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新卒から10年、OSS開発者兼プリンシパルエンジニアへ。SRA OSSで描く、市場価値を高め続けるキャリアパス - 彭 博
オープンソースソフトウェア(OSS)の専門家集団として、30種類以上のソフトウェアを支える株式会社SRA OSS。同社の基盤技術グループでプリンシパルエンジニアとして活躍する彭博(ぺん・ぼ)さんは、新卒入社から10年、OSS開発者としての顔も持ちながら、お客様の課題解決の最前線を走り続けてきました。なぜ彼女はSRA OSSを選び、技術のプロフェッショナルとして成長を遂げることができたのか。そのキャリアパスには、技術者の探究心を尊重し、社会貢献へと繋げるSRA OSSならではの文化がありました。自身の市場価値を高めたい、技術で社会に貢献したいと願うすべてのエンジニアに読んでいただきたいストーリーです。
プロフィール紹介
彭 博(ぺん・ぼ) / 株式会社SRA OSS OSS事業本部 基盤技術グループ プリンシパルエンジニア
2014年、株式会社SRA OSSに新卒入社。PostgreSQLのテクニカルサポートや、関連ツールである「Pgpool-II」の開発者としてキャリアをスタート。現在はプリンシパルエンジニアとして、OSS全般の技術サポート、システム構築、コンサルティングを担う。OSSコミュニティでの活動や海外カンファレンスでの登壇経験も豊富で、OSSエコシステムの発展に貢献している。
目次
プロフィール紹介
「自分で考えて、提案したい」その想いを実現できる場所が、SRA OSSだった
ソースコードが読めるという絶対的な武器。お客様への提供価値を、もう一歩先へ
大規模・ミッションクリティカル領域へ。NTTデータグループとの連携で拓く、新たな挑戦
技術が好きで、自ら動ける仲間と、OSSの未来を創りたい
「自分で考えて、提案したい」その想いを実現できる場所が、SRA OSSだった
ーー本日はありがとうございます!彭さんは中国から日本の大学へ進学され、2014年に新卒でSRA OSSに入社されたのですね。まずは日本で、そしてSRA OSSでキャリアをスタートされた理由からお伺いできますか?
彭さん: よろしくお願いします。趣味で日本語の勉強を始めたことから日本の文化に興味を持ち、日本の大学へ進学しました。就職活動では、日本ならではの「新卒採用」の文化に大きな可能性を感じましたね。中国や海外では中途採用が主流ですが、日本では新卒から着実にスキルアップできる環境があり、やりたいことへの挑戦を会社が支援してくれる。その点にとても魅力を感じました。
その中でもSRA OSSを選んだのは、特定のメーカーや方針に依存しない「独立系」というポジションだったからです。「決められたものを作る」のではなく、「お客様にとって最適なものは何かを自分で考えて提案する」仕事がしたい。その想いを実現できるのが、この会社だと感じました。
ーーなるほど。とはいえ、配属先で初めてOSS(オープンソースソフトウェア)に触れた時は、正直不安も大きかったのではないでしょうか?
彭さん: はい、入社するまでOSSのことはほとんど知らなくて(笑)。最初は「本当にやっていけるかな…」と不安でいっぱいでした。
でも、実際に業務を始めてみると、その不安はすぐに面白さに変わりましたね。一般的な受託開発とは違い、常に新しい技術に触れ、学び続けられる環境が、知的好奇心を刺激してくれました。
特に、お客様からいただく課題は毎回違います。同じソフトウェアのサポートでも、お客様の環境やニーズによって提案内容は全く異なる。決まった答えがないからこそ、自分で考え、試行錯誤し、それがお客様の課題解決に繋がったときの喜びは格別です。技術者としてスキルアップしている実感も得やすく、毎日が新しい発見の連続でした。
ーー「学び続ける」というお話がありましたが、そのモチベーションの源泉は何なのでしょうか?
彭さん: やはり、「自分が学んだことや作ったものを、誰かと共有したい」という気持ちが大きいですね。
特にOSS業界には、良いものを開発したらそれを公開し、みんなで改善していく「エコシステム」という文化が根付いています。自分の成果が誰かの役に立ち、OSSコミュニティ全体、ひいては社会のIT発展に貢献できる。そのサイクルを肌で感じられることが、学び続ける一番のモチベーションになっています。
SRA OSSには、私だけでなく、業務外でも自主的に技術を調べているような「技術好き」な社員がたくさんいます。定期的に社内勉強会を開いたり、技術カンファレンスに参加したり。お互いに尊重し、高め合えるこの文化も、当社の大きな魅力だと思います。
ソースコードが読めるという絶対的な武器。お客様への提供価値を、もう一歩先へ
ーー彭さんはキャリアの早い段階から、PostgreSQL関連ツール「Pgpool-II」の開発にも携わられています。この開発経験は、現在のコンサルティング業務にどう活かされていますか?
