トランスコスモス株式会社
マーケティングイノベーション統括部 CXプランナー
坂本 篤史 さん
様々な業種を経て、トランスコスモスに入社された坂本さん。
豊富な知識や異業種での経験を活かし、CXプランナーとして活躍されています。
トランスコスモスへ入社を決めた理由や普段の業務、今後の展望について伺いました。
目次
「学ぶことがなくなればやめる」新天地を求めて10社以上を経験
顧客のソリューションという一点の灯台の明かりをたよりに舵を取る仕事
これまでに習得したスキルやアビリティを次世代へつなぎたい
トランスコスモスでマーケティングに携わりたい方へ
「学ぶことがなくなればやめる」新天地を求めて10社以上を経験
ー前職ではどんなことをされていましたか?
一つ前の会社では、ビローザライン※を中心としたプロデューサーをしていました。どのようなクリエイティブを制作すれば、顧客は商品を買ってくれるのか、効果的な販促とは何かを考える仕事です。その前にも色々な仕事を経験していて、イベント関係、コピーライター、カメラマン、デザイナー、飲食業……転職は10回ぐらいしているかと思います。「学ぶことがなくなったら、やめて次へ」を繰り返していました。
※ビローザライン(Below The Line)とは
ポスター、店頭POPをはじめとする販売促進のこと。
対をなす言葉に、マスメディアを指すアバブザライン(Above The Line)がある。
ー前職から転職を考えたきっかけを教えてください。
媒体広告費よりWeb広告費のほうが大きくなった時点で転職を考えました。当時、オムニチャネルという概念だったり、OMOマーケティングのハシリ的なことがあったんです。自分は今までリテール業務をかなりやっていたので、「次はデジタルとリテールをどうやってつなげていこうか」って考えたときに、今までのビローザラインの経験を複合したことができると確信しました。
ートランスコスモスに入社した一番の決め手はなんですか?
以前、小さいクリエイティブ・プロダクションに所属していて、とある提案をしたのですが、会社の資本金不足を理由に断られたことがありました。大きな仕事にチャレンジするには、それなりの会社でないと実現できないと思い、トランスコスモスを希望しました。
トランスコスモスは、規模感も大きく、専門性の高いメンバーが大勢います。僕はプロデューサーという立場ですから、どうしても全領域に対してスペシャリストではないんですよね。スペシャリストがいないと、なかなか大きい仕事はできませんから、そういう意味でスペシャリストが多い会社を選定したというのはあります。
ー入社後は、どんな案件に携わられたのですか?
航空会社様の案件で、お客様の抱えているソリューションや顧客目線に立った提案をするチームに配属されました。運用チームと一緒に様々な提案をし、苦楽をともに仕事をさせてもらいました。
ー前職が活かされていると感じることはありますか?
チームで作業をするという部分は、基本的にどこの企業でも変わらないものなので、プロジェクトをファシリテートしていくスキルは役に立っています。また、顧客目線に立って提案書を作っていく技術も業界を問わず同じなので、役に立っていると思いますね。様々な業界やメーカーと仕事をしてきたおかげで提案の引き出しの量は多いと思いますし、これからも増えていくものと確信しています。
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顧客のソリューションという一点の灯台の明かりをたよりに舵を取る仕事
ー仕事をする上で大切にしていることを教えてください。
「自分を信じて、自分に期待している」ということです。特に提案案件においては、色々な情報を整理・成形し、仮説を立て、お客様にとっての最適解をお伝えしていきます。それは、顧客のソリューションという一点の灯台の明かりをたよりに、嵐の中で舵を取ることにも似ています。そのときに自分が考えがブレてしまったり、この案件はできないのではないかと弱気になったり、プレッシャーに押し潰されてしまったら、波に飲み込まれてしまいます。だから、「自分が諦めないかぎり、前に進む」と信じるようにしています。
ートランスコスモスで得たものを教えてください。
前職のプロダクションはメンバーが少なく、一人で何役も担う必要がありましたが、トランスコスモスは専門性に特化したメンバーが多いので、仕事を通じて、色々と勉強できると感じています。
ー入社してから苦労した点はありますか?
