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「テクノロジーで、もっと優しくて、もっと面白い世界へ」世界初のサービスやプロダクトの開発をしながら、日々思うこと。

2020年8月25日 テレビ東京「ガイアの夜明け」で放映された、WHILL株式会社による、羽田空港での自動運転パーソナルモビリティの世界初の実用化。
コロナ禍の中、前倒しでの開発、実験や、在宅勤務などのハードルにも負けず、期限内の導入を実現させたWHILLの一人ひとりには、「サービスを世の中に出す」ことへの、執念とも言うべき強い思いがありました。それぞれのストーリーをお届けします。

河原圭佑  Keisuke Kawahara

筑波大学で制御工学や情報工学を、大学院ではHCI(ヒューマンコンピュータインタラクション) を学ぶ。2018年 新卒でSonyに入社。2019年2月からWHILLに入社し、パーソナルモビリティのUI、UXなどを中心に担当。

「テクノロジーで、もっと優しくて、もっと面白い世界にしたい」

―WHILLにはいるまでを教えて下さい。

小さい頃から工作が好きでした。何かを面白いものを作って、誰かに見せた時、その人の目がキラキラ輝くのが嬉しくて、どういうものを作れば、人を感動させることができるのかと考えながら、工作に没頭していました。


根はあまり変わらないまま、時は経ち、大学に入学し工学部に入りました。専門は制御工学や情報工学などで、課外活動でロボコンや趣味のデバイス開発等をしていました。

大学生になっても小さかったときと同じように、何か面白いものを作って、誰かに見せるのが好きでした。見てくれた人の目がキラキラ輝いて、その人の中で何かがアップデートされたような瞬間を見るのがとても嬉しく、コンペティションに作品を展示したり、落合陽一先生の研究室に共同研究生としてお手伝いさせてもらったりして、色々な展示の機会をもらいました。

大学で工学を勉強しながら、自分の作りたいものを作るのはもちろん楽しくて、充実していたのですが、このまま自分の満足のためだけにものを作っていて良いのか、というモヤモヤも少しありました。もっと誰かの役に立てるようなものづくりをしたいという気持ちが強くなっていた時期が何故かありました。

そんな時に、ある出来事に遭遇しました。

駅で、白杖を持った方と歩きスマホをしている方がぶつかって転びそうになっている場面を見かけたんです。

その時、自分は、なぜスマートフォンにはこんなにもテクノロジーが詰め込まれているのに、白杖はただの木の棒なのだろうか。と、その時感じたのです。

そして、何か困っている人に、テクノロジーのスポットライトを当てて上げたら、どうなるのだろうと思うようになりました。

そう思って、大学の教授に直接お願いして早い段階から、自主的に大学の予算を取って、障害者支援のデバイスやシステムの研究をやらせてもらっていました。

誰かをワクワクさせるような面白いものを作りたいという気持ちと、誰かの役に立つものを作りたいという気持ちが強くなっていた。そんな感じの大学生でした。

そして、20歳になったとき、この「テクノロジーで、もっと優しくて、もっと面白い世界へ」というのを自分の生き方にしたいと自分の中で密かに決めていました。


開発したロボット白杖。他にも成果が評価され、卒業時には学長表彰も受賞

新卒ではソニーに入社したんですよね。

就職活動をするときに、自分の技術力をもっと磨きたいというのと、やっぱり人をワクワクさせるようなプロダクトの開発に携わりたいと思って、ソニーにエントリーしました。

当時のCEOだった平井さんが「ソニーのミッションは感動を届けることだ」と言っていて、この会社で働きたい。と思いました。

ソニーでは、研究開発の次世代商品開発の部署に配属されました。

基礎研究というよりも、応用的な分野で商品開発に近い部署だったので、UXに関する仕事 や サービス/プロダクトの提案など、色々な経験をさせてもらいました。

学生の時は、半ば感覚的にやってしまっていたプロダクトの企画や、UXに関する考え方などを効率的に/言語化しながらできるやり方など、多く学ばせてもらえました。

チャレンジする時のリスクより、チャレンジしない時の機会損失のほうが大きい

そんな中なぜWHILLに転職したのですか?

もともと、自分がなぜメーカーに就職したかと言うと、チームで ものづくりがしたかったかというのがありました。大学の研究室では、一人で研究することが多いので、どうしても一人の限界を感じます。チームで一つの価値を作りあげるのをやってみたいなというのが、就職しようと思った決め手でした。

ただ、社会人になって少し経って、だんだんと世間との距離感に違和感を覚えるようになりました。大きい会社で大きい組織だと、どんな会社でもスピード感が失われていくものだと思います。ソニーには、面白い人がいっぱいいて、勉強させてもらえる部分もかなり多くあって、毎日が楽しかったのですが、自分が所属していたのが研究開発の部署だったというのもあり、世の中にものが出てくるまでには時間がかかる印象を感じました。

大学で落合先生の研究室で色々な展示の機会を頂いたり、自分の研究で作ったデバイスを障害者の方に使ってもらっていたりしたりしていた時の感覚と、社会人になってからの感覚にかなりギャップを感じてしまいました。

こういった違和感とモヤモヤを感じていた時に、知人に誘われてWHILLに遊びに行くことがありました。

WHILLで色々な人と話してみて、自分と似たように、製品やサービスを世の中に出したいと本気で思っている人が多いと感じました。今の自分の上司である白井さんも元ソニーで、会って話してみると、共感するところがとても多かったです。

ただ、転職するかは正直かなり迷っていました。

せっかく新卒でソニーに入ったのに、1年も経たずにやめてしまっていいのか?という気持ちもありました。ベンチャーに行ったら、毎日忙しすぎて付いていけなくなるんじゃないか?という不安もありました。

しかし、ここで、チャレンジしないことを選んだら、一生チャレンジできなくなるような、何となくの強迫観念が自分の中にありました。WHILLに飛び込んで、世界を驚かせるようなプロダクトの開発に携われたら、どれだけ楽しいか。どんな経験ができるのか。WHILLは僕のやりたかった、「テクノロジーで、もっと優しくて、もっと面白い世界へ」を実現できる場なんじゃないか。そう思って、WHILLに入社しようと決めました。社会人10ヶ月目のことでした。