関西学院大学 / Kwansei Gakuin University / 商学部・マーケティング
アイリスオーヤマ様との商品開発プロジェクト
私は、石淵ゼミで参加した産学連携プロジェクト「Sカレ(Student Innovation College)」において、アイリスオーヤマと連携した新商品開発に取り組みました。テーマは「持ち運びたくなるモバイルバッテリーの提案」であり、私は市場調査からターゲット設定、消費者インサイト分析、企画立案までを担当しました。 プロジェクト当初、市場には既に多くのモバイルバッテリーが存在しており、単なる機能改善では差別化が難しいという課題がありました。そこで私は、「性能」ではなく「持ち歩きたくなる理由」に着目し、特に10〜20代女性の“推し活”文化に注目しました。ライブやイベントに参加するファンにヒアリングを行った結果、「スマホの充電が切れる不安」だけでなく、「推しを日常的に持ち歩きたい」「現場で写真映えするアイテムが欲しい」という感情的価値が存在していることを発見しました。 このインサイトをもとに、メンバーカラーや写真を自由にカスタマイズでき、アクリルスタンドを立てられる機能を備えた“推し活応援モバイルバッテリー”を提案しました。単なる家電製品ではなく、「推し活体験を拡張するアイテム」として価値を再定義した点が特徴です。 また、企画段階では商品のアイデアだけでなく、「なぜ売れるのか」というマーケティング戦略まで徹底的に検討しました。ターゲット分析や競合比較に加え、SNS上での拡散性やファンコミュニティとの親和性も踏まえて企画をブラッシュアップしました。さらに、販路や実現可能性を高めるために、HMVなどエンタメ領域の企業への提案・意見交換も行い、実際の市場導入を見据えた検討を進めました。 議論が行き詰まる場面もありましたが、班員と何度も話し合いを重ね、消費者視点に立ち返りながら改善を続けました。その結果、最終的な商品化には至らなかったものの、企業担当者からは高い評価を受け、来年度以降の商品化候補として継続検討される可能性も示されました。学生のアイデアとして終わるのではなく、実際の市場投入を前提に議論が進んだことは、大きな経験になりました。