の核を見事に言い表している。
彼は常に「仲間」という温かいコミュニティを求め、その中で誰よりも輝く存在でありたいと願う。NTT時代の上司との師弟関係、そして「人生で一番好き」と語る今のBeFreeのメンバーへの想い。彼の「究極の相手目線」は、いつだって「人」との濃密な関わりの中で磨かれてきたのだ。
あなたのキャリアの軸は何だろうか。
彼の物語は、安定や肩書き以上に、「誰と働くか」という選択がいかに人生を豊かにするかを、力強く教えてくれる。BeFreeには、こんなにも温かい眼差しで仲間を見守るリーダーがいる。それこそが、この会社の最大の魅力なのかもしれない。