彼のキャリアの転機は、いつも「人」との出会いの中にあった。
前職のラジオ局で気づかされた、パーソナリティとリスナーの“1対1の絆”。 そして、彼の人生観を根底から変えた、高校時代の“天才バスケ後輩”の存在。
HRソリューションズ事業部のプロデューサー・小林英紀は、いつも誰かのことを気にかけている。輪の外にいる人に、そっと声をかける。チームのために、自ら「いじられ役」を買って出る。
なぜ、彼はそれほどまでに、人に優しくなれるのか。 その答えは、過去の出会いと、少しの挫折、そして大きな気づきの物語の中に隠されていた。
彼の半生を紐解くことで見えてきた、「愛される」ことの本当の意味とは。
ー小林さんの前職は『ラジオ局』と伺い、非常にユニークなご経歴に驚きました。多くの人の“声”を届ける仕事から、クライアント一社の“声”に深く耳を傾ける現在の仕事へ。このキャリアチェンジの背景にある、小林さんの想いを教えてください。
転職活動をするなかで気付いた、後付けの発見なんですけどいいですかね(笑)。私、ラジオが本当に好きでラジオ業界に入ったんですが、よくよく考えてみると、ラジオって実は“1対1のメディア”だなって思ったんです。
もちろん、マスメディアのひとつではあるんですが、私が本当に心惹かれていたのは、番組MCの方が、たった一人のリスナーさんからの相談に、マイクを通して真摯に向き合っている、その温かいコミュニケーションだったんです。
最初は、テレビでは聞けない芸人さんの裏話が聞けたり、想像力が駆り立てられるようなところにラジオの面白みがあるんだと思っていました。でも違った。私が好きだったのは、人の“声”に、真剣に耳を傾ける、その瞬間の人間味だったんです。
そう考えると、今こうしてクライアント一社一社の“声”に深く向き合っている今の仕事も、私の中では全く違うことをしているという感覚はないのかもしれません。
ー以前のチームインタビューでは『コミュニケーションお化け』と評されていました。ご自身では、その“お化け”級のコミュニケーション力の源泉は、どこにあると思いますか?
コミュニケーションお化けと言われると少し照れますが(笑)、たぶん、目の前にいる『その人が、どういう人なのか』に、めちゃくちゃ興味があるんだと思います。
この人は、これまでどんな人生を歩んできたんだろう。なぜ、今ここにいるんだろう。それを知った上で、自分に何か力になれることはないかなって、自然と考えちゃうんですよね。
集団の中にいる時も、輪の外にいる人がいたら、どうしても気になってしまう。『今、あの人はどう思ってるんだろう』って。話しかけるのが正解か、一人にしてあげるのが正解かは分からないですけど、まずコミュニケーションを図ってみたい、と思ってしまう。
だから、『初対面ではこうする』みたいなテクニックは、あまり考えたことがないかもしれません。ただ、目の前の人に、私が興味津々なだけなんです(笑)。
ーチームの皆さんから、愛を込めて“イジられる”シーンが多く見られます。そんな『愛され・いじられキャラ』でいられるのは、なぜだと思いますか?
これも、つい人のことを見ちゃう癖から来ているのかもしれないですね。チームで話していると、『あ、あの人、今何か言いたそうだな』とか、そういうことに目が行ってしまうんです。
そこで、『自分が今こういう立ち振る舞いをしたら、あの人が発言しやすくなるかな』とか、おこがましいんですが、考えてしまって。結果的に、自分がイジられた方が場が円滑に進むなら、それはもう、私にとって最高の役割なんです。なので、私はイジられることを“おイジリをいただく”と呼んでいます(笑)
もちろん、それがゴールだとは思っていなくて、これからはいろいろな形のリーダーシップを発揮していきたい、という想いも芽生えてきています。でも、今はチームの“ムードメーカー”でいられることが、心地よくて、自分の役割なのかなと思っています。
ー小林さんのコミュニケーションの根底には、常に『相手を尊重する』という姿勢があるように感じます。『これだけは絶対にしない』と決めている、ご自身の“コミュニケーションの掟”のようなものはありますか?
