こんにちは、WineBank採用広報です。
WineBankは「既存のワイン流通をアップデートする」をミッションに掲げ、厳選されたワインや投資サービスを提供しています。
今回は、代表取締役の中野さんと全日本ソムリエコンクールで優勝経験のある井黒さんの対談の機会を用意しました。ワイン業界に15年いる井黒さんだからこそ分かる、WineBankの凄さや今後の事業展開の可能性について、代表との対談を通して語ってもらっています。
ワイン業界の今後やWineBankの展望について知りたい方は、ぜひ最後までご覧ください!
◼️プロフィール
井黒 卓(いぐろ・たく)
ワインが繋ぐ人の縁に魅了され、23歳の時にソムリエを志す。飲料全般に関する広い知識のみならず、ホスピタリティや英語力を兼ね備えて、ミシュラン三つ星「ロオジエ」のソムリエチームに加わった。2020年に同店ヘッドソムリエ、ワインディレクターを経て、ワイン業界の発展と飲食業界で働く若い人材を応援するためTACTICAL WINE CONSULTANTを2023年に立ち上げた。一般社団法人 日本ソムリエ協会 理事も務める。
ソムリエコンクール優勝後に独立した井黒さん。WineBankへのジョインは「即決」だった。
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ーーまずは井黒さんのプロフィールについて教えてください。
井黒さん:
以前は会社員として、ソムリエの仕事に従事していました。その後2020年に、第9回全日本ソムリエコンクールで優勝。それから人脈がどんどん広がり、「この業界のために、何か業界の人たちが活躍できる機会を増やしていきたい」と思うようになり、3年前に「TACTICAL WINE CONSULTANT」という会社を立ち上げました。
現在は、ロオジエのワインディレクターやトランジットグループのエグゼクティブワインアドバイザー、ワインスクールの講師、日本ソムリエ協会の理事など、ワインに関わるあらゆる仕事を請け負っています。
ーー「全日本ソムリエコンクール」とは、どのような大会なのでしょうか?
井黒さん:
3年に一度開催されるコンクールで、日本全国から120名ほどの参加者が集まります。ソムリエ認定をされている人は、全国に約2万名ほど。参加人数は決して多いとは言えませんが、逆に言うと「絶対に優勝する」という気合いの入った参加者が多いので、予選からレベルの高い戦いが繰り広げられます。
私は3度目の挑戦でようやく優勝することができました。最初は予選敗退、2回目の参加では2位……。2位では表彰台に上がれても歴史に名を刻めないですし、1位になるのとは全然意味合いが違うので本当に悔しかったです。だからこそ一念発起してプライベートの時間も費やし、2020年の大会に臨みました。
やはり優勝すると、2位のときとは周りの反応も大きく違いました。いろんな経営者の方からワイン会に誘ってもらえて、ブラインドテイスティングをやることになったり……。そういう経験を繰り返していると、「君は本物だね」と認めてもらえてお仕事に繋がることも多くなりました。そんな時期に、中野さんとも出会ったんです。
ーーお二人の出会いの経緯をお聞かせください。
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中野さん:
ある日、経営者の先輩に「すごい人がいるんだけど、ブラインドテイスティング大会をやらないか」と誘われたんです。畏れ多かったですが興味があり、仲間とともに参加しました。その “すごい人” というのが、井黒さんだったのです。
井黒さんの第一印象は、ロジカルな人。ワインの抽象的な魅力をストーリーとして華やかに表現している『神の雫』という漫画が好きなのですが、井黒さんはそれをさらに分かりやすく伝えてくれる人だと感じました。
ブラインドテイスティングには感覚だけでなく、理論と経験が必要です。中にはフィーリングで挑む人もいますが、井黒さんは本当にロジカルに分析するんですよ。「この色だからブドウはこの品種で、皮の厚さはこれくらい」「タンニンが強いから、寒い年のワイン」……答えの導き出し方にもセンスがあると思いました。
また、長く続くビジネスをやるためにも、できれば同世代か自分より下の世代の人とともに働きたいという想いがあり、井黒さんなら長くお付き合いできるのではと思ったのです。そこでお互いの人間性を知り合うためにも、それから何度かお会いしました。こちらが素敵な人だと感じても、新しいことにあまり興味がない方もいらっしゃいます。でも井黒さんは新しい挑戦にとても意欲的な方だと分かりました。
私自身、今後もインプットし続け、アウトプットに活かしたいという想いがある。井黒さんのチャレンジ精神や、もっと上を目指したいという姿勢に魅力を感じ、「私たちはワイン業界でNo.1を目指しているのですが、お力添えいただけないですか」とお話しさせていただきました。
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井黒さん:
ブラインドテイスティングに関しては、計算式みたいなフォーマットが頭の中に入っているんです。そこに当てはめていくと、いくつかの選択肢が浮かび上がってきます。そこからは選択肢のカードを全部並べてみて、「3月だからこの品種はない」「このビンテージではない」と、消去法で削っていくと最終的に答えにたどり着けるイメージです。
ブラインドテイスティングは、嗜好品の中のトップクラスのエンターテイメントだと思います。富裕層はもちろん、お医者様の中にも好きな人が多いのは、やはり知識とロジックが必要な頭脳戦だからなのかもしれませんね。
ーー井黒さんがWineBankへジョインした決め手は、何だったのでしょうか?
