「“なくてはならぬ”サービスをつくり、みんなの「こまった!」をなくす。その積み重ねで世界をよりよくする。」をパーパスに掲げているakippaには、さまざまなポジションで働く社員がいます。
そこで今回は、2024年11月にPdMとして入社した尾日向さんにインタビューを実施しました。
デザイナーからなぜPdMにキャリアチェンジしたのか?ピープルマネジメントはどのようなことを心がけているのか?など盛りだくさんでお届けします。ぜひ最後までご覧ください!
目次
デザイナーを志したのは小学生から。社会の状況から柔軟にキャリアをシフト
業務委託から正社員としてakippaにジョイン。プロダクトとメンバー、両方のマネジメントを担う
akippaには身の回りの困りごとを解決したい人が集まっている。そう実感したのは業務委託の時から
プロダクトの力もプラスして非線形の成長を目指したい。サービスの手触りを実感できるのは魅力
デザイナーを志したのは小学生から。社会の状況から柔軟にキャリアをシフト
—尾日向さんはデザイナーからキャリアをスタートされたと伺いました。デザインの道を目指されたきっかけやこれまでのご経歴を簡単にお伺いしたいです。
デザイナーを心ざしたのはかなり小さい頃で、当時はファッションデザイナーに憧れていました。ただ、小学 6 年生ぐらいの時に「もしかして、ファッションデザイナーって狭き門かも?」と思い始めたのが最初の転換点です。
デザイナーを目指すのであれば、広告やグラフィックデザイナーの方が現実的かもしれないと小学生ながらシビアに考えており、中学生にあがる頃には、就職するなら堅実に稼ぎたいという気持ちが強く、そこからはグラフィックデザイナーを志していました。
高校卒業後にデザインスクールで1年ほど勉強し、ポートフォリオなどを持参してデザイン会社の面接を受けていました。ご縁があってグラフィックデザインの会社にアシスタントとして入社し、細かな雑用から始めて、簡単な仕事から任せてもらうようになりました。
入社して大体4年くらい経ったあたりで、「そろそろ次のステップを目指したいな」と思い、転職を考え始めました。求人サイトを眺めていたところ、グラフィックデザイナーの求人が以前より減っていることに衝撃を受けました。
一方で、インターネットが盛り上がってきたこともあり、Webデザイナーの求人が多数を占めていました。「次はWebデザインのスキルがないと、デザイナーとして先細るかもしれない」と危機感を抱いたことを覚えています。
当時はWebデザインの経験は全くありませんでしたが、試しにサイバーエージェント子会社の面接を受けてみたら、なんとか選考を通過できました。面接では「Webデザインの経験がなくて自信がない」と正直に伝えましたが、面接官の方から「大丈夫。誰でもやればできる」と励まされた思い出があります。
派遣入社からスタートし、業務委託を経た後に正社員になり、アプリ周りのデザインを担当していました。
その後、自分が好きなサービスに携わりたいという思いから、クックパッドに転職しました。ユーザー体験を大事にする環境でさまざまなサービス開発を任せてもらいました。そこで得たユーザーインタビューの手法など、徹底的にユーザー視点を追求するサービスづくりの考え方は今でもとても役に立っています。
経営判断による大量離職が起こった際に私も退職し、その後は業務委託や大好きなロイヤルホストでのアルバイト、娘と14日間ののんびりアジア旅行などをして満喫していました。
業務委託から正社員としてakippaにジョイン。プロダクトとメンバー、両方のマネジメントを担う
–akippaのキャリアは業務委託からスタートされたと伺いました。業務委託としてジョインする前のカジュアル面談では、どのような印象を受けましたか?
akippaはWantedly経由のスカウトでお声がけしてもらいました。実は、以前からユーザーとしてアキッパを利用したことがあったものの、「駐車場のサービス」というイメージが色濃く、転職先として想定していませんでした。
実際に話を聞いていくうちに、「マーケットプレイス型のサービス」「人と人との繋がりを大事にしている」「社会課題の解決と身近な人の課題の両方を解決できる」点に強く惹かれていきました。
また、社員の方々がミッションやビジョンを自分の言葉で伝えてくれたことにも魅力を感じました。会社や上司から言わされているのではなく、本心で話していることに好感を持てたカジュアル面談でした。
—他社さまとのお取組みもあったなかで、なぜakippaにご入社を決められたのでしょうか?印象的なエピソードがあれば教えてください。
業務委託としていくつかの企業と関わりましたが、やればやるほどakippaのサービスにすごく興味が湧いてしまったので、最終的にはakippa一本で業務委託として働いていました。
akippaに正社員として入社を決めた理由は、やはり現在の上司である井上さんから「いまユーザー体験を考えられる人がアキッパには必要なんです」という熱意のあるオファーです。ただ、当時いろいろと家庭の事情もあり、「フルタイムで働く正社員になって大丈夫だろうか?」とどうしても100%の前向きな気持ちにはなれませんでした。
その気持ちを率直に伝えてみたところ、「正社員になっても柔軟な働き方はできるし、万が一働き方がマッチしなかったら業務委託に戻ることもできる」と言ってくれて「とりあえず、やってみて考えるか……」と思ったことを覚えています。
また、 業務委託の当時からPdMとして働いていましたが、一番近くで見ているメンバーの活躍を見ているPdMの私がメンバーのマネジメントができないのは、一緒に働いてるメンバーにとって損だと気づいたんです。その考えに至ったときに、「もう一度、正社員として働いてみよう」と気持ちが切り替わりました。
—デザイナーからPdMにキャリアチェンジを決めた理由や「実際に働いてみて感じたPdMの魅力」をお聞きしたいです。
クックパッドで働いていた頃から、自分で企画を考えてメンバーと一緒に確認しながらプロダクトを作りあげていくPdMに通じる役割を担っていました。デザイナーだけに留まらない役割が肌になじんでいましたし、会社としてもその動き方を評価してくれていました。
そして一番の転機はAIの登場ですね。冒頭の話にもつながりますが、「デザインしかできないデザイナーは今後食べていけない」と再び危機感を抱くようになりました。
上流工程でデザインの指示を出したり、プロダクトの価値を形成したり、またコミュニケーションの中で課題を発見したりなどに強みがないと今後のキャリアを形成しにくくなると考え始めました。
akippaからお声がけいただいたときに、ちょうどPdMのポジションが空いていることもあり、「せっかくならデザイナーではなくPdMとしてチャレンジしてみない?」と声をかけてもらいました。デザイナーとしてのキャリアはそれなりに積んでいたので、いい機会だし新しいチャレンジをすべきだと思いました。
PdMの魅力に関していうと、決裁権が大きい点でしょうか。「こうすればサービスはもっと良くなる」と思うことに対して、自分自身で決断できるのは、責任は伴うもののすごく楽しいです。
現在は、駐車場を貸し出してくださる個人のオーナー様向けサービス「オーナーモード」を一任してもらっています。2週間サイクルのスプリントを回していますが、みんなで前進している感覚がワクワクします。
—業務のなかで決断する際にどのようなことを判断材料にされていますか?
決断をするうえで大切にしているのは、定量と定性、そして経験です。定量で判断できるならデータに基づいて決断しますし、これまでやってきた仕事もヒントになることが多いです。
例えば「ボタンサイズが小さくても、とにかく流量の多いページに動線を置くことで大きく数字が動いたことがあるから、アキッパでも試してみようかな?」など過去の成功体験を横展開できないか考えています。
あとは日頃から判断材料をとにかくインプットすることでしょうか。「インプット」と聞くと一見、机に向かった学習だけだと認識されがちですが、日常で感じたことを「仕事で応用できないかな?」と考えを巡らせてみることも大切だと思います。
例えば、我が家ではシルバー人材センターに家事代行をお願いしています。公益法人が運営しているシルバー人材センターは、「働いて収益を得たい」よりも「誰かの役に立ちたい」という意欲が高い60歳以上の高齢者による地域社会の貢献を目的としているそうです。
この「誰かの役に立ちたい」「やりがいを感じたい」はアキッパのオーナー様にも通ずるものがあると考えています。
例えば、オーナー様の自宅駐車場が空いていたとしてもオーナー様に困りごとは発生しません。それでもオーナー様が空いている土地を貸し出してくださる理由をお聞きすると、「誰かの役に立つのが嬉しい」「困っている人の助けになると、やりがいにつながる」という声が非常に多いです。
もちろんお小遣い稼ぎが目的で登録してくださっている方もたくさんいらっしゃいますが、それと同じくらい「困っている人を助けたい」という動機でオーナーになってくださる方も多いです。
そのうえで、「誰かの役に立ちたいと考えている方に、どうすればアキッパを知ってもらえるだろう?」と思考を巡らせる中で、シルバー人材センターに登録している方を想像してみると、ヒントになる気がします。
「そのような人たちは日常の中で、どういった媒体に触れているのだろう?」「スマホは持っているだろうけど、新しいサービスを自らスマホをつかって発掘するのはハードルが高そうだなぁ」といった感じです。
IT系のサービスの認知度を高める際、現在はWebが主流のイメージですが、もしかしたらアキッパオーナーのターゲットの一部はポスターやチラシなどの紙媒体に触れる機会のほうが多いのかもしれません。
そういったことを常日頃から考えておくと、ある時バチッとアイディアがはまるときがあります。
—プロダクトのマネジメントだけでなく、組織のマネージャーとしてピープルマネジメントもご担当されていると伺いました。ピープルマネジメントの面白さもぜひお聞きしたいです。
やはりメンバーがどんどん成長していく過程が一番面白いですね。さらに、メンバーの成長によってチームの出力が明らかに上がっていくこともやりがいにつながっています。
現在は、エンジニア4名、デザイナー1名の合計5名(※2025年7月時点)をマネジメントしています。
半年前と比べると、 2週間のスプリント期間内にできることの量が増え、さらに幅も明らかに広がっていて、メンバーの成長をダイレクトに感じています。
例えば、デザイナーが実装も含めてPDCAを一人で回せるようになったり、iOSエンジニアがバックエンドのタスクにトライしているように、各メンバーが少しずつ自分の領域から一歩前に進むことで、カバーしあえることが増えてきました。
また、現在はチームメンバーそれぞれ異なるプロジェクトのPMに就いています。例えば、新規でご登録されたオーナー様の「初めての予約が入るまでソワソワする」というご意見をもとに、「どのようにしたら楽しく待ち時間を過ごせるかプロジェクト」をデザイナーが担当しています。マネジメントを担当する私は、メンバーの後方支援や困っているときの相談相手を担っています。
ただ、最初からこのような形でマネジメントをしていたわけではありません。むしろ、以前までのakippaは社内受託気質が色濃かったように思います。
奥ゆかしくてシャイな方が多く、「エンジニアなのにここまでやっていいのかな?」「どこまで自分が入りこんでいいかわからない」とどこか遠慮してしまう人が多い印象を受けました。
しかし、プロダクトを育てるためには、一人ひとりのオーナーシップが必須です。マネージャーに就任した際、「メンバーのオーナーシップを育て、プロダクト開発を進められるようにしたい」と強く思いました。
転機となったのは、新しくメンバーが加わったことですね。新たに加わったメンバーは前職でも一緒に働いていたことがあり、自然と「エンジニア自身が要件定義を書いて、スケジュールも考案しながら実装する」動きができていました。
それに良い意味で引っ張られる形で、残りのメンバーも同じような動きができるようになりました。新たなメンバーが入ってきてくれたことで、「ここまでエンジニアが担当していいんだ」「ちゃんと評価してくれるんだ」と理解が進むと同時に心理的安全性が担保され、周りも安心してチャレンジできる環境になりました。
akippaには身の回りの困りごとを解決したい人が集まっている。そう実感したのは業務委託の時から
–尾日向さんから見て、akippaをひと言で表すとどのような会社だと思いますか?その理由もあわせてお聞かせください。
「誰かのために、一生懸命困りごとを解決しようと奮闘している人たちが集まっている会社」というイメージがあります。
例えば、課題にぶち当たったときは気軽に相談にのってくれたり、「〇〇さんに聞いてみるといいよ」とアドバイスをもらったりしたことは数え切れません。誰かが困っていたら絶対に助けてくれる風土があります。
また、直接業務とは関係ありませんが、東京オフィスのゴミを施設の方が回収しにきてくれた時も、「ありがとうございます。お願いします」と社員一人ひとりが声をかけていて、初めてその瞬間を目にした時は驚きました。そういった一見小さなことでも、当たり前にできているのは素晴らしいなといつも思っています。
オフィスに居るときに漏れ聞こえてくる商談のオンラインミーティングも、ホスピタリティの高い提案が多く、「アキッパの営業の方、すごいなぁ」と感動しています。
—SNSなどで「スタートアップで働いていると育児との両立が難しそう」と目にすることがあります。尾日向さんもご入社前は同様の不安を抱えていましたか?
たしかにそういった声を耳にすることも多いですね。ただ、スタートアップとひと口に言ってもピンキリだと個人的には考えています。本当に設立したばかりで、「正直ワークライフバランスなんて言ってられない!」というベンチャー企業も世の中にはあると思います。
一方、akippaは「スタートアップマインドを持った中堅会社」というほうが個人的にしっくりきますね。10年以上も一つのサービスを運営していますし、資金調達の面からもコーポレートは安定しています。
また、業務委託時代から一緒に働いていたメンバーが「家庭の都合で早めに帰ります」「保育園のお迎えに行ってきます」とフランクに話していたので、自分の目で見た安心材料があったからこそ、そこまで大きなギャップはありませんでした。
—仕事と家事・育児を両立させるために工夫されていることや、活用されている会社の制度などはありますか?
