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ウエディングパークが運営する、フォトウエディングのクチコミ情報サイト「Photorait(フォトレイト)」は、FacebookやInstagramなど、SNSの普及に伴って結婚写真の見え方や考え方が少しずつ変わり始めていた2015年1月に誕生しました。今や、結婚写真は「親や親族に見せるためのもの」から「カップル自身がこだわりを持って撮影を楽しみ、シェアするもの」に変わり、さらには、エンゲージフォトやファミリーフォトなど様々なニーズが生まれています。
今回は、2020年1月に事業スタートから5周年を迎え、掲載店舗数・クチコミ数・UU数も成長を続けるPhotoraitの事業責任者である小林さんに、Photoraitのビジョン・ミッション・バリュー、そしてチームについて聞いてきました。
プロフィール:小林 司忠/社長室室長 兼 Photorait事業責任者
幼少期からサッカーを続け、大学では4年時に大学サッカー日本一に。新卒入社で旅行会社に就職し2年半営業を経験。ハネムーンを担当した時に、お客様の想い入れや幸福感・満足感を他の旅行以上に感じ、「幸せに繋がる」領域でチャレンジし続けたい、そして若くてもチャンスのある会社で成長しキャリアを積んでいきたいと考え、2008年ウエディングパークに入社。
ウエディングパークサイトの営業を担当し、2011年からは大阪・金沢・岡山営業所の立ち上げを経験し、西日本のエリアマネージャーに。2015年からはPhotoraitの営業責任者となり、2017年にはPhotoraitの事業責任者に。2018年、Photoraitを含む新規事業群が所属する「社長室」の室長に就任し現職。
Photoraitが、ユーザーとクライアントに与えられる価値とは?(バリュー)
ーーPhotoraitのサービスについて教えてください。
Photoraitは、2015年にローンチした、フォトウエディング・前撮りなどの撮影スタジオ・サロンを検索できるクチコミ情報サイトです。現在、全国で約450店舗の掲載があり、日本初・国内最大級のポータルサイトです。
最近「結婚式は挙げないけれど、結婚写真を残したい」とか「結婚式のグッズに婚礼衣装姿の写真を使いたい」などの理由で、フォトウエディングや前撮りを希望される方が増えています。
でも、フォトウエディングは他の人が撮影するシーンに同席・参列することができないことから、結婚式と違って事前に経験することができず、いざやろうと思っても、どうやってスタジオを探すのか、どうやって撮るのか、どんな風に仕上がるのかなど、イメージ出来ないことが多いんです。
だから、それが想像出来るような情報を提供して、「フォトウエディングってこんなにいいんだ!」と思ってもらえるように、まずはフォトウエディングの情報を正しくユーザーに知ってもらうことを目指しています。
ーーPhotoraitが誕生したことで、何か変化の手ごたえはありますか?
フォトウエディングや前撮りをしたいカップル・そのサービスを提供する企業の双方にとって、フォトウエディングの選択肢が大きく広がったことですね。
Photoraitが誕生するまでは、フォトウエディングや前撮りに特化したポータルサイトはありませんでした。なので撮影したいと思ったら結婚式場から紹介してもらったり、自分で1件ずつ探したりしなくてはならず、ニーズも高くありませんでした。Photoraitは、ユーザーにとってはフォトウエディングに関する情報を知ってフォトスタジオを発見するプラットフォームになり、それがクライアントであるフォトスタジオにとってのビジネスチャンス・集客に繋がりました。
ーー先日行ったWedding Parkサイトのユーザーインタビューでも、インターネット検索でPhotoraitに出会って、スタジオ探しから撮影のアイディア探しまで活用するヘビーユーザーになったという方がいらっしゃいました!
ブライダル業界におけるフォトウエディングのあり方や立ち位置は、この4年で明らかに変わったと感じています。
事業がスタートした当時は、“フォトウエディングが「ナシ婚」を増やすんじゃないか”、“結婚写真だけに注力するのは難しい”という意見が多かったんです。ところが今では、“どうやって集客をしたらいいか”、“フォトウエディングの事業を始めたい”といった相談をいただくことも多くなり、ウエディング企業からのニーズの高まりを感じています。
フォトウエディングは、結婚式前だけでなく、「ナシ婚」だった方が、数年後に「余裕が出来たから」とか「子どもと一緒に」、「結婚記念日に」といったタイミングでの利用もありますし、インバウンドやLGBT、ソロウエディングなど、特にフォトウエディングに魅力を感じるという利用者も増え、フォトウエディングもニーズが多様化しています。
※ナシ婚…結婚した際に、挙式・披露宴を行わないこと
※ソロウエディング…ウエディングドレスや白無垢などの結婚衣裳を着てひとりで写真撮影などを行うこと
Photoraitが目指すこと(ビジョン・ミッション)
ーーPhotoraitが目指すビジョンを教えてください。
「フォトウエディングでブライダル業界をイノベーションし、日本の結婚写真の価値水準をあげる」という意義目標(最終的に実現したい抽象的な状態や影響を示した目標)を掲げて、「日本→インバウンド→アジア→世界、4つの軸でマーケットシェアを押さえる」というロードマップを持っています。今は日本のマーケットシェアを押さえるというフェーズです。
ーーなぜその意義目標を掲げているのでしょうか?