紙文化からデジタル文化に慣れるまで苦労しました。用語や仕様はまったくわかっていなかったので……。入社してからは、デジタル文化にいち早く慣れるよう、いろいろな本を読みました。今も暇があれば、業務に関わる本を読むようにしています。仕事上で苦手な部分があれば、メンバーに助けを求めたり、AIに考えてもらうこともあります。
ー普段、AIをどんな風に活用されているんですか?
たとえば、アイデア考えさせたり、ペルソナを作らせたり、業種・業態に馴染みがない場合は、トレンドやユーザー特性を聞いたりもします。あと僕は男性なので、女性心理を聞くこともあります。今後はAIの精度も上がってくると思いますし、もうAI無しには生活できなくなるんじゃないかなと思っています。ただ、AIが取得しているデータの対象が世界80億の人間なので、日本人という意識や概念にはちょっと遠いかな、と感じることはありますね。「ChatGPTはまだ外国人なので」という話しはよく言っています。データがたまってくればリージョンごとのローカライズができると思いますし、キーワード検索からChatGPTに聞いて必要とする答えを得る方法になると期待しています。
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これまでに習得したスキルやアビリティを次世代へつなぎたい
ーチームの雰囲気はどうですか?
チームの雰囲気はいいと思います。強引に仕事を進めるのではなく、他部署のことをリスペクトしながら進めていく、仲間意識が高い方が多いと感じています。あまり上下関係もないので、自分の意見が言いやすく、実現しやすい環境だと思いますね。チームの知識レベルを高めるために、役立つ本をチーム内で閲覧することもあります。最近もUXのフレームワークに関する本を購入して、チームメンバーで回し読みしているところです。
ーどんなところに、やりがいを感じていますか?
知らないことは周りのメンバーが助けてくれて、より現実性の高い提案ができるおかげで、大きい仕事にチャレンジできています。専門的なスキルや経験を持ったメンバーが多いので、専門分野ごとにタスク分解をして、効率的に仕事を推進できるところが、特に魅力を感じています。紙文化しか知らなかった私ですが、今は様々なデジタル領域の提案を行っています。
ー今後、チャレンジしていきたいことはありますか?
どちらかというと今はサービス関係の企業様とのお取引が多いので、製造業や別の業種もやってみたいですね。たとえば、家電や車のメーカーのような。あとはCDP(カスタマーデータプラットフォーム)を使って、アプリ・サイト・SNS・店頭利用・購買履歴などを組み合わせて、何か施策ができないかとか。まだまだやってみたいことはたくさんあります。
ー次世代を担う若手メンバーに伝えていきたいことはありますか?
トランスコスモスも含め、色々な仕事を通して習得したスキルやアビリティを次の世代につなぎたいですね。今の若い世代はデジタル世界に優れていますから、正直あまり教えることはないかもしれないんですけど、ただ「効率化を求めるがために非効率になる」みたいなことは状況として発生しているなと感じています。決められたことだけをやるなら効率化すべきなんですけど、考える仕事って非効率だったりするんですよね。本に答えが書いてあればいいんですが、お客様が悩まれていることやソリューションって答えのないことばかりなので。それを自分の考え・知識・体験からアイデア出して固めていくところは、かなり非効率なことかなと思うので、そういうところを皆さんが楽しんでやれるように、自分の経験や知識を伝えていければと思っています。
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トランスコスモスでマーケティングに携わりたい方へ
ーCXプランナーには、どんな方が向いていると思いますか?
メンバーと一緒に仕事をする以上、リスペクトを忘れない方がマッチしていると思っています。逆に、一人で頑張るという考えの方は向いていないと思いますね。たとえば、一人で1,000万円を売り上げたとしても、四人のチームで一人500万円ずつを売り上げれば、合計2,000万円になり、より大きな売上を上げることができます。自分の限界はすぐにきます。チームメンバーに仕事を教え、ともに戦えるメンバーに育て上げ、またその部下が若手に仕事を教え、売上を伸ばしていく。そういった概念がないと、会社ではやっていけないんじゃないかと思います。
ーこれからトランスコスモスで働きたい方に、メッセージをお願いします!
厳しいことを言うようですが、人手不足だからといって、誰でも採用されるわけではありません。業界未経験でも新卒でも、自分の戦えるスキルやアビリティが何かを明確にして、どう会社に貢献できるのかを伝えられる力がある方が転職で優位になることは間違いありません。転職する前にセルフ・ブランディングを見直し、新たな世界や業界に飛び込んで、変革を起こしてほしいです。