こんにちは!法人向けにAI研修と伴走支援を行う株式会社AX(エーエックス)です。
代表の石綿文太(通称:ぶんたさん)に、AIと働く未来について深掘りするインタビュー連載。第2回のテーマは、「AI時代に活躍できる人材とは?」です。
AXはAI化を強力に進めて、既存の事業を26名からたった1名で回せる体制をつくりました。しかし、その一方で、新たなメンバーの採用もおこなっています。
AIで効率化しているはずなのに、なぜ新たな仲間を迎えるのか? そして、AIが当たり前になった今、活躍できる人・できない人の「決定的な差」とは何なのか?
ぶんたさんが「採用基準をゼロから見直した」と語る、その背景に迫ります。
AI化の先に「新たな壁」があった
―― AXはAI化で事業体制が劇的に変わりましたよね。既存事業が26名からたった1名で回せるようになったのに 、新たにメンバーを採用したのは、外から見ると「なぜ?」と不思議に思うかもしれません。
ぶんたさん: そうですよね、一見矛盾しているように聞こえるかもしれません(笑)。新たな仲間を迎える理由はシンプルで、AIを導入したことで、既存の業務が効率化された反面、これまでとはまったく別のスキルを持つ人材、つまり「AIを使いこなせる専門家」が新たに必要になったからです。今日は、AI化を本気で進めたからこそ見えてきたお話をできたらと思います。
―― AI導入前は、未経験の方をポテンシャル重視で採用していましたよね。
ぶんたさん: はい。ゼロからスキルを教えて、メンバーが成長し、できることが増えていく過程は、経営者として楽しいものでした。
ただ、同時に強烈なもどかしさも感じていて。育成にはどうしても時間がかかりますし、成長スピードも人それぞれです。会社としてはもっとスピードを上げたいのに、アクセルを踏み切れないジレンマがあって……
―― そこに、AIの波がやってきたわけですね。
ぶんたさん: まさに。「これだ!」と思い、一気に社内のAI化を推進しました。結果、生産性がものすごく上がり、少ない人数でも事業が回る体制ができたんです。でも、そこで新たな壁にぶつかりました。
―― 新たな壁、ですか?
ぶんたさん: 「AIは、その分野のプロフェッショナルにしか使いこなせない」という、とてもシンプルですが、ある意味シビアな現実です。
例えば、営業経験が全くない人に「最強の営業トークを作って」とAIに頼ませたとします。AIはそれらしいトークスクリプトを100個出してくれるかもしれません。でも、その中から「これは本当に顧客の心に響く」というものを選び抜き、ブラッシュアップする「目利き」ができなければ、宝の持ち腐れになってしまう。
AIの回答を評価する「軸」が人間側になければ、AIはただのおもちゃになってしまうんです。
―― なるほど。AIが出した答えを鵜呑みにしてしまうと…。
ぶんたさん: そうなんです。成果に結びつかないアウトプットを量産してしまうかもしれません。AIが便利だからこそ、間違った方向にアクセルを全開で踏んでしまう怖さがある。この落とし穴は本当に危険です。
―― そこで、「未経験者のポテンシャル採用は、AI時代においてかなり難しいのでは?」と気づいたわけですね。
ぶんたさん: この課題に直面した時、僕たちは採用基準をゼロから見直すことを決意しました。
AI時代活躍できる人材に必要な「2つの能力」はこれだ!
―― そこで、今日のテーマである「AI時代に活躍できる人材」につながるわけですね。ぶんたさんが見直した新しい採用基準、つまり「活躍できる人材」に必要な能力とは、具体的に何ですか?
ぶんたさん: 僕たちが今、何より重視するのは、シンプルに二つの能力です。特定の分野における、深い専門知識(ドメイン知識) と、AIから答えを引き出すための、「問いを立てる力」 。
―― かつてぶんたさんは、何よりも「素直さ」が大事だと考えていましたよね。
ぶんたさん: もちろん、その気持ちは今でも変わりません。でも、これからの時代は、知識を素直にインプットするだけでは足りないんです。
インプットした情報に対して、「待てよ、本当にそうか?」「なぜ、こう言えるんだろう?」と自分なりの問いを立て、AIに鋭い突っ込みを入れられるような「思考の体力」が求められます。
―― 問いを立て、考え続ける「思考の体力」。
ぶんたさん: AIは私たちが投げかける「問い」の質を超える答えは返せません。だからこそ、AIが出した答えを鵜呑みにするのではなく、AIを使いこなす側になるためには、AIの回答を超える本質的な問いを立て続けられるかどうかが、何よりも重要になるんです。
AI経営の逆説!?いま、アナログな手法に頼る理由
―― では、どうやって今の新しいメンバーと出会ったんですか?
ぶんたさん: 僕がやっているのは、実は一番アナログで、泥臭い方法かもしれません(笑)。それは、「人に直接会って、お願いして回る」ことです。
―― AIで経営を効率化しているのに、やっていることは真逆ですね!
ぶんたさん: そう(笑)。でも、AIで効率化を進めたからこそ、人との信頼関係こそが本質だと気づきました。
なぜなら、会社の未来を左右する「仲間集め」こそ、AIには決して真似できない、経営者である僕自身のコアな仕事だからです。
―― 確かに。
ぶんたさん: 本気でビジョンを語って「こういう人を探してるんです!」とお願いして回ると、不思議と皆さん「あの人いいかも」と力を貸してくれるんですよね。結果的に、信頼できる方からの紹介で、今の素晴らしいメンバーと出会うことができました。
何より嬉しい変化は、新しく入ってくれたプロフェッショナルの仕事ぶりに触発されて、既存メンバーの目の色が変わったことです。仕事へののめり込み方が変わり 、組織全体の「当たり前」の基準がグッと上がりました。これも、アナログな活動が生んだ最高の成果だと思っています。
「AIと働く未来」を、一緒に創りませんか?
―― 最後に、この記事を読んで「AI時代に活躍したい」と考えている方へ、メッセージをお願いします。
ぶんたさん: AI時代の採用基準というと、小手先のスキルや知識の話になりがちです。ですが、結局は「この会社で、この仲間と、面白い未来を創りたい」と心から思ってもらえるかどうか。その熱量で繋がれるかが全てだと、僕は信じています。
僕たちはこれから、メンバー一人ひとりが、自分専用の「AIエージェント」を率いるような、そんなプロフェッショナル集団を目指していきます。この挑戦に少しでもワクワクしてくれた方がいれば、ぜひ一度お話ししてみたいです!
AIを「使う」から「使いこなし、率いる」組織へ。AXは、“AIと働く未来の組織づくり”に本気で挑んでいます。
「代表・ぶんたさんに聞く!AIと働く未来のつくり方」第3回もお楽しみに。