新卒入社6年目でロボット制御の第一人者に 車好きエンジニアが語る技術とキャリアの成長ストーリー
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「新しい技術分野にチャレンジしたいが、確実に成長できるのか不安」「東京以外の拠点でも最先端技術に携われるのか」——こうした悩みを抱えるエンジニアの方向けに、サイバーコム名古屋オフィスに在籍する林さんの6年間のキャリアをご紹介させていただきます。
車好きという個人的な興味から始まった技術者人生が、現在はROS(Robot Operating System)やAI技術を駆使したロボット制御システム開発の専門家へと成長。新卒入社6年目にして6人のメンバーを率いるリーダーとして、工場ライン制御の最前線で活躍しています。
今回は林さんに、車載分野からロボット制御への転身、技術的な挑戦と成長の実体験、そして名古屋事業所で働く魅力について詳しく話を伺いました。
「車関係かつ今まで学んだIT技術を活かせる仕事を」専門学校からの紹介で出会ったサイバーコム
――サイバーコムへの入社を決めた理由を教えてください。
林: 私は元々車が好きで、車関連の仕事に携わりたいと考えており、情報系の専門学校に通っていたので、車関係かつ今まで学んだIT技術を活かせる仕事を探していました。
専門学校の先生にその想いを話したところ、サイバーコムを紹介していただきました。ホームページを調べてみると、名古屋オフィスが車載関係で有名だということが分かり、そこで志望するようになりました。
――面接時の印象はいかがでしたか?
林: 面接では名古屋オフィスの方が直接対応してくださったのが印象的で、自分の希望をしっかりと聞いてもらえているという実感がありました。全国に拠点がある企業だと、面接は受けたものの入社後の配属先が不明というケースもあると思うのですが、私の名古屋希望をちゃんと意識してくれているなと感じられました。
「まさに今話題の技術を4年前から」車載からロボット分野への転身
――入社してから現在まで、どのような案件を担当されてきましたか?
林: 1年目は希望通り車載関係の案件を担当していましたが、ちょうどその頃に体制変更があり、2年目からロボット関係の部署に異動となりました。
最も印象に残っているのは、入社3年目から4年目にかけて参加した国産のロボットメーカーと大学が共同で取り組んでいたプロジェクトです。様々なメーカーのロボットを共通のインターフェースで使えるようにする汎用フレームワークを作る企画で、経済産業省の支援も受けていました。
このプロジェクトは研究開発色が非常に強く、最先端のAI技術を活用していました。ロボットでモノを掴むための物体認識システムや、ロボットを動かすためのタスク解析にも機械学習を導入していて、まさに今話題になっているような技術を約4年前から扱えていたのは非常に貴重な経験でした。
――そのプロジェクトでの具体的な役割を教えてください。
林: 私は作業者としてリーダーのもとで動いていましたが、主に要件定義や設計といった上流工程を担当していました。
責任者の方がROSに詳しくなかったので、私がその知識を補いながら一緒に進めていく形でした。直接大学の方とやり取りすることはありませんでしたが、社内の責任者から要望を聞いて、それを技術的に実現するための要件定義や設計を行っていました。
「要件定義から設計まで基本的には一人で」工場ライン制御の最前線
――現在携わっている案件について詳しく教えてください。
林: 現在は、工場で使用されている製造ラインをROSに置き換えるプロジェクトを担当しています。元々ラダーで組まれている回路を、ROSで動かせるようにするのが目標です。
具体的には、Behavior Treeというフレームワークを使って、実際に工場で稼働しているラダー回路を再現し、さらにセンサーなどの機器とのやり取りもROSで構築しています。技術スタックとしては、ROSがメインなのでC++とPythonがメインです。画面作成が必要な場合はJavaやC#も使用します。
この案件では、要件定義から設計まで基本的に私一人で担当しています。お客様もROSについてそれほど詳しくないため、私の方から分かりやすい言葉で説明したり、具体的な提案をすることが多いですね。
――お客様とのやり取りではどのような工夫をされていますか?