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井黒さん:
中野さんからWineBankの展望を聞かせてもらったとき、率直にすごいと感じました。ワイン業界の中でWineBankのような金融と掛け合わせた事業をしている人はいないですし、「日本一を目指す」という熱意にも感銘を受けましたね。やはり日本一を目指さなければ、2位にも3位にもなれませんから。
また、銀座にアピシウスという41年以上続くグランメゾンがあるのですが、WineBankがアピシウスを買収したとき、銀座御三家のオーナーが変わるということで業界ではかなり話題になったんです。それもジョインするきっかけの一つになりました。
中野さんからは、自分たちのビジネスを成功させて儲けたいというより、業界で働く人たちのことを真剣に考えているのが伝わってきたんです。「業界で働く人たちがハッピーじゃないと、その周りの人もハッピーにできない」という価値観が、私の理念とも一致していました。
WineBankとタッグを組めば、私一人で頑張るよりももっと多くの飲食業界に関わる人々を幸せにできるかもしれない……。感覚的に「これだ」と思い、即決でジョインを決めました。
15年間培ってきた人脈でWineBankを後押し。大きなビジョンに向けて、仲間が欲しい。
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ーーWineBankと井黒さんは、どのような形でコラボレーションしているのでしょうか?
井黒さん:
私には、ワイン業界での15年という月日で培った幅広い人脈がある。そこで現在は、WineBankの事業に対し適任だと思う人を繋ぐ役割を担っています。
中野さん:
WineBankには創業からずっと、ワイン好きが集まってきています。ただ、その中にもいろんな人がいて、ワインの勉強をしてソムリエ関係の資格を取得しようとしている人、資格はないがワインの仕入れ交渉が得意な人、フランスの留学経験があってワインの生産に興味がある人……。一口にワイン好きと言っても、多種多様なキャラクターが集まっていたのですが、これまでワインを販売する立場での広い視野を持ったワインのプロはいませんでした。その点でも井黒さんは、ずっと探していたピースを埋めてくれる人だったのです。
ワイン生産者の多くは、最高のサービスが受けられる場所で、最高の状態でワインを味わってほしいと願っています。だからこそ、レストランのサービスはワイン業界に必要なんです。井黒さんはそんなレストランで最高峰のサービスを提供されてきた方。彼をリスペクトし、信頼している生産者は多くいます。そんな井黒さんの紹介のおかげで、これまで接点はあっても取引には至らなかった生産者の方との繋がりが、今まで以上に濃くなりました。
また、今度フランスの有名なシェフとコラボして東京にレストランを作るのですが、その支配人も紹介してもらう予定です。レストランでは、日本の地産地消も大事にし、日本の食材を活かしたフレンチや日本酒とのペアリングなど、今までのフレンチの概念をいい方向に変えられるような企画を考えています。そうした面でも井黒さんとコラボできたら面白いですね。
私たちは生産者からの想いを受け取って、ワインを適切な形で消費者に届けたい。井黒さんがジョインしてくれたことで、消費者にワインを提供するプロの方との繋がりも増えており、今後のWineBankの展開を後押ししてくれています。
井黒さん:
ソムリエには、ワインの説明をするだけではなく、生産者の想いを消費者に伝えるストーリーテラーのような役割があります。ワインにはそれぞれ、産地や生産年など様々な違いがありますが、説明なしにその違いを感じるのは難しい。ソムリエの言葉のマジックは、ワインを楽しむための大切な要素なんです。
だからこそ私は、生産者とのコミュニケーションをとても大事にしてます。それに加えて、お客様が何を求めているのかに敏感です。ワインは難しい飲み物なので、「飲みやすいものがいい」とオーダーされた場合でも、具体的にどのような飲みやすさを求められているのかブレイクダウンしていかなければならない。そこで的確な質問ができないと、うまく意思疎通ができず、そのお客様には二度と足を運んでいただけないかもしれません。
そういう意味では、消費者側の求めるものにはずっと敏感だったので、トレンド情報なども含めて手助けできるのではと思っています。
ーー今感じている課題はありますか?