『絶対に、自分のことを上にしない』ということです。自分の方が偉いとか、経験があるとか、そういう態度は絶対に取りません。
私、学生時代はずっとバスケ部だったんですが、高二のときにめちゃくちゃ上手い後輩が入ってきたんです。最初は『負けるもんか』と意地になっていたんですが、どうしても勝てなくて。ある時、彼に勝とうとするんじゃなくて、『彼を活かすために、自分に何ができるか』って考え方を変えてみたんです。その瞬間に、目の前がパッと開けた感覚があって。
自分が一番でありたい、という気持ちから、チームが一番になるために自分をどう使うか、という考え方に変わった。あの原体験が、今の僕のコミュニケーションの全ての土台になっていると思います。
ーもし、『コーポレートコーチ・ラジオ』という番組を始めるとしたら?
おもしろっ!!それではいきましょう!『コーポレートコーチ・ラジオ』!はいっ、始まりました~!(笑)
コーナーは・・・そうですね、『私はこうして案件を決めました!』という、深掘りインタビューコーナーをやりたいです!
案件が決まるまでには、表には見えない人間模様や、紆余曲折があるはずなんです。そのプロセスを深掘りして、BCグループのみんなに届けたい。そうすれば、フロント以外の方々も、一つひとつの案件に対して『そんな想いがあったんだ』と、より自分事として、前向きに関わってくれるきっかけになるんじゃないかなって。
初回のゲストは…谷川さん(HRソリューション事業部3課)かな!彼の、お客様への熱い想いを、じっくり聞いてみたいです!
ー人生で一番『リピートした』音楽アルバム、または映画は何ですか?その作品のどんなところに、心を鷲掴みにされますか?
映画なら、文句なしで『アルマゲドン』ですね! 中学1年の時に、背伸びして字幕で観たんですが、ブルース・ウィルスのリーダーシップや、自己犠牲の精神、娘への愛に、子供ながらに心を鷲掴みにされて。私が宇宙や物理を好きになったきっかけも、この映画です。今でもエアロスミスの曲を聴くと、あの感動が蘇りますね。
ただ、音楽アルバムで一番リピートしたのは……『松浦亜弥』です!(笑) ファーストアルバムの『ファーストKISS』は、たぶん人生で一番聴いたと思います!あやや、サイコー!!
ーその卓越したコミュニケーション能力を、今後、どのように進化させていきたいですか?
私自身が『ハブ』のような存在になって、人と人とを繋げることで、組織全体のコミュニケーションを円滑にしていきたいです。「あの人とあの人を繋げたら、もっと面白いことが起きるんじゃないか」とかいろいろと考えて、くっつけてみたいですね。
そのためには、私がもっと一人ひとりのことを深く知らなくてはいけないし、「小林が言うなら、一度話してみようかな」と思ってもらえるような、信頼関係を築かなくてはいけないと思っています。
きっと私の根底には「誰もが自分の強みを活かせる場所を見つければ、もっと輝けるはずだ」という想いがあるんだと思います。その強みを発揮できる場所を見つけるきっかけを、自分のコミュニケーションを通じて作っていきたい。それが、私の野望ですね。
ー最後に、未来の仲間へメッセージをお願いします。『コミュニケーションに自信がない』と感じている人でも、このチームで活躍できるでしょうか?
まず、個人的には飲みに行くのが好きなので、お酒が好きな人は一緒に飲みに行きましょう(笑)。で、あややを語り合いましょう(笑)
でも、もっと大切なのは、“自分への問い”を続けられることだと思います。「なぜ、この会社が気になったんだろう?」「自分なら、ここでどんな価値を発揮できるだろう?」、そうやって自分と向き合い続けられる人なら、たとえコミュニケーションに自信がなくても、必ず活躍できます。
なぜなら、その“考える力”こそが、この仕事の核だから。考え続ければ、社内外問わず、自然と最高のコミュニケーションに繋がるはずです。考えることが好きなあなたを、チームみんなで待っています!