建設的な批判を正しく行うコツと受け取るコツを解説 [2024] * Asana
有益かつ効果的なフィードバック「建設的な批判」は、チームの結束力を高めます。正しく行う方法・受け取る方法を知りましょう。
https://asana.com/ja/resources/constructive-criticism
「あのとき、もっとうまく伝えられたかもしれない」
「言い方が少しきつくなってしまったかも」
「なんで誤解されてしまったんだろう…」
と後から反省したり、後悔してしまった経験はありますか?
日々の業務を通じて、コミュニケーションの重要性を実感しています。スキルや専門知識も大切ですが、それを適切に伝える力がなければ、真価を発揮できないことがあります。
また、伝え方ひとつでその人との信頼関係が変わることが十分にあると考えています。ちょっとした言葉遣いや表現の違いが、相手との関係性を左右することがあります。
私自身、まだまだ学びの途中で、日々のコミュニケーションで「もっといい伝え方があったんじゃないかな」と反省することがあります。この記事では、ビジネスシーンで良好な人間関係を築くためのコミュニケーションのコツを、自分も学びながら共有していきたいと思います。
POINT 1|建設的批判
建設的批判の例
POINT 2|クッション言葉を活用する
クッション言葉の例
POINT 3|相手の話を遮らない
POINT 4|曖昧な表現を避ける
明確かつ丁寧な言葉選び
具体的な数字や期限を使う
エンジニアコミュニケーションでの具体例
POINT 5|謝罪ルール
POINT 6|非言語コミュニケーションも意識する
オンライン会議での工夫
リモートワーク特有のコミュニケーション
POINT 7|フィードバックを受ける側の姿勢
効果的なフィードバックの受け方
エンジニアによくある受け取り方の落とし穴
おわりに
建設的批判とは、相手の改善を目的としたポジティブなフィードバックです。問題点を具体的に指摘しつつ、実行可能な改善策を提案し、相手の成長を促します。批判だけで終わらず、前向きな解決方法を示すのが特徴です。
建設的批判は、単なる批判とは異なり、相手の励みになり、実行可能な改善につながります。
建設的批判を効果的に行うためには、自分の意図が健全であることを確認し、相手の心理的安全性を確保することが重要です。
【プレゼンテーション能力に関する例】
×「プレゼンはちょっと早口で聞き取りづらかったですね。次回は気をつけてください。」
◎「プレゼンの内容はよくまとまっていて分かりやすかったです。ただ、もう少し話すスピードをゆっくりすると、聞き手が理解しやすくなると思います。」
【時間管理に関する例】
×「締め切りギリギリにならないようにしてください。これ以上だと困りますよ。」
◎「最近締め切りがギリギリになることが多いですが、タスクごとにスケジュールを細かく立てると余裕ができると思います。一緒に計画を立てましょうか?」
【チームワークに関する例】
×「最近チームとの連携が足りない気がします。もう少しみんなとうまくやってください。」
◎「チーム内でのコミュニケーションがもう少し増えると、お互いの状況が把握しやすくなると思います。何か不安なことがあれば気軽に相談してくださいね。」
【コードレビューに関する例】
×「ネストが深すぎます。こんなの誰も読めませんよ。」
◎「この部分でネストが深くなっていますね。処理を分割してヘルパーメソッドを作成すると、コードがより簡潔になり、保守性も向上すると思います。」
【バグ報告に関する例】
×「こんな単純なバグを見逃すなんて信じられません。」
◎「このバグは再現性があります。特定の入力値でのみ発生するので、境界値テストを追加すると原因特定がしやすくなると思います。」
▼建設的批判について、詳しく解説された記事を見つけたので共有します🙌🏻
クッション言葉とは、相手の気持ちに配慮し、言葉の衝撃を和らげる表現です。ビジネス枕詞とも呼ばれています。
ただし、クッション言葉の使いすぎには注意が必要です。多用すると優柔不断な印象を与えたり、本来の意図が伝わりにくくなったりすることがあります。特に重要な決断や緊急性の高い状況では、明確さを優先すべき場合もあります。
【コードレビュー時】
×「このコードは書き直してください」
◎「恐れ入りますが、このコードの構造について一緒に検討させていただけますか?」
【タスク依頼時】
×「この資料を明日までに作成して」
◎「お手数をおかけしますが、この資料を明日の午前中までに作成いただくことは可能でしょうか?」
途中で遮ると、「自分の意見のほうが大事」と捉えられ、信頼関係を損なう可能性があります。
相手の話を遮らないことは、
といった効果があるため、意識しましょう!
オンライン会議では通信遅延などにより発言のタイミングが難しくなりがちです。「発言したいポイントはメモに残しておき、相手の話が一段落してから発言する」という習慣をつけると良いでしょう。
誤解を防ぎ、円滑なコミュニケーションを実現するため。また信頼性を高めるために、あいまいな表現を避けましょう。
×「なんとなく」「多分」
◎「現時点では〇〇と見込まれます」
◎「〇〇の可能性が高いです」
×「近いうちに」
◎「来週の金曜日までに」
◎「3営業日以内に」
【進捗報告】
×「かなり進んでいます」
◎「コア機能の70%が完了し、残りの実装は木曜日までに終わる見込みです」
【技術的課題の説明】
×「たまにクラッシュする問題がある」
◎「特定の条件下(8GBを超えるファイルをアップロード時)に約30%の確率でクラッシュする問題を確認しています」
謝罪の際は、誠意を表すことが重要です。
×「すみません」
◎「〇〇の件で遅れが生じてしまい申し訳ありません。現在、〇〇の対応を進めています」
テキストベースのコミュニケーションが増えている今日でも、対面やオンライン会議での非言語コミュニケーションは依然として重要です。
技術的な問題指摘と人格否定を混同してしまうことがあります。「このコードは改善の余地がある」といった指摘は、「あなたはダメなエンジニアだ」という意味ではありません。技術的フィードバックは成長のチャンスと捉えましょう!
今回は、ビジネスシーンにおけるコミュニケーションのコツについてまとめてみました!
本記事で紹介した7つのポイント
技術的な問題解決に優れた論理的思考は、コミュニケーションにも応用できます。問題(誤解)の原因を特定し、最適な解決策(表現方法)を選び、実装(実践)することで、対人関係のバグも修正できます。
今日から一つでも実践してみることで、チーム内の信頼関係構築や、より効果的な情報共有につながるでしょう。
皆さんのコミュニケーションが、技術力と同じくらい価値を発揮する一助となれば幸いです。
参考: