仕事と育児両立のリアル:パパ社員が語る本音と工夫 | 社員インタビュー
仕事と育児を両立するためには、現実的な工夫と制度の活用が欠かせません。周囲の協力を得ながら、フレックスやリモートワークを活用し、育児に向き合う当社のパパ社員4名が座談会を実施。育児中の苦労や喜び...
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当社に勤務する山下さん(仮名)は、お母さんが腰と右手首を同時に骨折するという大きなアクシデントに直面しました。通院や手術の準備、退院後のリハビリや日常生活のサポートなど、育児中の山下さんにとっては想像以上の負担。そんな中、彼女を支えてくれたのが、会社の介護休業制度と、理解あるチームの存在でした。もし、自分の身に同じことが起きたら…。そんな「ありえる日常」を追体験できるお話です。
山下さんのお母さんは一人暮らし。腰と右手首を骨折し、手術と入院が避けられない状況でした。もともと活動的な性格だったのが、思わぬケガで急に動けなくなってしまい、気持ちまで大きく落ち込んでしまったと言います。
山下さん自身にも小学3年生のお子さんがおり、夫のリモート勤務がいつまで続くか分からない状態でした。いざ介護となると、入院の付き添いだけでなく、退院後の食事・入浴・リハビリなどのサポートが必須。さらに、自宅から実家に通うとなると、片道1時間程度かかるため、家事・育児との両立は難しく、その上で仕事が続けられるのか不安になったと言います。
山下さんはインサイドセールスを担当しており、電話やメールを通じて顧客対応を行うポジションに就いていました。有給を使って必要な時だけ休むつもりでいましたが、上司や労務への相談をきっかけに介護休業制度の存在を知りました。
お母さんに会社を休んで介護するつもりであることを伝えたところ、最初は「そこまでしなくてもいいのに」と遠慮されていたそうです。しかし現実には、退院後の家事やリハビリなどを一人でこなすのは厳しく、誰かの助けが不可欠な状況でした。また、精神的な落ち込みが見られることも心配でした。そこで山下さんは自宅と実家を行き来しながらケアを続けるため、介護休業を取得して2か月ほど休むことを決めたのです。
山下さんのチームでは、担当顧客への連絡やフォローを分担しながら業務を進めているため、一人が抜けると他のメンバーに大きな負担がかかる可能性がありました。山下さんはできる限りの担当案件を自分で完結できる状態にしておき、引継ぎやメール対応の転送設定などを入念に行いました。また、休みの間は社内チャットで状況報告をするなど、こまめにコミュニケーションをとっていたそうです。
また、部長の清水さんはメンバーが減ってもパフォーマンスを上げるための工夫を怠りませんでした。個別フォローをしながら業務の優先順位を変更したり、目標達成のために今すべきことを明確にしてメンバーのモチベーション維持に努めたそうです。偶然にもメンバー全員が既婚者で育児中でもあり、家族のアクシデントを自分事に捉えて助け合いの空気が生まれやすい環境でもありました。
また、メンバーの「善意」に頼るだけではなく、評価制度にまで落とし込んだのもポイントでした。メンバーにはフォローした分を評価に反映することをコミットし、フォローする側もされる側も「もやもや」を持つことなく、気持ちよくやるべきことに集中できる対応をしたことも大きかったようです。
インサイドセールス部のリーダー大内さん(左)と部長の清水さん(右)
ちょうど年末年始を挟んでいたので、2カ月の休業はそこまで長くなかったと清水さんは言います。戻ってくる時期が見えていたので、メンバーも大変ではあったけど踏ん張ることができたし、こまめなコミュニケーションで山下さんの状況を把握していたため安心感があったということでした。また、復帰後は休みの間の分を取り戻すような勢いで頑張ってくれたのでとてもありがたいと感じたそうです。
こうしたチームワークのおかげで、業務への影響を最小限に抑えつつ、山下さんは介護に専念できました。
インサイドセールス部は、チームワークと達成力の高さが評価され、
バリューを体現するチームとして表彰された
(画像は表彰発表時のスライド)
もし介護休業を利用できなかったら、山下さんは仕事を辞めることを考えただろうと言います。お子さんの世話はリモート勤務をしていた夫が引き受けてくれたそうで、「家族が協力してくれたのでやっと成り立った」と語るエピソードは、介護において周囲の支えがいかに重要かを物語っています。チャットを通じてチームメンバーから寄せられる連絡や励ましの言葉も心の支えになったそうです。
親の高齢化や病気などは多くの場合、予測しにくいものです。そうしたときに、会社に制度や環境が整っているかどうかで選択肢は大きく変わってくると言えます。
休業制度だけでなく、リモートワークやフレックス勤務といった柔軟な働き方も、家族を支えるうえで大きな武器になるでしょう。社員が「もしもの時」でも安心して働き続けられる環境を整え、チームワークで支え合う姿勢こそが、当社の強みになっています。
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