結婚しても結婚式を挙げない「ナシ婚」が約半数という現状を変えなければいけないという思いが背景にあります。
結婚式は人生で何度も体験できないライフイベントで、人生のなかで最も幸せを感じられる瞬間のひとつだと思います。様々な事情があって「ナシ婚」を選択した方であっても後悔している人が実は多いんです。費用面などで挙式・披露宴という形式での結婚式を選択しないカップルがいるのも事実ですが、そこで、新しい結婚式という位置づけで、2人が結婚した証としてフォトウエディングを行ってほしいんです。そして、挙式・披露宴と同様にスタンダードにしていきたいと思っています。
もしかしたら、それをきっかけに「結婚っていいな」と再認識して、「せっかくだから家族を呼んで結婚式がしたい」と挙式や披露宴をするきっかけになるかもしれない。「まずは調べてみたい」という変化が生まれてほしい、と考えています。
ーー日本の結婚写真の価値水準をあげるとは、どういうことでしょうか?
日本では、「広告写真」のコンテストは有名なものがありますが、「結婚写真」のコンテストは、世間一般にはあまり認知されていません。人生に一度の「結婚写真」は、他には代えがたい価値のあるものだと知ってもらいたいんです。
ーーロードマップには海外展開についての話がありましたが、海外ではフォトウエディングはどういった位置づけなのでしょうか?
例えば、同じ東アジアの韓国や中華圏ではニーズが非常に高く、挙式よりも写真にお金をかけるカップルも多いほどです。広大な敷地を持つフォトスタジオがあったり、結婚式場のホワイエを美術館のように自分達の結婚写真でいっぱいにすることがステータスになっていたり。沖縄や京都でのフォトシューティングも人気です。日本でもそんな風にフォトウエディングの価値を上げることでブライダル業界を盛り上げていきたいんです。
また、世界から見た日本のフォトグラファーの価値も高めたいと思っています。世界的に活躍する日本人のウエディングフォトグラファーが少ないという課題をフォトウエディング業界の方々からよく伺います。各国の代表が集う結婚写真のアワードでも、日本人が評価されることは多くないそうです。そこで、フォトウエディングに関する多くの情報が集まるPhotoraitで、フォトグラファー同士が切磋琢磨し、業界全体のレベルや価値を向上させて「日本のフォトグラファーに撮ってもらいたい」と海外の方から見てももっと魅力あるものにしたいと思っています。
日本で結婚写真を撮ることのステータスが上がれば、それを目指す人・スキルを向上させたい人も増え、よりカップルの結婚写真に対する満足度も高まる。そんな好循環を生み出せるのは、フォトウエディングに特化したPhotoraitだからこそ。その使命を果たす責務があると思っていますし、日本の結婚写真を世界にも広めていきたいと思っています。
Photoraitをつくるチームとは?
ーー最後に、そんなPhotoraitを作っているチームのことを聞かせてください!
新しいことに挑戦しようという意欲の高い、アツいチームです。
意義目標やロードマップを「チームみんなで達成したい」と本気で向き合って、一人ひとりが主体的に行動や発言をしてくれています。未来の話をすることも多いですし、アツい議論になることもあります。
個人で見た時は、パッションで動くタイプと、論理的に考えて動くタイプの両方がいますが、共通しているのは「チームのために」「誰かのために」という貢献心を持っていることですね。作り手のメンバーはBtoCのWebメディアを作っていたりブライダル業界での経験があったり、営業は異業界での経験があるメンバーも多く、それぞれの経験を活かして活躍してくれています。
ーー職種や個性の異なるメンバーとのチームづくりで意識していることはありますか?
事業やチームの今後について、全員で会話する場を定期的に設けることです。定例のミーティングもありますし、四半期の中間では、事業や組織についてディスカッションする「中締め会」を行って、そのあとに全員で飲みに行っています。今後も事業成長の中で新しいメンバーが増えていくと思いますが、どんなに組織が大きくなっても、全員で目線を合わせて議論を交わす時間は大切にしていきたいですね。
フォトスタジオで撮影したチーム写真(2019年8月)