CRI・ミドルウェアの経営企画部は、20年以上経営企画・IR領域で活躍してきたキャリアを持つ部長Kさん(写真右)と、CRI創業時から開発の第一線で活躍し開発統括を経験後に、経営企画・IR担当役員となった取締役専務Sさん(写真左)という強力な2名体制です。
2023年10月から現在の形に生まれ変わった経営企画部は、どのような組織なのか?
これからのビジョンを語ってもらいました!
ーCRIの経営企画部が現在やっていることを教えてください。
Kさん:当社経営企画部の主な業務はざっくり言えば、年度および中期の計画をたてる業務と、IRの業務の二軸です。
IRは四半期ごとに業績の分析を行い、事業の成長の可能性について、ステークホルダーにいかに正しく、わかりやすく伝えていくかということを考えながら行っています。
当社に期待を寄せてくださる方々へCRIの未来を伝えていく、とてもやりがいのある業務です。
ーKさんがCRIに入った理由は?
Kさん:大学卒業後、新卒で入社した会社は営業職でした。たまたま法学部出身者を対象に、株主対応のポジションを募集している会社があり、2社目としてそこに入社したのが現在に繋がるキャリアのスタートです。上場準備も兼ねて動いていた前任者の引継ぎからスタートし、役員と直接やり取りもしていました。今思えば、20代でいきなり経営に直接関係のある業務に携わることができたというのはラッキーだったなと思います。
これまでIT業界でIRや株主業務、経営企画の業務に携わってきたからこそ、その後の転職活動においても、同じ業界で経験を活かせる職種を探していました。その中で自社製品に強みがあり、今後も成長可能性があるなと思ったCRIに入社し、今年で6年になります。
ー開発出身のSさんがIR担当になってから印象に残っていることは?
Sさん:自分の場合は、開発出身だったからこそ最初は全部が目新しかったですね。予実管理(※)についても、これまで開発として取りまとめるKさんにいろいろ意見を言っていたけど、いざ全体の資料を作成する側に回ってみたら、これは難しいなと……。
資料も1回作ったら終わりではなく、社内に散らばっている情報をかき集めて、ずっと更新していかないといけない。その時だけ気合を入れて手作業でやれば良いものでもないですしね。今までごめんと思いながら(笑)会社として全体最適の方法を今も探っています。
また、これまでお客様へ製品のお話をたくさんしてきましたが、個人投資家の皆様との接点はなかったので、いろいろな声がきこえてくることが新鮮ですね。話す内容、話し方のトーンひとつとってもどうするかは難しいですが、興味深く取り組んでいます。
※業務分掌の見直しにより2025年現在、予実管理業務は経理・財務部が主幹となっています。
ーおふたりからCRIメンバーはどう見えている?
Kさん:入社当初は、全体の雰囲気はがつがつした感じはあまりなく、落ち着いているなと思っていましたね。当時はメンバー視点だったけど、今は経営会議にも出席し、役員とのやり取りも増え、経営陣の見る世界にも触れてきたから、最初の印象とは少し変わったかもしれない。けどベースの部分はあまり変わっていないかな。
Sさん:基本的に長く開発側にいた者からすると、日々の開発業務からインスピレーションを得て、どんどんやりたい事がでてきて、それをカタチにしていく手腕に長けたメンバーが集まっているなと。開発としてはそこが面白いところではあるけれど、上場企業としての責任を果たすことを考えると、何でも好き勝手やって良いわけではない。上場会社としての宿命と難しさを、経営企画・IR担当になって改めて感じています。
ー経営層とのコミュニケーションについて
Kさん:Sさんとは席も隣で、話しやすい関係性でもあるので、コミュニケーションはスムーズですね。会長、社長とは話題にもよりますが、それなりの緊張感をもってお話をすることもあります。担当役員(Sさん)にも、もう少し緊張した方が良いのかもだけど(笑)
Sさん:いや別にいいんじゃない(笑)
Kさん:Sさんは他役員とのやり取りはどんな感じですか?