林: お客様は工場の方々なので、もともとそのロボットや製造ラインについては詳しいのですが、ROSについてはあまりご存知ありません。そこで私の方から「こういうやり方はどうでしょうか」といったアイデア出しもしながら進めています。
例えば、ハードウェアの選定においても「なるべく費用を抑えたい」というご要望をもとに、こちらで選択肢を提示して「これならいいですね」という反応をいただけると、選択が正しかったと実感できます。自分が提案したものがお客様に受け入れられるのは、非常にやりがいを感じる瞬間です。
――コードを書くなど、技術を扱うのとお客様とお話するのと、どちらにやりがいを感じますか?
林: 難しい質問ですね(笑)。どちらかを選べと言われたら、私はコードを書いている方が楽しいですね。自身がコードを書いたプログラムが動いたり自由にカスタマイズできるのが楽しく、面白いと感じます。もちろん、お客様とお話しするのも好きですし、全く苦ではありません。
「どこかで誰かしら喋ってる」明るい職場でのチーム学習
――AI技術の活用で、技術的に工夫されている点があれば教えてください。
林: AIを一から学習させるのは非常に手間がかかるので、まずはオープンソースのものを活用できないか検討するところからスタートします。画像認識のライブラリであればOpenCVが有名ですし、既に学習されたCOCOなどのデータセットを使いながら実現できないか工夫しています。
――その技術的な試行錯誤は一人で行うのですか?
林: いえ、チーム全体で取り組んでいます。画像系が得意な人や、過去に類似の経験がある人がいるので、みんなで知恵を出し合いながら進めています。
私たちの職場は、静かにキーボードを叩いているだけという従来のIT企業のイメージとは全く違って、どこかで誰かが常に話をしています。分からないことがあれば気軽に相談できる雰囲気があり、明るい社内だと感じますね。
「興味があったら行ってきていいよ」業務としての展示会参加が成長の糧に
――技術的な成長で印象的だった経験はありますか?
林: ロボット関連の最新技術や新製品の展示会に、業務の一環として参加させてもらえることが大きな成長につながっています。「興味があったら行ってきていいよ」と言っていただけるので、知識の吸収のためにも積極的に参加しています。
展示会では、同じようにROSを使っている企業の方とお話しする機会もあり、ロボット関連の知識を深めることができています。私はお客様に提案する機会が多く、知識がないとどうにもならないため、展示会に行って色々なものを見てインプットしてきていいよと後押ししてもらえるのは嬉しいですね。
――そのインプットが実際に業務に活かされた例はありますか?
林: ロボットに取り付けるセンサーや周辺機器は膨大な数があるのですが、展示会で見た製品を思い出して「こういうものがありますよ」とお客様に提案し、採用していただいたことがあります。知識の幅が広がることで、提案できる選択肢も増えるのです。そういう提案が通った時は、やはり嬉しいです。
「最近ドライブした?」趣味の話もできる上司との距離の近さ
――名古屋オフィスで働く魅力について教えてください。
林: 名古屋オフィスは平均年齢が比較的低く、若手同士の交流もしやすい環境です。また、上司との距離が近いことも大きな魅力です。主任や課長レベルの方とも気軽にコミュニケーションが取れるので、相談や報告がしやすいですね。
私から話しかけるだけでなく、上司の方々も積極的に声をかけてくださいます。「最近どう?」といった日常的な会話から、私が車好きだと知っている方は「最近ドライブした?」なんて趣味の話もしてくださいます。横を通ったタイミングで声をかけてもらえたりするので、非常に話しやすい環境があります。
――勉強会など、教育面での取り組みはいかがですか?
林: 名古屋の独自の取り組みとして、車載関係でよく使用するマイコンを使った若手向けの教育を年に数回実施しています。先輩社員が講師となって、実践的なスキルを身につけられる機会が提供されていますので、学びの機会も提供いただいています。
「フランクに喋ってくれていい」6人のメンバーとのコミュニケーション術
――現在リーダーとしての立場もお持ちですが、どのような点を心がけていますか?
林: 6人のメンバーを担当していますが、一番大切にしているのはコミュニケーションの取りやすさです。
若手の方は上司に対して丁寧な言葉遣いを心がけるあまり、硬い表現になってしまい、かえって話しづらくなることがあります。「難しい言葉を使って話しづらくなってしまうのだったら使わなくていいから、フランクに喋ってくれていい」ということを伝えています。
――その効果はいかがですか?