彭さん: 開発経験で得た最大の強みは、プログラミング能力、特に「ソースコードを読み書きする力」ですね。これは私のキャリアにとって、絶対的な武器になりました。
お客様のシステムでトラブルが起きた時、表面的なログやドキュメントだけでは根本原因が分からないことがあります。しかし、ソースコードが読めれば、ソフトウェアが内部でどう動いているかを正確に把握し、「なぜこの問題が起きたのか」を本質的に突き止めることができます。
ーーそれは非常に心強いですね。その「武器」を手にされるまでには、ご苦労もあったのではないでしょうか。
彭さん: もちろんありました。入社後にC言語の勉強を始め、集中して取り組んだことで基本的な知識は2ヶ月ほどで習得できました。ただ、それを実践で活かし、ソフトウェアの構造まで深く理解できるようになるには、さらに時間が必要でした。
特に忘れられないのが、3〜4年目の頃の失敗です。お客様からの質問に自分の経験則だけで「こうだと思います」と回答してしまい、後からソースコードを確認したら、実は内部の動きが全く違っていたことがありました。
幸いすぐにお客様に訂正し謝罪できましたが、この経験は大きな教訓になりました。それ以来、どんな回答をするにも必ずソースコードレベルで裏付けを取り、検証してからお伝えすることを徹底しています。この失敗があったからこそ、技術者としての回答の精度、そしてサービスの品質が格段に上がったと感じています。
この「ソースコードを読める」という強みがあるからこそ、一時的な対処療法ではなく、再発防止策まで含めた、もう一歩踏み込んだ提案ができます。これが、SRA OSSがお客様に提供できるユニークな価値であり、私たちの存在意義に直結していると感じています。
大規模・ミッションクリティカル領域へ。NTTデータグループとの連携で拓く、新たな挑戦
ーー2024年にNTTデータグループとの資本業務提携がありましたが、この変化をどのように捉えていますか?
彭さん: とてもポジティブな変化だと感じています。これまで私たちは中小規模のプロジェクトを多く手掛けてきましたが、NTTデータグループとの連携により、金融業界など、これまでOSSがあまり使われてこなかった「ミッションクリティカル」な大規模プロジェクトに携わる機会が格段に増えました。
ーーご自身の仕事にも変化はありましたか?
彭さん: はい。大規模プロジェクトでは、様々な企業の技術者が集まって協力しながら進めることになります。他社の優秀なエンジニアの方々と一緒に働くことで、新しい知見や刺激をたくさん受けることができ、自分自身の成長にも繋がっていると感じますね。
会社としても、より高いレベルのサポート体制や技術力が求められるため、大きく成長できるチャンスだと捉えています。私自身、これまで以上にチャレンジングな仕事ができることを楽しんでいます。
ーー素晴らしいですね。今後のキャリアについては、どのような展望をお持ちですか?
彭さん: 今後は、お客様の「目の前の課題」を解決するだけでなく、その先に潜む「潜在的な課題」まで見据えた提案ができるようになりたいです。
お客様自身も気づいていない将来的なリスクを私たちが先回りして提示し、解決していく。そうすることで、より付加価値の高いサービスを提供し、お客様と長くお付き合いできる信頼関係を築いていきたいと考えています。
技術が好きで、自ら動ける仲間と、OSSの未来を創りたい
ーーSRA OSSで働く最大の魅力を、改めて教えてください。
彭さん: 一番の魅力は、幅広い知識を得ながら、お客様の課題解決に直接貢献できることですね。自分の提案がお客様に喜んでいただける瞬間を肌で感じられるのは、何よりのやりがいです。
また、年次に関わらずチャレンジできる環境があることも魅力です。私自身、クラウドネイティブ分野に興味を持ち。、自ら情報収集者学習に取り組んだ結果、新しい製品の担当を任せてもらえました。自主的な取り組みを会社がとらえ、チャンスを与えてくれる文化があります。実際、入社2年目のメンバーがプロジェクトでお客様への提案に加わる機会もありますよ。
ーー最後に、この記事を読んでいる未来の仲間にメッセージをお願いします。
彭さん: もし「OSSが好き」「自分の技術力を磨きたい」「新しいことに挑戦したい」と考えているなら、SRA OSSは最高の環境だと思います。
ここでは、自分の技術がお客様の役に立ち、OSSコミュニティに貢献し、社会全体のIT発展に繋がるという、技術者として非常に面白い経験がたくさんできます。
最初から全ての知識は必要ありません。新しいことを学ぶことに抵抗がなく、自主的に動ける方であれば、一歩ずつ着実に成長していけます。少しでも興味を持っていただけたら、ぜひ一度お話ししましょう。一緒に働ける日を楽しみにしています!
いかがでしたか?
新卒で未知の世界に飛び込み、キャリアの早い段階で「ソースコードを読む」という強力な武器を身につけた彭さん。その後の10年間は、その武器を片時も手放すことなく磨き続け、お客様の課題と真摯に向き合ってきた軌跡そのものだと感じました。その探究心と誠実な姿勢が、プリンシパルエンジニアという現在の活躍に繋がっているのでしょう。
彼女のようなエンジニアがいるからこそ、SRA OSSは多くの企業から信頼され、OSSの未来を切り拓いていけるのだと確信したインタビューでした。