Sさん:いやー、緊張するよね(笑)
会長、社長はもちろん話す機会も多いし、それなりに好き勝手話をさせてもらってはいますが。
自分や社長などCRI創業時からずっと一緒にやっているメンバーの間では、ある程度共通の価値観があるけど、違うルーツを持つ会長や社外取締役はベースとなる文化が違うから、自分が想定していないような意見がでてくることもある。文化が違う人達と話すのはそれなりに緊張感がありますが、刺激にもなります。
ーIRイベントを増やしているとのことだが、どういうことを意識してやっているか
Kさん:2023年10月からSさんが経営企画・IR担当役員に、自分も経営企画部長になり、新たな経営企画部として発足したタイミングで、今後の方向性をどうしようかと話し合いました。
実はここ数年、個人投資家の皆様向けには問い合わせに対して回答するのみで、ちゃんと戦略立ててIRをできていませんでした。この先の成長のため、個人投資家の皆様向けの施策を積極的にやっていくべきだよね、という方針がまとまりました。
また機関投資家の皆様向けにも、過去の説明と、この先1年くらいの未来の話しかしていなかったので、かねてからリクエストもいただいていた、「CRIは、この先どこに向かい、どういうようなことをして大きくなっていくのか」ということを示していこうと、24年6月に中長期の成長方針を発表しました。
機関投資家の皆様からの要望にこたえ、成長方針を示せたことは、新たな経営企画部として良いスタートを切れたかなと思います。その後の株価の動きを見ても、未来へ向かう当社をご評価いただけたのではないかと。
それ以降、事業報告会の開催回数や、個人投資家の皆様向けの説明会への参加を増やしたり、配当方針を明文化したり、株主総会の招集通知に「株主通信」という読み物を同封したりと、積極的な施策を進めています。
↑ 事業方針説明会が終わってほっとしたふたり
ーCRIの経営企画の理想の形とは??
Kさん:何かあった時に相談されるような部署でありたいですね。役員からも、まず経営企画部に聞けと示されるようになるのが理想かな。
Sさん:新規事業については、うちは技術の会社なので、開発マターで実現することが多いけど、技術について知見がなくても、チャンスを見つけることはできると思う。例えば、社外や世の中の情報をしっかり把握して、様々な社外の方と繋がって、ネットで検索した情報を集めてくるだけではなく、生の情報を集めて事業のタネを生み出せる経営企画部。そうなったらカッコ良いなと。
Kさん:その役割を担うには、現状メンバーも足りないですし、自分の視野も人脈も広げていかないといけないなと。
Sさん:業績の分析は、ある程度慣れてくると定型化してくる。だからこそ、分析したものをどう活かすかもう一段階上の目線にあげていきたいですね。開発や営業の現場から一歩離れている分、さらに会社を発展させられるきっかけを生み出せると良いなと思います。
Kさん:確かに。理想的には、経営陣の参謀役として、経営企画部を担うことができたらと思いますね。
ー今のフェーズでCRI入ったら、どのような良いことがありますか?
Sさん:CRIは幅広く色々なことをやっていて、役員とも近い距離で話せる環境。技術や事業は簡単ではないけど、面白いものをたくさん持っています。逆に偉そうな役員とかしこまった付き合いをしたい人は向いてないかも(笑)。
Kさん:ご応募いただく方のキャリアにもよりますが、まずはIRの領域から経験していただきたいと思っています。ゆくゆくは社内外の色々な状況を知って、経営企画の仕事をしていただく、そのきっかけとしてIR業務って最適だなと。IRって自社の事業、業績を理解し、いかに外にわかりやすく伝えるかというポジションなので。
時々カジュアル面談などで求職者の方とお話をさせていただく時に、もっと色々なことをやりたいのに、自分の業務の幅を広げられないという話を聞くのですが、やる気があって、自分の守備範囲を広げたいという方にとっては、当社は面白いのではないかと思います。
ー今後ステークホルダーに向けて、どういう発信をしていきたいですか?
Sさん:技術の会社だからこそ、技術ベースで情報を出して、面白い、気になる会社だと思ってもらいたいですね。セミナーで話す機会も、熱く楽しく話せたら良いなと思っています。
上場企業として利益率、成長性は絶対重要だけど、そこだけを見ながら仕事をしているわけではない。
現場が中身のある仕事をしてくれているので、そこに価値を感じてもらい、その結果、数字がついてくる形にしたいですよね。
Kさん:そういうCRIの成長可能性をもっと伝えていきたいですね。今まで技術的な問題で実現が難しかった製品やサービスが、CRIが相談を受けることで世の中に生まれたことって結構あるじゃないですか。これは本当にすごいことで、あらゆるお客様から評価されている技術力の高さはうちの大きな強み。
現状の株式市場ではゲーム関連銘柄と括られることも多く、まだまだ事業の全体像の認知度には課題があると感じています。だからこそ、色々なところに当社の技術が展開されている今の状況を伝えていき、企業価値をあげるのに貢献していきたいと思っています。