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話を聴く人
Terra Charge株式会社
取締役兼CTO 高橋 成典
2011年 芝浦工業大学工学部電気工学科卒業 2011年 本田技研工業株式会社入社四輪のエンジン生産および生産技術に従事。2015年 Terra Motors(現:Terra Charge)株式会社入社。EV三輪用電池と 充電器の現地調査から開発/品質保証/生産/アフター等のマネージを担当。インド事業売上10倍の原動力となる。2018年にCTO(最高技術責任者)、2019年10月に本社役員に就任。
Terra Chargeのソフトウェアとハードウェアの開発領域をリード。
高橋氏は、Wantedly経由で大企業からベンチャーへの転職を決め、インドへ渡航した。CTOに就任するまでのストーリーを聴いた。
--どうしてもやりたいことがあって、ホンダを退職して、「テラモーターズ(現:テラチャージ)」に転職したとか?
はい。大学卒業後に、本田技研工業株式会社(以下、ホンダ)に入社しました。電気自動車(EV)を作りたくて入社したんですが、赴任先は鈴鹿製作所のエンジン工場でした。しかも生産ラインです。
自分がやりたいこと(EX x 開発)と真逆(エンジンx 生産)の部署に配属され、当初は非常にがっかりしましたね。
ただ、テラに入社後は電動三輪の工場および生産の立ち上げをやらなければいけなく、ホンダの現場で生産を身体で勉強していたことは、テラモーターズ(現:テラチャージ)ですごく役にたったので、結果的に今の自分のキャリアに繋がっており、ホンダでの経験は非常によかったなと思います!またホンダで同じことをやりたいかといわれると、NOですが。笑
石の上にも3年といわれるように、ホンダでやってみて面白いと思ったら続けようと思っていましたが、EVを作りたいという夢は変わらず、諦められず、そのときたまたまweb広告経由でみつけたWantedlyから、テラモーターズの求人を見つけたんです。
当時は、大企業と比べて給与も下がるし、待遇も落ちるし、スタートアップなんて新卒の時は全く考えたことなかったし、インドなんていったことないし。イメージがわかなかったですね。
でも、社長の徳重とスピード面談して、すごい勢いとパワーがあって。
本気で「第二のSONYやHondaになる」っていっていて。めちゃくちゃいいなって思ったんですよね。なによりも本当にやりたかったEVの開発がついにできる。
即決して、6ヶ月後にはインド入りしました。
--入社当初は、かなり苦労したのですよね?
日本市場とインド市場のモビリティ市場のニーズのギャップを調整するのに苦労しましたね。入社当初は、プロダクト・アウト型の思考で、自分の理想のEVを作りたいという思いが強かった。
東京モーターショーで展示したような白ベースの未来的な3輪EVがベンチマークだったんですよ。
2013年東京モーターショーで話題になったEV3輪モデル
でも、現地まで出向いてマーケットリサーチすると、このモデルは3輪EVを購入するドライバーが欲しいものじゃないってわかったんです。インドは日本のようにモビリティが成熟している市場ではありませんし、3輪となるとターゲット層のライフスタイルもだいぶ違う。
つまり、新興国では当初想像していたものは売れないってことがわかって、そこから、白オート、Y6、Y4みたいな感じでスペックや価格を落として、でもインドのデコボコ道で運転しても長く持つような耐久性をつけて、デザインをターゲット向けに赤とか青とか、車体のアクセサリーを工夫したり、試行錯誤しました。
現在、インドでもっとも売れているRIZIN(ライジン)
正直、最初の数年はインドでものづくりで色々とスタックして、それはそれは立ち上がるまでに時間はかかったし、もう一度同じことができるかといわれると絶対にNOというような大変な時期をすごして、何度もどうにでもなれっておもうことがありましたが、
でも、ホンダをやめてまできたので、とりあえず「やったなと思えるまではやる」と決めていていたので、やり抜きました。そうしたら、ある戦略がはまって、販売台数はぐんぐん伸びて、それは嬉しかったですね。
--テラモーターズ(現:テラチャージ)でCTOに任命されたとき、覚えていますか?
任命というほどでもなくて。実は、入社当初にいた人間で残っているのは今のCEOの上田、COOの中川と僕だけです。
当時(2018年)、月の販売台数が月に数百台、千台と急成長していたスタートアップですから、組織だってなくて、マルチタスクな上に、任される仕事の裁量権も増えていく。エンジニアから徐々にマネジメントもせざるを得なくなるんですよ。
マネジメント層だけに限らずですが、一人ひとりがマネージメント意識を持っていて、なによりもみんなのテラモーターズ(現:テラチャージ)愛がすごくてこの急成長に耐えているんだと思います。
キックオフミーティングでのプレゼンテーション、100名以上の従業員の士気を高めるのもCTOの役割
職種にとらわれていると「何をするべきか」を考えてしまいますが、「テラモーターズ(現:テラチャージ)があることで果たしたい社会的意義(目的)を果たすため」に自分たちが、何をすべきかを考えられるのがメンバーが今のチームです。
それぞれの立場が並列で、言いたいことがかなりストレートに言えています。日本人経営人とインド人マネージメントチームも横並びですね。ビジョンが社内で浸透しているので、対立意見は目的達成のために必要だというカルチャーが根付いていますね。
-- 高橋さんの人生の目的は果たせそう?
僕個人のミッションは、「世界で愛され続けるEVを世の中に送り出す」なんです。
そのためには、自分だけの力でこれを実現するのは無理で。この想いをチームに共有しながら、チーム・組織でできることを広げていっている段階です。
あとは、テラモーターズ(現:テラチャージ)に入社してから、エンジニアというだけでなく、ビジネスマインド、マネージメント力、インドや中国を相手にしたパートナー提携、交渉なども経験してきました。ホンダで働いていた時では想像もつかない知見・経験・スキルがついて、個の力はかなりついたと感じています。
「世界で愛され続けるEVを世の中に送り出す」ことは、テラモーターズ(現:テラチャージ)とともに今、走ってます。それだけでなくて、個の力がついたお陰で、次の30年、それ以外にも、新しいこともできるかもっていう可能性が持てるようになっているのが楽しいですね。
聴き手:Suguri Mikami
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GALLARY
開発チームのオフィス
打ち合わせの様子
キックオフミーティング後のパーティー
バースデーのお祝い