多店舗でエステサロンや物販を展開し、着実な成長を遂げている株式会社AILE様。
店舗は活気にあふれ、日々の売上は順調に右肩上がりで伸びていました。しかし、その成長の裏側ではバックオフィスの業務負荷が限界に達しようとしており、経営のリアルタイムな数値把握にも大きな課題を抱えていました。
「売上は見えるが、利益は見えない」。
そんな状況を打破すべく、同社は「AI経営の実践者」であるキャナルAIをパートナーに選びました。
本記事は、多店舗ビジネスならではの課題に向き合い、現場のオペレーションを壊さずにAI経営を実現した軌跡を追う事例です。システム導入に不安を抱える経営者様やバックオフィス担当者様に、ぜひ読んでいただきたい内容です。
本PJのサマリ
インタビュー参加者
- AILE様: A様
- キャナルAI: 水島
課題:売上は見えるが利益は見えない。手作業に依存した多店舗経営の限界
ーー本日はよろしくお願いします。まずはAILE様の事業内容について教えてください。
A様:
私たちは、日本全国複数店舗でエステ施術とジュエリーや美容機器などの物販を展開しております。
おかげさまで店舗は活気にあふれており、日々の売上は順調に拡大を続けてきました。お客様との信頼関係を第一に考え、地域に根ざしたサービスを提供しています。
良い店舗運営ができていた一方で、バックオフィスには課題が潜んでいました。
水島(キャナルAI):
売上が伸びるほど、比例して管理業務の負担が増えていくという構造的な問題を抱えておられたのです。私たちは事業成長のボトルネックを解消するため、二人三脚で改善に取り組むことになりました。
ーーAI導入前に抱えていた、経営上の課題について教えてください。
A様:
正確な利益の把握がタイムリーにできないことが最大の課題でした。
店舗の売上はPOSレジなどで確認でき、日々の推移はしっかりと把握できています。しかし、その売上が本当に利益に結びついているのかは、誰も即答できない状態だったのです。
先月の詳細な数字が出るまでに翌月の中旬(15日〜20日頃)まで時間がかかり、毎月の経営会議での意思決定の遅れが懸念されていました。
水島(キャナルAI):
初めてお話を伺った際、そのジレンマを私自身も強く感じ取りました。
日々の売上は順調に伸びているにもかかわらず、経営判断に必要な数字がすぐに出せないという状況。多店舗展開されている企業様には、この「現場と経営数字の見えなさのギャップ」がよく見られます。
この構造的な課題が、今回のプロジェクトの出発点となりました。
ーー現場のバックオフィス業務には、どのような問題が生じていたのでしょうか。
A様:
手作業による集計作業により、担当者の負担が大きくなっていました。
具体的には、月に100件ほど発生する請求書の処理が、経理業務の大きなネックとなっていたのです。取引先によって、メール添付、Webシステムからのダウンロード、郵送される紙など、届く経路が異なります。それらを担当者が一つひとつ探し出し、手作業で集めて会計ソフトへ入力していました。
さらに、店舗の小口現金も、月末に大量のレシートを見ながら手入力で処理を行っていたのです。経理担当者の残業が毎月20時間以上も発生し、常態化している状態でした。
ーー店舗スタッフのオペレーションにおいて、困っていたことはありましたか。
A様:
お客様の契約内容と、施術履歴の管理が店舗で分断されていたことです。
店舗では手書きのカルテを運用しており、スタッフはそれに日々の施術内容を記録しています。一方で、お客様の契約コースや残り回数の管理は、別の台帳でアナログに管理を行っていました。
そのため、お客様が来店されるたびに複数の記録を照合するという手間が発生し、1回あたり5分ほどのタイムロスになっていたのです。確認作業に時間を取られ、施術回数の確認ミスなどが起こりやすい環境になっていました。
水島(キャナルAI):
解決すべき課題の輪郭が、現場の声を伺うことでさらに明確になりました。
特にスタッフの皆様が、お客様と向き合う時間を何よりも大切にされている点が印象的です。だからこそ、現場の負担を増やさずに、いかにして正確なデータ管理を行うかが最大の悩みどころでした。
ソリューション:現場を壊さない導入。写真1枚から始める段階的なデータ化
ーーシステム化を検討する中で、キャナルAIにご相談いただいた背景を教えてください。
A様:
現場のオペレーションに寄り添った、柔軟な提案を期待したからです。
実はキャナルAIさんに相談する前に、他のITベンダー様にもいくつかお話を伺っていました。しかし、その多くが「すべて新しいシステムに手入力してください」という現場に負荷を強いる提案だったのです。
私たちのサロンはスタッフが多く、全員が常にPCを使えるような環境ではありません。お客様と向き合う時間を最優先にしており、事務作業を増やすことは避けたかったのです。キャナルAIさんは、私たちのビジネスモデルや現場の制約を深く理解してくれました。
水島(キャナルAI):
私たちが重視したのは、導入後にシステムが現場で使われ続けることです。