井黒さん:
大きなビジョンを持っていても、それに賛同してくれる人が少ないと夢は叶えられません。やはり同じ目標を持った仲間をもっと増やしていかないと、中野さんがおっしゃる「日本一」には届かないと思うんです。
私自身、今ソムリエチームを動かしている中で、「いかにいい人を仲間にするか」が何よりも重要だと学びました。チームのパワーを何倍にも何十倍にもしてくれる仲間を増やせれば、できることはもっと広がると思います。だからこそ「人を紹介する」という面で、今後も尽力したいですね。
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中野さん:
人が足りないんです、全般的に。もっと組織を骨太で大きくしていきたいので、今いるメンバーの成長をサポートするのはもちろん、いいメンバーにどんどん入ってきてもらいたいです。
ワインを売る営業部員も必要ですが、今後の展望を考えるとワインの仕入れができる人材を増やしたい。100億のワインの在庫数と100億の売り上げを目指しているので、今より全体で2〜3倍ほどメンバーを増やしていきたいです。新しいことにどんどんチャレンジしてくれる、元気な若い人と働けたら嬉しいですね
ーーワインの市場は今後伸びていく予想でしょうか?
中野さん:
ワイン市場自体は、私たちが調べたところ伸び続けています。ただ、スーパーやコンビニで販売している、ニューワールドと呼ばれるヨーロッパ以外の国で生産された1000円ほどのワインも含まれているので、高級ワインの市場規模は出せていません。
ですが、日本の富裕層が増えている今、ワインは会食で使える共通言語ですので、富裕層の間ではマーケットとして伸びているのではと感じています。それにワインの生産数は簡単には増えないんです。つまりワインは、需要は増えても供給は増えないインフレ状態。ワインの本数は同じでも、価格が上がるので市場規模は伸びていきます。
いずれ高級なワインもトレーサビリティを得ると考えると、二次流通の市場は広がっていくのではないかと思います。もちろん今は若者の酒離れも進んでいるので、50年後100年後までは見通せませんが、少なくとも私たちの世代が元気なうちはワインの時代は続くと考えています。
井黒さん:
同じ原料でも、ワインってそれぞれ別の味わいがあるんです。例えばビールを飲みたい日もあれば、レモンサワーを飲みたい日もあると思います。でもワインだと、ナチュールワインやファインワインなど、種類によってビールとレモンサワーくらい全然違う味の質が楽しめる。選ぶジャンルを変えることで、全然違う味わいを楽しめるのがワインの魅力の一つです。
チャーチル首相など、偉人たちがワインやシャンパンについての名言をたくさん残しているのも面白いですよね。いつの時代も幸せなときに美味しく感じるのはもちろん、ちょっと悲しいときに飲んでもワインは美味しい。失恋したときも恋したときも、いろんなシチュエーションに合わせて選べるのが、ワインの世界の奥深さです。
中野さん:
シャンパンって、晴れの日に飲むイメージがあるのもまたいいですよね。贈答品として贈るのもいいですし、みんなで一緒に飲むと気分も上がります。
100億のワインリストは業界全体の夢。採用時に求めるのは、やる気とワイン愛。
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ーー「日本一を目指す」というお話がありましたが、中野さんの考える日本一の定義について教えてください。
中野さん:
売上含めて総合的に判断したいと思っています。売上100億、ワイン取扱量も100億。それだけの規模のワインを取り扱う会社はないので、このラインを超えれば日本一と言っていいでしょう。
これはワインオタクならではの感覚かもしれませんが、ワインが好きな人ってワインリストを見るのも好きなんです。レストランに行くと、ワインリストを見るだけで10分くらい時間がかかるんですよ。
ワインリストを見ると、その店のソムリエやオーナーの好みが見えてくる。「これはセンスいいな」「これはちょっと高すぎるな」など、いろんな想像を膨らませながら見るのが楽しいんです。
井黒さん:
私もワインリストを見ながら、お得なものを選んじゃいますね。気分も大事ですが、ワインのバリューはもっと大事にしたい。でもそれは、ワインの知識や価値を知っていないと分からないんですよね。
ワインが面白いのは、いつも平均的な質のワインを作る生産者からでも「この年はすごいぞ」という奇跡のワインが生まれることがある。そういうのを発見する楽しみがワインリストにはあります。
中野さん:
そして、WineBankの目標は100億の在庫を持つこと。つまり、100億ものワインが並ぶワインリストを作りたいんです。多種多様な銘柄に様々なヴィンテージ……きっと見ているだけで楽しいと思います。
