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「コンサルティングって、なんだか難しそう…」「AIって専門知識がないと無理かな…」そう思っていませんか?
今回は、入社3年目にして新規事業の経理AIエージェントを牽引する、 コンサルティング部の奥泉さんにインタビューしました。AIが普及する今、コンサルタントに求められる「いち早く価値を届ける」ことの重要性や、仕事の面白さ、そして成長の秘訣を探ります。
<プロフィール>
2023年3月、千葉大学工学部情報工学科を卒業。
2023年4月にTOKIUMに新卒入社。契約締結後のお客様にシステム設定の要件定義、運用提案等のコンサルティング業務を担当。2024年9月からチームリーダーとしてメンバーのマネジメントにも従事。
「いち早く価値を届ける」ことが重要に、AI時代の導入コンサルに求められること
── まず、奥泉さんの現在の業務内容について教えていただけますか?
私は新卒でTOKIUMに入社して3年目になります。現在は、自社サービスの導入コンサルを専門とするコンサルティング課のチームリーダーを務めています。チームメンバーの案件管理や進捗チェックを行いながら、私自身も直接お客様の案件を担当しています。
私たちが担うのは、お客様がサービスをご契約された後の「導入」と「定着」を支える重要なフェーズです。ただシステムを入れるだけでなく、お客様の業務に本当に役立つ形で活用していただくため、約3か月間の伴走支援を行っています。
入社当初はTOKIUM経費精算などのクラウドシステムの導入を担当していましたが、今年の5月からは新規事業である「経理AIエージェント」の導入担当を任されることになりました。
*経理AIエージェントとは
── 経理AIエージェントの導入コンサル業務について、もう少し詳しく聞かせてください。
経理AIエージェントのひとつである「TOKIUM AI出張手配」など、新しくリリースしたサービスをお客様がスムーズに使えるように、導入設計をしています。
現在、まさに導入の型を作っていくフェーズのため、プロダクト側の責任者であるPdM(プロダクトマネージャー)とビジネス側の責任者であるPMM(プロダクトマーケティングマネージャー)と密に連携しながら取り組んでいます。
SaaSのように「しっかり設定してテストする」というお客様の期待値とは違い、経理AIエージェントは「まずはAIが何なのか知りたい」「とりあえず触ってみたい」「早く業務に役立てたい」という期待値が高いです。そのため、私たちは「Time to Value*」という考え方を軸に、いかに早く価値を届けられるかを指標において、導入までの計画を立てています。
お客様により早く最高の価値を届けるため、まずは「この機能は足りているか?」「顧客体験はどうか?」といった重要な課題を洗い出すことから始めます。PdMと議論を重ね、「ここは譲れない、ここは譲ってもいい」という取捨選択をしながら、導入設計を固めていきます。同時に、お客様とやり取りしながら機能や要件を摺り合わせ、導入を進めています。
*顧客が製品やサービスを利用開始してから、その価値を実感するまでにかかる時間
── 想像以上に難易度が高いと感じました。この業務では、どのようなスキルが求められるのでしょうか?
この仕事においては、特定の業務知識よりもまず、「ヒアリング力」や「本質的な課題を見極める力」が最も重要になってきます。
私は「気になったことは全部聞く」という姿勢で常に業務に臨んでいます。
お客様との会話で、専門用語や会社の業務フローが急に出てくることがあります。そんな時、分かったふりはせずに「なぜその業務が必要なのですか?」と、ひたすら問い続けます。最初は「プロ意識がない」と思われるのでは、とためらうこともありました。でも、「お客様がやりたいことを実現したい」という想いを伝えることで、みなさま心を開いて教えていただけます。
そうして得た知識は自分自身のノウハウとして溜まっていきますし、他の案件にも活かせるようになり、どんどん知識が広がっていくんです。ただ言われた通りにやるだけでは、疑問は出てきません。お客様から要望をいただいた時、その裏にある「本当の課題」は何なのか?と常に考えることで、自然と「なぜ?」という疑問が湧いてきます。好奇心に近いものですかね。
正解がないからこそ、顧客と創り上げる『最高の答え』
── 印象に残っている経理AIエージェントの導入エピソードはありますか?
最近導入が完了した、TOKIUM AI出張手配の事例です。お客様は出張手配に伴う事前申請や宿泊先・飛行機の便を調べて予約する作業などが、営業担当のコア業務を圧迫していることに課題を感じていらっしゃいました。一人ひとりの工数はわずかでも、組織全体で見ると膨大な時間を費やしている。その無駄をなくしたいというご要望でした。
AIが手配を自動化するといっても、飛行機の座席やホテルの詳細など、申請内容だけでは不足する情報が大量にあります。考慮しなければいけない要件が多くある中で、どうすればお客様の理想を実現した状態で自動化できるか、お客様と議論を重ねながら最適なオペレーションを組むのが大変でした。
このプロジェクトには正解がなく、様々なやり方がある中で、お客様が本当にやりたいことを達成するために、どうすれば最も良い顧客体験を提供できるかという観点で答えを導いていきました。正解がない難しさを感じる一方で、「これが正解だろう」と突き進んで形にしていくところは、この設計周りで面白かった部分でもあります。
導入後、お客様からは「いい感じだね」と嬉しいお言葉をたくさんいただきました。「ちゃんとAIが人の代わりに動いてくれるんだ」という驚きの声を聞けたことも印象的でしたね。
その中でも何よりも嬉しかったのは、お客様がもともと抱えていた「工数削減」という目的を達成できると実感していただけたことです。
── この経験を通じて、奥泉さんが成長したと感じる点はありますか?
私はこの設計の部分を「領域展開」だと思っています。コンサルティング、プロダクト、マーケティングといった各部署には、それぞれの領域で考えていることや守るべきものが異なります。「顧客からの要望」「技術面での制約」「トップライン」、互いの領域をぶつけ合いながら、全体として一番良いものを見つけていく。その力が身についたと思います。
また、正解がない中で、周囲の人を巻き込んで課題を洗い出して整理し、本質を見失わずにクリティカルな論点から順に推し進めてゴールに向かう。そういう「ロジカルな思考」と「推進力」が身についたと感じます。
「完成された環境」ではなく、一緒に文化を創り上げる挑戦を
── 最後に、未来の仲間へのメッセージをお願いします。
コンサルティング業務は最初は難しく感じるかもしれません。しかし、一歩踏み出せば、必ず道は拓けます。
「顧客の本質的な課題解決に挑戦したい」「自ら学習し、成長したい」「AIに興味がある」という気持ちが強い人こそ、TOKIUMで働く面白さを感じられるはずです。
TOKIUMには「若手に裁量を与える」という文化が根付いています。それは単に仕事を任せるだけでなく、成功も失敗も共に分かち合い、そこから学びを得て成長する機会を与えてくれるということです。
「完成された環境」ではなく、「一緒に文化を創り上げていきたい」という想いを持った方に、ぜひ仲間になっていただきたいと思っています。