どれほど優れたAIツールであっても、現場のスタッフにそっぽを向かれてしまえば意味がありません。
私たちがご提案する「AI経営」の本質は、単なるツールの導入ではなく、「現場に負担をかけずに、経営判断ができるリアルタイムデータを手に入れること」にあります。
そのため一気にすべてを変えるのではなく、手元のスマートフォンで完結するような無理のない段階的なロードマップを描くことを心がけました。
水島(キャナルAI)の視点
従来のシステム移行は現場に「入力の手間」を強制しがちですが、AI経営であれば、現場は「普段通りの業務」をするだけで、裏側でAIが自動的にデータを資産化してくれます。
この「現場ファースト」こそが、私たちが最も期待していただきたいポイントです。
ーーキャナルAIからの提案で、特に印象的だったポイントは何でしょうか。
A様:
やはり「手書きを全廃するのではなく、写真を撮るだけでデータ化する」という段階的な方針です。
現場のスタッフに急激な変化を求めれば、日々の業務が回らなくなります。写真を撮るだけなら負担なくできると、現場のスタッフも前向きに受け入れてくれました。
また、会計データに関しても、AIに直接書き換えさせず読み取りに限定する安全設計に安心しました。現場の負担を増やさずに、経営データだけが着実に蓄積される形をつくってくれました。
ーー具体的に、どのような仕組みを構築し、現場へ浸透させていったのでしょうか。
A様:
バックオフィスと店舗現場の双方で、無理のない業務効率化の仕組みを構築いただきました。
まず経理面では、3経路から届く請求書を一元的に集約し、会計ソフト連携までつなげています。また、小口現金管理では、スタッフが領収書をスマートフォンで撮影するだけの運用に変更しました。
店舗現場においては電子カルテと電子契約を導入し、顧客情報と契約内容をシームレスに紐付けています。さらに、POSシステムと連携させることで、売上データを自動的に集約する環境も整えました。これにより、施術と物販それぞれの粗利を分けて、明確に可視化できるようになったのです。
成果:経理工数の削減とミスの防止。利益ベースの経営判断が実現
ーーAIを導入したことで、現場や経理の業務にはどのような変化がありましたか。
A様:
経理担当者の作業負担が激減し、業務の精度が向上しました。
月100件規模の手集計や手入力から解放され、経理全体の工数は約50%も削減。月末月初の残業時間もほぼゼロになりました。
確保できた時間を活用して、今ではより高度な数値分析など、経営に直結する業務に取り組めるようになっています。
また、店舗でも施術回数が一元管理されるようになり、1客あたり5分ほどかかっていた煩雑な確認作業から解放されました。
回数の確認ミスはほぼなくなり、スタッフからは「カルテを開くだけで全てが分かり、お客様へのサービスに100%専念できる環境になって本当に楽になった」と喜びの声が上がっています。
【導入後の効果一覧】
・経理工数 :約50%削減(月末月初の残業がほぼゼロに)
・店舗確認時間:1客あたり5分のロスが「一瞬」に短縮
・確認ミス :ほぼゼロを達成
ーー経営の視点からは、どのような成果を実感されていらっしゃいますか。
A様:
経営の視点が「売上が見える」状態から、「当月中に利益ベースで判断できる」状態へと進化したことですね。
施術と物販の粗利が別々にリアルタイム可視化されたことで、各部門の正確な採算が即座に把握できるようになりました。
例えば、これまでは物販イベントを実施した際、それが本当に利益に貢献したのかは翌月まで分かりませんでした。しかし今では、イベント期間中に「どの商品がどれだけの粗利を生んでいるか」が即座に見えるため、「イベントの残り期間でこの商品の販促を強化しよう」「仕入れ量を最適化しよう」といった、データに基づいた即時の軌道修正ができるようになったのです。
感覚に頼っていた打ち手の良し悪しを、客観的なデータに基づいてその場で判断できるキャッシュフローの速さは、経営者として強い武器になっています。
ーー今後の展望や、キャナルAIに期待することをお聞かせください。
A様:
次は仕入れや在庫管理の自動化へと領域を広げていきます。多店舗分の入荷処理の負担を減らすため、AI読み取りを活用する構想です。
キャナルAIさんは現場を置き去りにしないからこそ、新しい仕組みが資産として定着します。これからも経営と現場の両立ができる支援を期待しています。
水島(キャナルAI):
次なる構想も、しっかりサポートさせていただきます!
現場のオペレーションを尊重しながら、経営に必要なデータだけを着実に積み上げていきましょう。
どれほど高度なAI技術を用いても、それを使う人を置き去りにしてしまっては意味がありません。AI経営だからこそ実現できる「現場のストレスフリー」と「経営の超高速化」を両立させ、今後も事業をスケールさせていくお手伝いを継続してまいります。
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