“食”と人が好き。それが私の出発点 前編 代表取締役社長 田丸玲奈
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幼少期から料理の道へ
小さいころから、お菓子作りが好きでした。自分が作ったもので家族が笑顔になる瞬間が嬉しくて、「将来は料理研究家になりたい」と本気で夢見ていました。そんな中出会ったのが、ABCクッキングスタジオ。「世界中に笑顔のあふれる食卓を」という理念に惹かれ、迷わず入社を決めました。人と話すこと、楽しませることが大好きな性格も手伝って、レッスンの現場では、生徒さまの笑顔にやりがいと喜びを感じる毎日でした。
ゼロからイチをつくる海外挑戦の日々
転機となったのは、海外勤務へのチャレンジでした。
中国語も英語も満足に話せない私が大丈夫なのか、でも、それ以上に、海外への好奇心と新しいことをチャレンジして成長したいという気持ちでチャレンジを決めました。最初に赴任した中国では、エリアマネージャーとして、新店舗の立ち上げから業績改善、現地スタッフとの対話まで、多くの“ゼロ”を“イチ”に変えていく仕事に取り組みました。もちろん、簡単なことばかりではありませんでした。文化の違い、価値観の違い、日本では当たり前だったことが全く通じない現実。でも、「食」という共通言語が、人と人の心をつなげてくれる場面に、何度も助けられました。
その後も、香港、シンガポール、バンコク(出張では台湾、インドネシア、ニューヨーク)と各国を旅人のように渡り歩きながら、新たな店舗の立ち上げに関わる日々。スタッフの採用や教育、制度設計、商品開発まで、まさにゼロから事業を築いていくプロセスを何度も経験しました。そして、28歳。私は海外現地法人の代表取締役社長という大きな役割を任されました。その瞬間、自分の中でスイッチが入った感覚がありました。ここからが**「第2の人生のスタート」**だと。現場に立ちながら、自分で考え、判断し、動くこと。異なる言語や文化を越えてチームをまとめ、目標を達成していくこと。すべてが挑戦で、すべてが学び、毎日ギリギリで生きていました。(笑)
「食×人材」の未来へ。ABCスタイル始動
2019年、私は日本に戻り、グループ会社のABCスタイルという新たな挑戦に飛び込みました。
そこには、「食」と「人」という、私が最も大切にしている2つの軸がありました。
ABCスタイルでは、食のエキスパートたちの力を活かして、企業の課題を解決する**“食の総合人材サービス”**を提供しています。一人ひとりの働き方を尊重し、誰もが「自分らしい人生」を歩めるような環境をつくることが、私のミッションです。