林: 昨年新卒で入ってきたメンバーも、最初は硬かったのですが、今では非常にフランクに話しかけてくれるようになりました。本人の慣れもあるかもしれませんが、私の気持ちも伝わっているのかなと思います。
――部下とのコミュニケーション手法を学ぶ場もあるのでしょうか?
林: はい、社内でリーダー向けの研修が準備されています。研修を通じて、今まで自分がなんとなくやってきたことの理論的な部分や、しっかりとした根拠を学ぶことができました。知識の再確認もできましたし、それをもとにリーダーとしてどう行動すべきかという応用的な部分も学べたので、非常に有益でした。
「新しいことへの挑戦をサポートしてくれる」老舗企業の変革力
――サイバーコムは1978年設立の老舗企業ですが、最先端技術とのバランスはいかがですか?
林: 名古屋オフィスは元々車載案件を専門としていた経緯があるのですが、そこに全く違うロボット関係という新しい分野を立ち上げさせてもらいました。
会社として新しいことへの挑戦をサポートしてくれる体制があります。展示会への参加を業務として認めてくれるのも、その表れだと思います。働く人間にとっては非常にありがたい環境です。
「この領域で先頭に立てるような技術力を」ロボット分野のプロフェッショナルを目指して
――今後のキャリアビジョンを教えてください。
林: ロボット関係の知識をもっと深めて、この分野のプロフェッショナルになりたいと考えています。
サイバーコム全体の中でも、アームロボットを扱っているのは私たちの拠点くらいしかないという話を聞いたことがあります。IT業界的にも、アームロボット関係は発展途上の分野で、年々市場が広がっています。この領域で先頭に立てるような技術力を身につけたいと思います。
「やりたいことをサポートしてくれる体制がある」転職検討者への熱いメッセージ
――最後に、転職を検討している方々へメッセージをお願いします。
林: まず、社内でのコミュニケーションが取りやすい環境だということをお伝えしたいです。転職で入ってきたメンバーもいるのですが、今では皆と協力して業務を進めています。転職の方でも馴染みやすい雰囲気だと思います。
また、会社として「やりたいことをサポートしてくれる体制」が整っていることも大きな魅力です。新たにチャレンジしてみたいことがある方でも、会社がしっかりと支えてくれると思います。この点は、他社にはないサイバーコムの強みだと感じています。
――どのような方と一緒に働きたいですか?
林: 一番大切なのは、自分の業務ややっていることを楽しいと思ってくれる人、興味を持ってくれる人ですね。知識の有無や技術力の高低は個人差がありますが、興味があれば自然とどんどん勉強して知識をつけられると思います。
自分が作っているもの、取り組んでいることを楽しいと感じてくれる方と一緒に働けると、私としても非常に楽しいと思います。
編集後記
林さんのお話から強く印象に残ったのは、車好きという個人的な興味から始まったキャリアが、最先端のロボット技術へと発展していく成長ストーリーでした。特に、会社が新しい技術分野への挑戦を積極的にサポートし、展示会参加を業務として認めるなど、エンジニアの成長を後押しする環境が整っていることがよく分かりました。
また、入社6年目にして6人のメンバーを率いるリーダーを任されていることからも、実力のある方には若手であっても責任ある役割を任せるカルチャーがあることが伺えます。技術者としてのスキルアップと、マネジメントスキルの両方を磨ける環境は、キャリア形成を重視するエンジニアにとって非常に魅力的でしょう。
老舗企業でありながら最先端技術に取り組める環境、フラットなコミュニケーション文化、そして個人の興味や成長を支援する制度——サイバーコムは、技術とキャリアの両面で成長したいエンジニアにとって理想的な環境と言えるでしょう。
以下のような方は、ぜひサイバーコムへの応募をご検討ください:
- ロボット制御やAI技術など最先端分野にチャレンジしたいエンジニア
- 技術者としてのスキルアップとマネジメント経験の両方を積みたいエンジニア
- 安定した基盤の企業で長期的なキャリア形成を考えているエンジニア
- フラットなコミュニケーション環境で働きたいエンジニア
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