さらに私たちは、それらのワインを公平な価格で取引したい。ゆくゆくは、例えばデートの際に、「何年生まれだからこのワインがいいよ」とプレゼントすることもできるようになるでしょう。WineBankの会員や私たちのサービスを使ってくださる皆様なら、好きなワインを適正な価格で、レストランで飲んだり家で嗜んだり贈答品にしたりできるようになる。そんな世界を作りたいんですよね。
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井黒さん:
これは、レストラン側もやりたいことなんですよ。レストランは、どんなゲストが来られても満足して帰ってもらえるようにしたい。でもそれは資本的にもほぼ無理なんですよね。
そんな夢のようなワインリストをWineBankが作ってくれて、適正価格で取引ができるのなら……。在庫を抱える負担も減らせます。今までもそうしたサービスはないわけではありませんでしたが、質が悪かったり、割高だったりと問題がありました。だからこそ100億もの規模で適正価格の取引ができるのなら、本当に無敵だなと思います。
中野さん:
ワインの種類ってたくさんあるんです。同じ種類でも1970年から2020年までに作られたワインを集めたら、それだけで50本になります。
井黒さん:
それに50年前のものでも、残っていることがあるんです。稀に「奇跡の年」のワインを残してくれているコレクターもいたり。そういうのを集めていくだけで、100億達成できるかもしれないですね。
ーー大きなビジョンに向けて、メンバーを増やしたいところだと思います。どんな人と一緒に働きたいですか?
井黒さん:
飲食業界で働いている人の中には、店舗での接客しかできない環境に飽きてしまう人もいると思います。そして転職したり、インポーターや酒屋に行ってみたり。でもWineBankはあらゆる事業を展開しているので、流通や金融など、ワイン業界だけでは絶対経験できないような側面にも出会えるはずです。
そういう意味では、チャレンジ精神旺盛な人には向いている環境だと思います。私自身、10年近くレストランで働いていましたが、接客がルーティンワークになっていくとモチベーションの維持がどうしても難しくなると感じていました。
その経験があるからこそ、企業側も社員に成長できる場や環境変化を与えるのが大事だと痛感したんです。今の職場で行き詰まっている人、新しいチャレンジがしたい人にはぴったりな会社だと思います。
中野さん:
確かに、川上から川下までやっているのは、当社の強みの一つです。実際、今いるメンバーの中には、週の半分を本社勤務、残りは現場で接客というようにフレキシブルな働き方をしている人もいます。
井黒さんが言ってくれたように、ステップアップし続けたい気持ちや知識欲を持っている人なら、成長できる環境がWineBankにはあります。だからこそ、やはり意欲の高い人と仕事したいですね。
井黒さん:
意外と現場って、いろんな情報を拾えるんですよね。でもたいてい、川上の方には情報が回らず、宝の持ち腐れになっている場合が多い。
いろんなポジションを経験できれば、必ず別の仕事にも活かせます。私も20代の頃にWineBankのような会社に出会えていたら、もっと成長できただろうと思うんです。一つのことをやり続けるのも大事ですが、その一つを伸ばすのには他のことも知る必要がある。私もワインの知識だけでは、頭打ちになってしまった時期がありました。幅広い経験をしてからの方が、多角的な視点を持てるようになりましたし、それを若い頃から体験できるのは羨ましいです。
ーー最後に、WineBankへの入社を検討中の方へ、メッセージをお願いします。
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中野さん:
やる気がある人なら、大歓迎です。ただ、ワインの良さを知ってもらうためにも、「ワインが好きな人」というのが最低条件にはなります。やはり好きな気持ちがないと、ここで働く意味が分からなくなってしまうと思うんです。
入社時の知識の有無は問いません。ここでワインの知識を身につけていくうち、きっともっとワインが好きになると思います。
井黒さん:
やはり、ワインに対して愛があるかどうかは重要だと思います。私はソムリエチームのメンバーにもよく、「あなたの最愛の人が来たと思って接客するように」と伝えているんです。そう考えると、最大限のサービスができるから。
接客にもこの仕事にも必要なのは、やっぱり愛情。「好き」という想いが強ければ強いほど、いい仕事ができると思います。最初は興味がある程度でも、この会社に入ればワインがどんどん好きになるはず。ワインが好きなあなたとの出会いを、待っています。
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