※こちらの投稿は実際にあったエピソードを耽美的・ポエティックに書いたものです。
四国の老舗パチンコ企業。
新卒採用に1,000万円を投じても、採用ゼロ。
初回打ち合わせで、社長は静かに言った。
「偏見には、もう勝てんのかもしれん。」
その一言が、すべての始まりだった。
私たちは“普通のやり方”をやめた。
求人の冒頭を全面改稿し、仕事の定義そのものを変えた。
「玉を流す接客」ではない。
「台の音とお客様の感情をいちばん近くで扱い、売場を設計する仕事」だと定義し直した。
説明会の始まりも変えた。
“玉”の話ではなく、“データ”から始める。
島ごとの稼働、動線、景品回転の3指標。
1年目が動かせる数字を、具体的に見せた。
「入社30日で、ここまで任せる。」
そう宣言した。
写真も変えた。
笑顔の集合は封印し、
開店前15分の静けさ、
赤ペンで島図に印をつける手元、
カウンター越しの真剣な目――。
“熱”ではなく“温度”の伝わる画だけを選んだ。
誠実さだけを、画に込めた。
その挑戦が、何を変えるのか。
まだ誰にもわからなかった。
…後半に続く。