家事のアウトソーシングでしょうか。先ほどお話したシルバー人材センターのほかに、水回り掃除を月に二回ほど外注しています。
実は家事が本当に苦手で、片付けているつもりが散らかっていくこともしょっちゅうでした。苦手で時間がかかってしまう家事は部分的に外注し、自分は仕事に専念したり、子どもと過ごす時間を増やしたりした方が満足度が高くなると判断しました。
会社の制度でいうと、フルフレックス制度や在宅勤務制度はもちろん活用しています。出社の割合でいうと、月に2回程度です。チームで出社日を設けているわけではなく、用事があれば東京オフィスに出社しています。フレキシブルな環境も働きがいを後押ししてくれていると考えています。
—より働きがいを求めるとしたら、どのような制度が理想だと思いますか?「既存の制度をアップグレードしてほしい」もしくは「◯◯という新たな制度を導入してほしい」など何でもお聞きしたいです!
プロダクトを成長させるための業務以外の効率化をもっとできるといいですね。例えば勤怠管理や経費精算、新しいAIを使用する際の申請などです。
些細なところですが、そうした事務作業の手間をもう少し省けると本来の業務に集中しやすくなるのでぜひ検討してほしいです。
プロダクトの力もプラスして非線形の成長を目指したい。サービスの手触りを実感できるのは魅力
—今後、akippaでどのようなことに挑戦したいですか?可能であればプロダクトマネジメント面、ピープルマネジメント面の両方の観点からお聞きしたいです。
現在すでに新しい挑戦の真っただ中なので、今後もその挑戦を続けていきたいです。
PdMもこれまでのキャリアの中で初挑戦ですし、先ほどお話したオーナーモードのアプリ機能で目標数値に届けるためのハードルが高い挑戦も継続しています。一つひとつ積み重ねながら、しっかり成果につなげていきたいです。
ピープルマネジメント面でいうと、引き続きメンバーの成長を見守ることでしょうか。そのためにも、すごくいい動きをしたメンバーをとことん褒める時間を設けています。
「自分の行動が誰かの役に立っている」という実感は、案外持ちにくいものです。誰だって褒められたら嬉しいし、「もっと頑張ろう」と思えるじゃないですか。現に私自身も褒めたら伸びるタイプだと思っています。
そういった意味でも、真正面から褒める・感謝を伝える時間を定例ミーティングでも多く取り入れていますし、メンバー同士からも自然と出てくるような仕組み化も行っています。
—最後に、現在のakippaにジョインする魅力やメリットを教えてください。一方、課題に感じられていることがあれば率直なご意見を伺いたいです。
前提として、特に大きな課題は感じていません。目の前にある課題は自分が動けば解決できるものなので、「ハードルの高さをさほど実感していない」が正直な感想です。
例えば、「AIの活用をより促進したい」という課題に関しては、社内でAI相談会を設けるなどの取り組みをスタートしているので、徐々に良い方向へシフトしていくと考えています。
akippaにジョインする魅力は、やはりサービスが素晴らしいことです。前職の経験から言えることですが、CtoCモデルでの黒字化は相当ハードルが高いです。
それがプロダクトのみの力ではなく、営業やCSの力でここまで到達できたことに驚くとともに、さらにプロダクトの力をより加速させれば、非線形の成長を目指せると思いますし、実現可能性を大いに感じています。
また、ユーザー様と一緒にサービスを作れる手触り感でしょうか。私はオーナー様に話を聞く機会が多いのですが、アキッパのサービスを応援してくれる方や一緒にアキッパを作ろうとしてくれる方ばかりで本当にうれしく思います。
そういった方々とコミュニケーションを取りながらサービスの成長に貢献できるのは、すごく大きなメリットだと考えています。5年後、10年後のakippaの未来をコアから作りたい人には非常におすすめの環境ですね。
今回は、デザイナーから未経験でPdMとして入社した尾日向さんにお話を伺いました。
特に印象的だったのは、「各メンバーが少しずつできることを増やした結果、アウトプット量が格段に増えた」と話してくれたことです。まさに、非線形の成長を目指しているakippaならではのエピソードでした。
akippaでは「“なくてはならぬ”サービスをつくり、みんなの「こまった!」をなくす。その積み重ねで世界をよりよくする。」というパーパスに共感してくださる方を歓迎しています!お気軽に「話を聞きに行きたい」ボタンからご連絡ください。
皆さまとお会いできることを楽しみにしています!