私たちは「総合ねじ部品メーカー」として、自動車、産業機械、住宅、航空宇宙産業などさまざまな分野に向けてねじ製品を生産・供給しています。卓越した技術力と開発力を基盤に、常に時代を見据えて新しい挑戦に取り組み、タイムリーに変革を続ける会社であることを目指しています。
今回は技能職のI.Kさんにインタビューを実施。技能職の仕事に求められるスキルや、仕事のやりがいなどを伺いました!
【プロフィール】
I.K:住宅メーカーでの営業職を経て、2020年に興津螺旋へ入社。現在はねじの製造工程に携わりつつ、主任としてメンバーの管理業務などに従事している。
事業の安定性や将来性に魅力を感じ入社を決意
――まずは、Kさんが興津螺旋に転職を決めた理由を教えてください。
前職は住宅メーカーでマンションの営業をしていました。結婚を機に、将来的なことも考え、休日や勤務地が自分のライフスタイルに合った会社に転職したいと思うように。さらに、BtoBの営業に興味があったことから、当社に応募をしました。
最初はほとんど業界に関する知識がありませんでしたが、面接などの機会を通じ、いろいろな製品に使われるねじの魅力を知りました。また、興津螺旋はステンレスねじだけでなく、チタンねじやマイクロねじなど特殊な製品も作れる高い技術力があり、事業としての安定性も感じたため、入社を決めました。
――営業職として入社後、技能職に就いたのはなぜでしょうか?
実は私が入社したタイミングがちょうどコロナ禍で、会社全体として営業活動がしづらい状況だったんです。入社後すぐに、工場でねじの製造工程を見ながら学ぶ機会があり、教わっているうちに技能職も面白いなと感じるようになりました。機械の使い方を覚えるのも楽しく、仕事の適性を感じたことから、職種の変更に至りました。
――現在の業務内容を教えてください。
工場において、ねじの軸部(ギザギザの部分)を作る機械を担当しています。最初にねじの頭を作る工程があり、そのあとに軸を作るのですが、製品に合わせて機械を調整しながらねじを生産します。その後、できあがったねじを検査し、合格・不合格を判定します。そのほかに、空いた時間で事務処理などをしています。
――1日の業務の流れは?
当社は8時出社が基本ですが、私は主任を務めているため7時半に出社し、役職者ミーティングに参加しています。8時からラジオ体操を行い、機械を立ち上げて当日分の製造を進めます。合間で不具合への対応や事務処理を行いつつ17時に終業。残業はほぼありません。
0.1ミリの差に気づく「感覚」も重要な素養
――Kさんは異業種・異職種から転職されていますが、業務に慣れるまでに時間はかかりませんでしたか?
たしかに前職では機械に触れる場面はまったくなかったため、最初は操作の仕方や検査機器の使い方が分からずに苦労しました。ただ、マニュアルもありましたし、先輩たちも親身に教えてくれましたので、仕事をしていくうちにできることがどんどん増えていきました。今では1人で数台の機械を担当していますし、楽しみながら取り組むことができています。安心して学びながら仕事ができる環境があったからこそ、成長のスピードも速かったように感じます。
――業務を進めるうえで特に意識していることを教えてください。
いざ数万本のねじを作るために機械を回してみると、途中で最初の形状と変わってきたりすることがあるんです。ですから、そのような変化にいち早く気づけるよう、こまめに検査をすること。少しでも不安だったら機械を止め、自分が納得するまで調整して不良がでないようにすることを意識しています。とはいえ、納期はしっかりと守れるよう、製品を作る順序の計画立てにも気を付けながら進めるようにしています。
――興津螺旋の技能職では、どのようなスキルが求められますか?
ルールを守り、丁寧に進める力が求められると感じます。何となくで仕事をしてしまうと、不良が発生したり、製品が完成しないといった事態にもつながりかねません。そのためにも、細かい部分まで気にしつつ、後先のことも考えながら取り組む力が大切です。
あとは、機械を使うとはいえ、意外にも「感覚」に頼る作業も多いんですよ。例えば0.1ミリの差に気づけるかどうか。難しい部分ではありますが、人の手だからこそできる部分にこだわる意識も必要かと思います。
――そのような能力を開発するために、Kさんご自身は日々どんな努力をしていますか?
特に新しく作る製品の場合、うまくいかないことも多々ありますが、先輩や上司に相談するとできるようになるものです。その際に、何がダメなのか、どこを調整すれば良かったのかを確認し、必ずメモを取るようにしています。そのうえで、他の製品を作るときの参考にするなど、作れる製品や動かせる機械を増やせるような取り組みを心がけています。
ライフワークバランスを保てる働き方が魅力
――どのようなときに仕事のやりがいを感じますか?
0.1ミリの差やボルトの締め具合などで製品の完成度が変わってくるため、試行錯誤した結果、思うようなねじが完成した際に喜びを感じます。個人的に、難しいものに取り組んでいるときのほうが、大変ですがやりがいがありますね。「自分で考えながら物を作っている」感覚を得られる点が楽しさにもつながっています。
――今後の目標を教えてください。
より多くの知識を身につけて、どんな製品にも対応できる技術力を磨いていきたいと思います。
そして現在、主任のポジションも任されていますが、各メンバーとの関わり方をより深く考えながらマネジメントをしていくこと。また、事務処理なども、上司に確認せずともスムーズに対処できるようにしていきたいと考えています。
――Kさんが考える興津螺旋の魅力を教えてください。
まず、教育体制がしっかり整っている点が魅力だと思います。私のように過去に機械を触ったことがない人間も、教えてもらいながら技術を習得できる環境があります。資格取得に関するサポートも充実していて、私も入社後に溶接関連の資格や危険物取扱者資格、衛生管理者資格などを取得しました。
また、生活スタイルに合わせて働きやすい環境も魅力です。工場では女性も多数活躍していますし、残業もほぼないため、私自身もプライベートの時間を大切にしつつ働くことができています。
工場勤務ということで、年齢が離れている人も多く、最初は怖い職場なのではと思っていましたがまったくそんなことはありませんでした。みなさん優しく教えてくれますし、楽しく雑談をする場面も多々あります。人間関係のストレスを感じることなく働けることがありがたいですね。
――今後、どのような人と一緒に働きたいですか?
技能職に関しては、やはりルールを守れる人が向いているかと思います。細かい部品を扱いますので、指示された事柄をしっかりできたり、おおざっぱでない人がいいですね。あとは、ものづくりが好きな人にもやりがいが大きい仕事なのではないでしょうか。機械を動かすことに面白みを感じながら、コツコツものづくりに携わりたいと考える方と一緒に働ければ嬉しいです!